神さまたちのいた街で

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 180
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031012

感想・レビュー・書評

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  • 日本で宗教談義をするのはとても難しいです。
    同じ宗教を信じていない限りは、何らかトラブルやバツの悪い想いをするに違いありません。昔から不用意に宗教の話をしない様に気を付けています。日本人の殆どの人はそうなのかなという気がします。
    本書は両親が別々の宗教に乗り込んでしまい、身を裂かれる思いで日々を送る幼い兄妹の物語です。信頼の出来る友人には恵まれるも、実生活ではどうすることも出来ない小学生としての自分たち。悔しくて悲しい気持ちがとてもよく描かれていると思います。
    懐かしい青春時代の映画やゲームが沢山出てきて、アラフィフにはうれしい。ぼくらの七日間戦争が重要な役目を果たします。嗚呼なつかしや。

  • 早見さんの小説は軽快で楽しくて…というイメージだったんですが、宗教が絡むとやはり変わる。

  • 父親の事故を境に、それぞれ違う宗教にはまる両親。それに巻き込まれる小学生の征人。
    読んでいてずっとしんどかった。ハッピーエンドを願いながら読みすすめた。

  • 涙を溜めながら
    大人たちの戦争や暴力に振り回される
    無力な子どもたちのことを思い浮かべながら
    仕事で出会ってきた子どもたちのことも思い浮かべながら
    一気読みでした。

    この世界が見事にクソッタレなのは
    人間が自分以外の他者を認められないせいだ
    本当は 自分の考えを 自分の正義を
    自分の神様こそを
    疑わなきゃいけなくて
    他者の言葉にこそ
    耳を貸さなければいけない

    はっとする言葉でした。

    出会えてよかったな。
    ありがとうございます。

  • 主人公の征人たちの設定が小学生なのはさすがに無理があるが、宗教2世で悩んでいるお子さんは多いのかもしれないと思った。
    征人には龍之介を始めとする味方がいてくれて、本当によかった。

  • 何でここまで小学生が悩み苦しまなくちゃならないんだろう。
    生まれた頃から両親が同じ宗教の信者だったら、当たり前に受け容れられるものなんだろうか。
    他人に強要しない限りは、どんな考えを持っていようとも許容できるものなんだろうか。
    色々と考えさせられた。

  • 昨今元首相の事件を機に宗教2世が声をあげるニュースをみるが、いかに声をあげるのが難しいか

    両親が酷すぎて辛い

    マサトが宗教を信じてる人を嫌うのは差別かもしれないと思うところがあるが、子供達を傷つけるような行為をするようなことが許されるわけはない

    龍之介がずっと寄り添ってくれて心強い

    マリアに「武器を持ちなさい」と言われてマサトは経緯を文章にするようになる

    筆の力が彼らを救ってくれるのを願う

  • イノセントデイズ、八月の母に続いて、早見さんのミステリーはやはりいいです。話の展開の仕方、落とし所が好きだなぁ。

  • この前読んだ「店長がバカすぎて」が面白かったので、同じ著者の本を借りて読んでみました。

    作風は全く違いましたが、これはこれで面白かった。
    夫婦で違う宗教を信仰する間で苦悩する子供たちの話。宗教問題が物語の大きな柱になるのですが、それよりも、今時の小学生ってこんなにませてるのか!?と驚きました。
    恋愛、知識、思想・・・中高生並みではないかと思ったけど、小説だから?

  • 小学生か??
    中学生じゃない??
    イヤ、それだと逆襲に会うか

    それにしても、なんというお話
    龍君いて良かった!!

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著者プロフィール

1977年神奈川県生まれ。2016~2022年に愛媛県松山市で執筆活動に取り組む。現在は東京都在住。2008年に『ひゃくはち』でデビュー。2015年に『イノセント・デイズ』で第68回日本推理作家協会賞、2019年に『ザ・ロイヤルファミリー』で山本周五郎賞とJRA馬事文化賞を受賞。その他の著作に『95』『あの夏の正解』『店長がバカすぎて』『八月の母』などがある。

「2023年 『かなしきデブ猫ちゃん兵庫編  マルのはじまりの鐘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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