怒らない、落ち込まない、迷わない 苦を乗り越える宿題

  • 幻冬舎
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031043

感想・レビュー・書評

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  • 自分の考えとは相容れない部分が多かったが、態度は一貫しておりすんなり読了できた。

  • スマナサーラ師の初期仏教の本のエントリー版。

    読みどころは、仏教の考え方の本質を平易な言葉で説いているところ。
    ー時間とか忙しいとか自我とかはすべて錯覚、妄想
    ーコンタクト、衝動、認識の3つが老いたときに必要となる心の栄養
    ー人間の心には鬼がいる
    ー人生は苦。なぜ呼吸をするかというと苦を逃れるため
    ー相手の放った言葉はただの「音」
    ーいじめとは、他者の足を引っ張る行為。それは社会のシステム。
    ー「生きる」とは、生きるためにしている無数の行為の総称にすぎず、実体があるわけではない。考えるべきは「何のために生きるのか」ではなく、「どのように生きるべきか」
    ーわたし達は「人間」という学校の生徒

    スマナサーラ師の本を読むのは3冊目なので、若干飽きが来ていると言えなくもない。新鮮なところとしては、今回は、目的論的な捉え方をする表現が目についた。これに違和感を感じないではない。人生の出来事は、宿題であり、それは対処する能力のある人のもとにやってくる例として、
    ー仕事
    ー障害児
    が挙げられているが、やはり対応できず苦しみ続ける人はいる。なので、これは真理というより、そう考えるべきということだろう。

    また、エゴノミクス egonomics にあるように、過度の自我を悪しきこととする点は、改めて興味深い。謙虚さの原則との対応は以下のとおり。
    ーwe, then me ... まず与える、ついでもらう
    ーI'm brilliant and I'm not ...まだ道半ば、今に集中
    ーone more thing, constructive discontent ... 学び続けること

著者プロフィール

アルボムッレ・スマナサーラ
Alubomulle Sumanasara

テーラワーダ仏教(上座仏教)長老。1945年4月、スリランカ生まれ。13歳で出家得度。国立ケラニヤ大学で仏教哲学の教鞭をとる。1980年に来日。駒澤大学大学院博士課程を経て、現在は(宗)日本テーラワーダ仏教協会で初期仏教の伝道と瞑想指導に従事している。朝日カルチャーセンター(東京)講師を務めるほか、NHK Eテレ「こころの時代」「スイッチインタビュー」などにも出演。著書に『サンユッタニカーヤ 女神との対話 第一巻』『スッタニパータ「犀の経典」を読む』『ダンマパダ法話全集 第八巻』『ヴィパッサナー瞑想 図解実践─自分を変える気づきの瞑想法【決定版】』(以上、サンガ新社)、『怒らないこと』(だいわ文庫)、『心は病気』(KAWADE夢新書)、『ブッダが教える心の仕組み』(誠文堂新光社)、『ブッダの教え一日一話』(PHP文庫)、『70歳から楽になる』(角川新書)、『Freedom from Anger』(米国WisdomPublications)など多数。

「2023年 『無常の見方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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