- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344031265
感想・レビュー・書評
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「世界で最もヒトが育つクラブへ「水戸ホーリーホックの挑戦」」という本で
紹介されていたので、気になって読んでみました。
※世界で最もヒトが育つクラブへ「水戸ホーリーホックの挑戦」
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/480193451X#comment
サッカーJ1の常勝軍団、鹿島アントラーズの強化部長(GM)が書いた
アントラーズの強化方針、(監督を含めた)チームのマネジメント法といった本。
ジーコイズムが脈々とDNAとして受け継がれている秘訣は、
組織のカルチャーをどう浸透させていくのか?という問いを
持ってる人にも参考になる内容(かもしれない)。
アントラーズって、厳しくもアットホームな文化を作ってんだな、というのが感想。
(アントラーズを退団した選手でも、クラブハウスを自由に使って良いみたい。)
そして、GMという仕事を今一つ自分は理解していなかったのですが、
GMの仕事が垣間見れる一冊でもあります。
そういう意味で、水戸の西村氏が「参考にした」という意味も理解できます。
また、スポーツ選手の立場からも、自分の生存与奪権を握っているGMが
日頃どんな視点で選手を見ているのか?は勉強になるのではないかと思います。
とは言え、ほとんどの人は、スポーツクラブのGMでも選手ではないし、
誰がターゲットな本だろう?って思わされた本。
(アントラーズのサポーター??)
対象ターゲットが狭そうなのが、若干もったいないのですが、
それでも中々良い本だと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人との関わり方とチームの作り方を、強化部から得た経験をまとめた一冊。プロとしてのあるべき姿は、サッカーだけでなく、社会人としてもとても参考になる。
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ジーコスピリット。鹿島アントラーズには哲学がある。それは監督や選手が変わっても変わることがないものである。
何よりチームの勝利にこだわり、競争と協調を重んじる鹿島の哲学は、サッカーに限らず全ての組織作りに生かせると感じた。
組織哲学は重要。 -
鹿島アントラーズの強化部長がクラブやチームの神髄を紹介した本。プロ化した時に入団したジーコの教えをDNAとし、それを脈々と受け継いできたことがわかる。練習場の空気を保つための努力や、スカウトとの関係など、組織論も多く参考になる。アントラーズを離れた選手や監督が実家のような親しみをもつクラブを作り上げたことは素晴らしく、羨ましくもある。
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鹿島アントラーズでは事務方のパートの人達ですら自分が今年どれだけ勝ち点に貢献できたかという話をするという。
鹿島が強いのは勝つという理念がぶれずに長年かけて醸成されているからだと思います。
レアルと善戦したクラブW杯決勝。
あそこで名前に臆さずに戦い、尚且つ負けて悔しがることの出来るクラブが世界にいくつあるでしょうか。
鹿島が強い理由がよくわかる一冊でした。 -
ジュビロかつてのライバル(今はそう言うのがおこがましいので・・・)
鹿島の強さ。なぜ毎年ここまで安定した力を発揮してタイトルを取り続けられるのか
Jリーグで一番長く強化部長の地位にいる人、鈴木満アントラーズ強化部長が
その真相を語っています。
今までグランパスの久米さんや千葉の祖母井さんの本も読みましたが
その中でも一番分かりやすく、しかも地に足がついた感じ。
よく照らし合わせると、今のジュビロもこんな感じに近くなっているように思います。
OBも含めてファミリーだという考えは、名波監督の考えにも近いです。
小林選手や山田選手がオフにジュビロの練習に参加する姿も
鹿島が大迫選手や内田選手を受け入れるのに似ています。
あと有望な若い選手が選んでくれるようになったこと
ユースから育成に力を入れ始めたのも
鹿島と磐田、通じるものがあります。
後追い感がありますが、それでも今進んでいる道が間違ってないように思い
うれしくなりました。
ジュビロも名波監督ー服部強化部長ラインで、長期のチーム作りをしていってもらいたい。 -
鹿島が19冠に至るまで、如何にしてその常勝軍団としての礎を築いてきたのか。そして満さんが強化部長としてどうそこに携わってきたのか。その一端を知ることができる。
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こういう組織はなかなかない
見習うべき -
2017/12/13
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金満クラブでもない鹿島が常に強いのは、ジーコイズムが浸透したフロントの賜物。その強化部長がノウハウを語る。勝利にこだわる姿勢は勝利至上主義ではあるが、そこに家族主義を併せ持っているところが特色。チームの哲学と戦術が固まっているから人材を入れ替えてもブレないし、その人材を活かすにあたっては、獲得から育成、セカンドキャリアまで目を配る。厳しさに温かさが伴うクラブ文化が正しい道だった事は、Jリーグ随一の実績が証明していると言って良い。残念かつ不思議で仕方ないのは、他のJクラブでこの鹿島から学ぼうとする姿勢が殆ど見られない点。無論一朝一夕にはいかないにしても、25年を超える歴史の中で、いまだに企業時代のあり方や発想から抜け出せないクラブのいかに多いことか。本書末尾には、リーグ全体で積極的にGMを育てていく事こそ今後の役割、といった豊富が述べられるが、大いに賛成で、啓蒙がどれほど広まり、Jリーグ自体を変えていくかは注目したい。もっとも良き生徒は、サッカー界でなく他のスポーツ界か生まれる、事もあるかもしれないが。