- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344031555
感想・レビュー・書評
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図書館の貸出が、本の売り上げ減少に影響している言われる昨今。
そんな中「図書館の貸出はむしろ書籍の売り上げにつながる」と主張し全国の公共図書館に著者自らが寄贈、というニュースをみて気になり、ありがたいとは思いつつ「だったら読んでやろうじゃない」と半ば好戦的に手に取ったキングコング西野のビジネス本です。
まさかの感銘を受けてしまった。時代をつくるのはこういう人だ。カリスマ性っていうのかなぁ。
資金繰り、広告宣伝、販売戦略、SNSの活用に至るまで、すべて彼自身の経験に基づいているのがすごい。 一見彼のとる行動は無鉄砲で突飛なのだが、革新的と認めざるを得ないだけの結果を実際に出してきているのだ。この本を読んでいる時点で私もまんまとその波に巻き込まれていた。
クラウドファンディングに抱いていた印象もがらっと変わりました。
そうした絵本の新しいビジネスモデルから、出版業界の実情と問題点にまで斬り込み、すでにいくつかの策略を打ち立てていておもしろかった。
お金を稼ぐな。信用を稼げ。
入り口でお金を取るな。マネタイズのタイミングを後ろにズラして、可能性を増やせ。
既存の枠組みにとらわれ続けることで、どれだけの可能性と時間を無駄にしているか。
覚悟を持った者だけが決定権を手にできる。覚悟。情報収集。圧倒的努力。
結論、やるしかない。
西野さん見直したし、悔しいけどちょっと格好いいわ。めちゃくちゃ嫌われてる理由も分かるし、ドヤりすぎてて鼻に付くけど、本人が好感度を一切気にしてないしそもそも同じ土俵で議論できないほど振り切れてる。
読み終わったあと自分の体温が何度かあがっているような心持ちがした。
ビジネス本というか自己啓発とか人生訓に近い。そう言うと本人は嫌がりそうですが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
絵本「えんとつ町のプペル」を出版して以降、テレビやSNSでたびたび著者のことを目にしていた。新たに本著も売れ筋にランクインされ、気になったので手にしたところ、著者である西野亮廣氏は絵本や本が心底好きなんだなと見てとれた。
内容について要約すると「えんとつ町のプペル」の絵本販売の成功体験を基にフリーミアムとインターネット・クラウドファンディングを活用した広告・販売戦略ということになる。クラウドファンディングを事前予約サイトとして活用し、信用と実力があればリスクを減らせるとある。
絵本「えんとつ町のプペル」が無料公開された時Twitterで話題になっていたので、私も拝見したのだが、率直な感想として絵のクオリティーが高く、大人の私でも欲しいと思える程良い出来だった。著者の言葉で言えば、“作り方から創った”結果とのこと。ブクログユーザーでも絵本好きな方が多いので、ご存じな方も多いと思うが、通常絵本はストーリーからイラストまで1人で制作すること多いという。そこへ、分業制を持ち込んだのだが、1ページと2ページの背景制作は別のスタッフが担当し、キャラクターもデザインと背景に馴染ませる担当が別々という徹底振りである。文中に”映画のように”とあるが芸能界に精通していた著者だからこそ得た着想だったのだろう。
また、著者の西野亮廣氏は人を活かすのが上手い。Amazonのレビュ一に、有名なイラストレーターさんのクレジットに名前が載っていて、西野氏本人が描いている訳ではないので評価できないとあったが、そんな実力のある人が協力してくれること自体が凄いのであって、本人が描く描かないは問題にならない。絵本が予想以上に売れたのでボーナスを出したとあり、そういう西野氏なので着いていく人がいるのだろう。
そんな著者は「えんとつ町のプペル」を直接販売した様々な経験値を独特な物言い著書の中で述べているが、これが結構面白いし参考になる。代表的なものを挙げる。
・独演会を価格設定を下げ来場者をより多く集め、その後クラウドファンディングを実施。独演会で採算がとれなくても、その分クラウドファンディングで支援してもらう
・ニュースを出すな、ニュースになれ、ということで、「えんとつ町プペル」の無料公開。吉本と幻冬舎の社長にすら断りを入れてなかった
・絵本を正方形にした理由。いかにインスタグラムにアップしてもらうかを考えた
・名もなき男の子が読んで線を引いた本とソフトバンクの孫さんが読んで線を引いた本とでは価値が違う。新しいSNSプラットフォームのアイデアを披露
今でもサイン本を朝4時に起きて1人で配送手配まで行っているという。喋りや文章の粗さとは裏腹に繊細で優しく、バカ正直なんだと思う。
そして、ディズニーを倒すと明言している。
日本から、そうした存在が現れたら、こんなにワクワクすることはない。
是非応援したいと思う。 -
面白かった。
時々「ん?」て思うことはあったけど、論理の飛躍とか細かいこと気にしてたら、大きさ的にもスピード的にも、この方のような行動は出来ないのだろうなぁとも思った。
他方で、とりあえずデカイことやってみる、とかではなく、行動の裏で緻密な計算をしっかりされているのがすごい。
行動の連鎖。
圧倒的努力。
とても勉強になりました。 -
とても読みやすく参考になりました。
やっぱり「信用が1番❢」で、影響力(宣伝)を波及させていきましょー❕という内容の本でした。
著者の作成した「えんとつ町のプペル」という絵本を例に、どのようにして売り込んだから成功したのかというノウハウが書かれていました。
個人的には、えんとつ町のプペルという絵本は、とても奇麗な絵で、素敵な本なので売れた!だと思います(笑)
色々とノウハウが書かれていますので、ぜひぜひ読んでみてください。 -
この男恐ろしや。既得の権利を有する人々にとっては、生意気で自分勝手でそしてうらやましくて仕方がない事でしょう。お笑いのカテゴリーで悔しがる事自体が大間違いだと思われます。もう笑いようが無いという所もありますが。
信用がそのまま金銭という信用証書に変わる時代だという事を繰り返し繰り返し説いています。てっきりクラウドファンディングで資金を調達して作品を作っているという単純な構図を想像していましたが、作品そのものを買う人を募って人数を把握している、事前予約でリスク回避するもっとも安全な方法であるという事に目からうろこがぽろぽろ。
アンチや炎上を上手く利用して広告費を浮かすなどの考えかたの転換がとても気持ちいい。自分では全くやらない世界の話ではあるのですが、嘘をつかなくていい環境を整える事が大事だという事において大きく大きく頷きました。貯金ではなく貯信の時代が来ているという言葉、信じます
あと、作品は無料公開して、それに伴う信用や知名度を回収してお金に換える。また、無料公開した事によって100人のうち1人買ってくれれば充分採算が取れるという事で、最近のウェブで無料公開に踏み切ったコンテンツの隆盛の理由が分かりました。それだけ中身が大事な時代になったという事でしょう。 -
「西野さんがクラウドファンディングで絵本を売った事で学んだ事」というタイトルでもいいくらい、ほぼそうゆう内容。新しい広告のだしかたや、インターネット世界ならではの革新的アイデア、プロモーションを、お笑い芸人を越えた枠のビジネス書として、西野さんの体験談が語られている。これからクラウドファンディングをやろうとか、クラウドファンディングに興味がある人にオススメのビジネス書。しかし、ビジネス書として出されるのであれば、西野さんの下品な性的価値観をちょいちょい表現する必要はなかったのではないかと思う事は否めない。
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前作の「新世界」「魔法のコンパス」もよかったけど、今回のは主に広告の仕方とお金について。
信用の時代、クラウドファンディングや売上数を伸ばすのは信用と戦略。どこで収益を図るかによって、無料公開や著作権放棄もありえるのか。まさに逆の発想に近い。
すべて納得。
私には信用ってどれだけあるのだろうな。
301冊読了。
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既にいろんなところでこの中身の話をしているので、あまり目新しいものはない、まぁ、3年前のだし
あちこちに書かれてるものをまとめるためのものと考えれば便利 -
常識にとらわれず、どうやって物を必要な人に届けるのか。そもそも常識って何?
世間のやり方に疑問を抱き、自分なりに考え、試しを繰り返す。自分は世間を疑うことをしない。だからこそ、現状維持なんだと思う。 -
芸人であり、絵本作家でもあり、実業家の顔を持つ西野亮廣氏が自身の作品である「えんとつ町のプペル」をどのような戦略で売り上げたかということや本書「革命のファンファーレ」の戦略、そして今後の方向性や氏の構想などについて書いた一冊。
ベストセラーになっている「えんとつ町のプペル」が展示会での販売などの多くの戦略のうえで成り立っていることを本書で知ることができただけでなく、芸人としての面しか知らなかった西野氏の違う側面を知ることができ、非常に刺激の多かった一冊でした。
本書に書いている信用についての考えは非常に腑に落ちるものがあり、ネットでクラウドファンディングなどが普及し、今まであった商売の方法自体も変化してきていることが氏の提言からも強く感じることができました。
また、絵本の製作や出版の現状を通して弱点を見つけてうまく戦略を練ることがこれからすごく大事になっていくことを感じました。
また、コト消費やクラウドファンディングの原理を知ることもでき、世の中でブームとなっているものの原因も読んで知ることができました。
本書の中でも嘘は環境がつかせることやフリーミアムの相性から立てる戦略やおみやげについての概念など参考になる箇所が多くありました。
特に老人の許され力については超高齢化社会が進展していくうえで非常に大事な考えだと感じました。
経済学の考え方も交えて解説されていて理論の裏付けもしっかりとしており、氏の知識の深さも感じられました。
おとぎ出版やしるし書店など新しい次世代のプラットフォームを作っていく氏の次が気になるとともに情報を取得して行動をしていくことを実践していこうと感じた一冊でした。