モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book)

著者 :
  • 幻冬舎
3.48
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本棚登録 : 2101
感想 : 199
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344031821

感想・レビュー・書評

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  • 良本。

    私自身、響くものが多く書かれていました。


    刺激的で、たくさん考えさせられることがありました。時代は移り変わっていく。
    一見、普通に1日、1日を過ごしている私たちにとっては、目に見えない物であるため、確認しづらいため、こうやって変化しているんだとかんがえさせられることがたくさんあります。

    皆さんに読んでもらいたい一冊です。

  • おそらくタイトルは少しミスリーディングで、なぜならこれは若者分析/若者論の本ではない。著者も自分であとがきで書いているように、どちらかというと人生の先輩としての若者への指南書であり、そして若者とより経験を積んでいる世代がコラボをするにはどんな価値観を共有していればいいのか、を考えた、個人の人格とチーム能力の向上を目指す本のように私は思える。

    前の二作がインターネットビジネスモデルの解説だったのに対し、この本は著者の生き方の解説だ。出る杭は打たれるし、「僕の生き方をまねよ」なんていうと批判も多くそのうち炎上しそうなのだが、それでも多くの人が著者のような自由で好きを極める生き方を理想とし、炎上を恐れずにそういった人びとに理想と方法論を授け続ける勇気を称賛したい。

    生まれたころから何もかもが揃っていたので、
    金や物や地位などのために頑張ることができません。
    という分析が私はなかなか好きだったので、欲を言えばそこをもう少し掘り下げて、社会学者じゃなくて、ビジネスの第一線で活躍する著者が徹底的に考え抜いた若者分析論も読んでみたい。

  • 「オススメ」
    20代前半がメインで買うんだろーけど、個人的には35以降の管理職の方にこそ読んでいただきたい。
    「最近の若者は〜」の最近の若者とはなにを考えているのか、なぜそう考えるのかということがスッと入って来る気がする

    「学び」
    ・今の若者は”乾けない世代”。この本は良くも悪くもこの表現に尽きるなと。笑
    満たされてきたからこそ、満たされないことへのモチベーションをあまり知らない。所有欲<所属欲ってイメージ。
    ・ただ「ゆとり世代は〜」を読んだ後だと別の見え方がして来るのも事実。今の時代にウケそうだなーと思うのと同時に、著者のようには振り切ってやりきれない人はどうなるんだろうなーと。

  • 僕がすごく好きな言葉で、任天堂の故・岩田聡元社長の「"労力の割に周りが認めてくれること"が、きっとあなたに向いていること。それが"自分の強み"を見つける分かりやすい方法だ」という名言があります。自分が楽にできてしまうことは、本人にとって当たり前すぎて価値を感じないために、なかなか気づけないものです。no.501

    【VUGAの時代】no.619
    Volatility(変動が大きく)
    Uncertainty(不確実で)
    Complexity(複雑に絡み合い)
    Ambiguity(曖昧)

  • 上司となぜか意見が合わない、上司のように頑張れない、という感覚は決して間違っていない。それは時代のせいである。
    かといって頑張らなくてよいわけではなく、自分が本当にやりたいこと・興味がある分野で頑張っていくことが大切である。
    昔の時代は、目標さえあればそれに向かって努力ができたが、現代ではその目標の意味がわからないと努力できない状態になってしまう。
    それは、いまと昔で目標が曖昧であるから。

    モチベーションを良い方向に変えるいいきっかけになりました。

  • 乾けない世代の説明がドンピシャだった一冊。乾けない世代とは?今の30代以下の生まれた時から「ないものがない」世代。そんな世代を「乾いた世代」が快楽で釣っても釣れない、つまり下の世代のモチベーションがなぜか上がらない、世代間格差、世代で対立するという問題が発生するのです。
    ●自分の軸を持って挑戦し続ける
    本書を通して感じた「乾かない世代」の理想の生き方を表現する言葉です。たしかに挑戦し続けることは最近読んだ「仕事は楽しいかね?」にも紹介される一般的な成功の心理です。ただその成功率はうまくいって2割ほど。YouTube や SNS でその2割に当たった人たちが多数見られる中で自分が成功するまで軸を持って挑戦できるかというのはかなりやりがいがあります。その中には結局夢やぶれ「乾いた世代」の下で働く方が出てくる人がでてくるのも現実的で共感できました。今の自分もそうですし。その中でもコツコツ挑戦できる方は「乾いた世代」が経験してこなかった人生を歩めるのではないかと思います。

    ●モチベーションを上げるための本ではない
    著者のライフスタイルなどが紹介されたりしており、モチベーションのハウツー本ではありません。他の方のレビューにもある通りタイトルが誤解を招きやすいのではないかと感じました。

    ●最近の成功者はライフとワークが溶け合ってバランスをとっている
    本書を読んで感じました。「乾かない世代」が憧れる?ホリエモンさんや落合陽一さんはそんな仕事の仕方をしているのではないでしょうか。好きなことを仕事にしている人の様子がすぐ感じられる一方で現実の仕事は勤務時間キッチリとした働き方。このギャップに「乾かない世代」は迷いを感じているのではないでしょうか。

  • Kindle Unlimitedにて読了。
    昔の経済成長時代にあらゆるものを手に入れるために仕事をがんばった乾けない世代と、生まれた時から満たされている乾いた世代の違い、乾いた世代はお金をモチベーションにはせず、好きかどうか、仕事の意味にやりがいを見出すという話など。
    要は好きを突き詰めようぜ、というYoutubeの宣伝みたいな感じだった。若い人にこそ読んでほしい本。おっさんには手遅れかなあ。やりたいことが見つからなければ、引きこもってみるのも手、と言っているあたりは好感が持てる。

  • この本は発売当初に一度読み終わっていたのですが、引っ越し間際の整理で本棚から見つけだし、再度読了しました。
    発売当初は知人紹介で購入したこの本、面白くて一日で読んでしまったのを覚えています。もちろん2度目もそんなに時間はかかりませんでしたが。現在23歳の私は世間で言う『さとり世代』に分類されますね。もともと悲観的な事ときっと世代もあるのでしょうが、やりたい事が見つからない、周りから見てどう思われるかを気にして波を立てず目上の大人達が作った道をひっそり1人で歩く、あー私ロボットだったら良かったのに、そう思う日もありました。私は高卒なので社会人6年目になりますが、この6年間仕事に対してやりがいを感じた事は一度もありません。(これは私の意識の問題もかなりあると思う)この本では『乾けない世代』に当てはまっていますが、個人的には乾いてはいるんだよね、とは思ってます笑。内容的にはとっても合ってるんですけど(どっちでもいい)
    『さとり世代』(乾けない世代)の過大評価し過ぎては?と言うぐらい持ち上げてくれる作者の尾原さん。
    先人でありながらも今の時代の子を評価してくれる人はなかなかいませんが、その評価も正しいのかなと思ったりもします。ただ私達も『今の子は〜…』なんて言われ過ぎて捻くれちゃったりもします(もう捻くれてる)
    尾原さんは私達に向けて、少しでも視野を広げて、捻くれずに土台を作って楽しい事をしなさいよ、好きな事の為だったら続けられるでしょ。とおっしゃっているのかなと…いやほんと的外れだったら申し訳ないんですけど。
    乾けない世代の取扱説明書及びすゝめを見て、上の世代はどう思うんだろう。

  • 【感想】
    何故今の 20~30代は出世を望まなくなっているのだろうか?
    その疑問に、「乾けない世代」という概念によって明快な答えを出したのが本書である。

    生まれたときの社会状況によって、人生に求めるモノは違う。
    今では、役職についてない正社員の 8 割超が、「管理職に昇進したくない」と答えている。

    何故そのような価値観が多数派を占めるようになったのか?それは「乾けない世代」が社会に進出してきたからである。

    多くの若者にとって、給与の高さは魅力に感じなくなった。昇進に伴う昇給と責任の増大を比較すると、デメリットがメリットを上回ると考えるようになった。
    乾けない世代が多数派を占める限り、管理職になろうという意識が低いのも当然である。
    昇給と引き換えに押しつけられるのが、他の社員の管理と他部署との橋渡しという地味な仕事では、労働の意味を見いだしにくい。多くの若者が「縁の下の力持ち」を嫌うようになった結果、「そこそこの給料のままプレイヤーでい続けたい」という考えは広く浸透している。

    では給与以外に何が大切なのか?
    それは「好き」「夢中」から生まれる「生きがい」を感じられるか否かだ。
    仕事だけで人生を埋めるのではなく、仕事以外も考慮し、プライベートを含めた「人生の全て」をどうプランするかが重要である。
    しかし、多くの会社はそうしたインセンティブの変化を捉えきれていない。高給の代わりに長時間労働を課す会社がいまだに多いが、生きがい=仕事のままだと、今の世代はついてこないのだ。
    ──────────────
    本書は、前半に「乾けない世代」と「今までの世代」の違いを説明し、後半に生きがいと信頼社会の概念を説明している。
    後半部分はひどいポジショントークばかりだったので、前半部分だけサラッと抑えておけばいいと思う。


    【本書の概要】
    今の若い世代は「乾けない世代」。生まれたときから何でもあり、欠乏を経験していないため、何か 1 つを追い求めるように熱中できない世代。

    乾けない世代は、「いくら稼げるか」よりも「仕事に夢中になって時間を忘れてしまった」ということに喜びを感じる。決められた目標に対してただまい進してきた上の世代とは、戦う目標が違う。

    先の見えない変化の時代においては、一見非効率に見える人間の「好き」を突き詰めて、その「好き」に共感する人が「ありがとう」とお金を払ってくれる、「偏愛・嗜好性の循環」社会が訪れる。
    自分だけの「好き」「歪み」を突き詰め、そこに生きがいを見つけよう。


    【本書のまとめ】
    1 今の若い世代は「乾けない世代」
    アメリカ人心理学者のマーティン・セリグマンは、人間の欲望を「達成・快楽・意味合い・良好な人間関係・没頭」の5つに分類した。
    団塊世代は「達成」「快楽」を追求し、乾けない世代は「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」を重視する。

    乾けない世代は、「いくら稼げるか」よりも「仕事に夢中になって時間を忘れてしまった」
    ということに喜びを感じる。決められた目標に対してただまい進してきた上の世代とは、戦う目標が違う。
    乾けない世代にとって、最も犠牲にしたくないものが「自分の時間」である。


    2 これからの働き方
    上の世代は、世の中の空白を埋めるように仕事をしてきた世代であり、彼らが幸福だったのは、何かを達成することが同時に社会貢献につながっていたからだ。
    しかし、社会も経済も激変したのに、働き方のルールは変わっていない。このズレを認識しないことには、乾けない世代は力を発揮することができない。

    世の中には必要最低限のものは溢れている。これからは、「どう遊ぶか」までを提案してあげないといけない。相手の潜在的な欲求を見つけ出して、体験をプロデュースしていくのが、これからの仕事だ。
    人は自分にはできないこと、成し得ないことに対して、いくらでもお金を払う。

    仕事をするうえでもっともハッピーなのは、「自分にとっては好きで楽にできること」と、「相手にはできないこと」とがかみ合うことである。「こんなに楽で楽しくできるのに、相手にお金をもらって感謝もされるなんて!」と思えれば幸せだ。労力の割に周りが認めてくれることが、あなたの強みである。
    これからは、「偏愛」――他人から見れば非効率かもしれないけれど、私はどうしてもこれをやりたい――とも言える嗜好性を、個人がどれだけ大事に育て、ビジネスに変えていけるか、が資本になっていく。

    先の見えない変化の時代においては、一見非効率に見える人間の「好き」を突き詰めて、
    その「好き」に共感する人が「ありがとう」とお金を払ってくれる、「偏愛・嗜好性の循環」社会が訪れる。


    3 自分の強みを探そう
    ・ストレングス・ファインダーでテストを行ったら、今度はそれを受けた者同士で「自分と違う強みコレクション」ゲームを行う。
    ・その後、「自分のトリセツ」を書いてもらう。


    4 生きがいと信頼社会
    インターネットの世界では「信頼」が可視化されていく。
    相互に結びついた信頼社会で、デジタル世代は、自分だけの「好き」「歪み」から生まれるものを生きがいにする働き方ができる。
    生きがいとは、「あなたが大好きなこと」「世界が必要としていること」「あなたが稼げること」「あなたが得意なこと」の4つの点が交わるところに生み出される。
    生きがいを磨くことで、同じ高みを目指してきた人との出会いが始まり、本当の意味での仲間が増えていく。

  • この本に書かれている世代のほとんど全員がそうなのか、それとも、ごく一部の人達に当てはまることなのか?などと考えながら読みました。著者が自分と同世代でもあり、読み易かったです。

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著者プロフィール

フューチャリスト。京都大学大学院で人工知能を研究。マッキンゼー・アンド・カンパニーやNTTドコモ、グーグル、リクルート、楽天など数多くの企業で新規事業立ち上げを担う。現在はシンガポール、インドネシアのバリ島が拠点。著書は『ITビジネスの原理』『ザ・プラットフォーム』『アフターデジタル』『ディープテック』など多数。

「2021年 『スケールフリーネットワーク ものづくり日本だからできるDX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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