こういう旅はもう二度としないだろう

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 134
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344032163

感想・レビュー・書評

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  • 私の本棚にある本の量ベスト3に入るほど大好きな銀色夏生さん。普段は彼女の詩集を読むのが大好きな私だが、今回はエッセイ。
    海外は1度だけ旅したことある私。いつかまた何処かへ行けたらと思うが、私が行きたい国とは全く違った国々へ飛ばれた銀色さん。その体験談がまた私にとって刺激的で新鮮なものでした。
    まず初めに、巨大な蛇を首に巻き付け満面笑顔の銀色さんにノックアウトされた。しかもその状態で肩に猿まで乗ってるではないか。猿は蛇を怖がらないのか。て、そっちじゃないだろ、銀色さんは蛇も猿も怖がらないのか。カッコイイ...キラン。私なら猿と蛇で2度気絶する。
    道を塞ぐ羊の大群って面白いよね。
    海外の得体の知れない料理って不味そうだよね。
    美人は世界共通だよね。
    と、語りたいことは山のようにあるがネタバレになるのでここまで(笑)
    普段見ることの出来ない風景、聴くことの出来ない音、嗅ぐことの出来ない香りに触れられぬ体験と味。旅っていいなあ。

  • びっくりするほど楽しそうじゃない旅の記録

  • いろいろな意味ですごくおもしろかった。なんか斬新。
    自分がどんな旅が好きかさぐるためにいろいろ試してみる、ということで、インド秘境とかスリランカ仏教美術とかニュージーランドスピリチュアルとかイタリアハイキングとかのツアーに参加するっていう。なんでまたそんな難度の高そうなのばっかり? わたしはそうした旅行先にまったく興味がないので、なにを見たとかきいたとかの話はあんまりおもしろくなかったんだけど(銀色さん自身もあまり興味がないという。ならなぜ選ぶ?)、銀色さんの、もう「銀色節」としかいえないような、正直で冷静で辛口なコメントがすごくおもしろかくて。「楽しいことはひとつもなかった」「そんな遠いとこ行きたくない」「興味ない」「べつにおいしくない」……って笑った。
    でも、わかる。最初から行きたくて行った旅行でも、「まだ楽しくならない」「楽しいかわからない」「むしろさびしい」とかって思うことあるし、「思ったのとは違う」ってなることもあるし。パスしたオプショナルの観光がよかったときいて悔しくなったり、買わなかったお土産を買えばよかったと思ったり、「旅行あるある」だ。だれでもそうかもしれないけど、でも、たいていは、楽しかったり感動したりしたポイントを言ったり書いたりするので、マイナス面は出てこないんだろうな。

    あと、銀色さんもあとから自己分析しているけれど、ツアー旅行に向く向かないってあるだろうな、とツアー旅行について考えた。ずっと知らない人たちと一緒で、感じよくして、会話もして、話を合わせなきゃとか気を遣うなんてわたしも絶対いやだなーと。もうそういう場面が目に浮かぶようだった。「ツアーに来る人たちはたいてい強くて社交的か、他人のことが気にならないマイペースな人」って。こういうネガティブめいた記述にフセンはりまくってしまった。。。

    とにかく、財力、体力、時間があるからこそできるお試し旅行だなーと。普通の人にはまねできない旅行術?

  • 銀色夏生さんの一人でツアー参加旅。
    やっぱりやってみたいな、一人旅。

    旅での出会いが次の何かのきっかけになることっていくつもありました。
    語学の勉強につながったり、出会った文化の勉強をしてみたり、いただいた優しさや親切を思い出すたびに元気が出たり。

  • 写真は素晴らしかったけど、文章はなんだかそっけなく、辛口が多くて大金出して海外まで行って楽しかったのかなあ?と疑問に思った。特にスピリチュアルツアーは読んでるこっちが苦痛に思ったほど。お金を出す以上、旅行は楽しみたいと強く思わされた。ツアーは楽っちゃ楽だけど、考えものだなあ〜

  • ベトナム ニュージーランド スリランカ インド イタリア。 5つの国への旅行の記録。 コロナ禍で旅行にも簡単には行けない状況のなか、旅に関する本を読みたくなります。 私は、イタリアに興味が湧きました。

  • 仏像の表紙につられ、旅エッセイ。
    ベトナム、ニュージーランド、スリランカ、インド、イタリア。
    講和がハズレのときは「話はとてもつまらなかった」、食事がハズレのときは「私はまったくおいしいと感じなかった」と正直に書いていて、こんなに楽しくなさそうな旅エッセイは新鮮。ツアー旅行へのネガティブな感想が多くて笑った。行かなくてもわかるやんか!インスタ風に並ぶ写真、特に旅の日常の写真がよかった。

    p.198
    貧乏旅行も、冒険も探検も、むき出しの新鮮な感動も何もかも、20代、せめて30代まででいい。もしも行くなら、時間に余裕のある、おだやかな旅行がいい。

    めちゃくちゃ共感。この本を読んで、私もツアー旅行はもう無理かもと思った。
    それにしても旅にでたい、旅にでたい。コロナ後の新しい旅のスタイルはどうなるだろうか。。

  • なんだか全体的にネガティブな…心躍らなかった

  • 銀色夏生さんの旅エッセイ。

    ベトナム、ニュージーランド、スリランカ、インド、イタリア。それぞれの国に旅行会社のツアーで向かう銀色夏生さん(イタリア以外は一人で申し込み)。
    各国で世界遺産を見たり、植物を見たり、土産物を買ったり、飲食を楽しんだりしながら銀色夏生さんが思ったことの話。

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    少しずつ読むつもりが止まらなくなってしまい、二時間くらいで一気読みした。とてもとても面白かった。
    銀色夏生さんに対しては詩のイメージしかなくて、こんなに面白いひとなのかと嬉しい発見ができた。

    旅行会社のツアーだからそこまで自由行動はできないけど、気をつかわずに自分のしたい態度を尊重して行動する銀色夏生さんはかっこよかった。悟りを開いている人みたいだった。
    そのあと、仏歯寺というところで金の入れ物を見学しなかったことを後悔し、”郷に入っては郷に従え”だと考え直して自分を主張しないように決める銀色夏生さんはさすがとしかいいようがない。

    どこの国でどんな経験をしたとしても、結局は自分がどう感じるかっていうことなんだと思った。重要なのは自分の内面というかなんというか。
    銀色夏生さんはツアー客との交流に何度も気疲れしたようで、食事のときの会話がめんどくさい的なことまで書いていた。この人の感情の描写はすごく本質的だと思った。いいこともわるいこともその時の気持ちとして同じように書いている。

    旅の写真と添えられたコメントも面白くて、右手の親指で何度も写真を確認しながら本文を読んだ。
    今は銀色夏生さんの本をもっと読みたい気持ちで溢れている。

  • 著者ご本人も言ってらっしゃいますが、何というか、キャピキャピ旅行記という浮つき感が全くない、淡々と過ごす旅…でしょうか。
    私個人は銀色さん作品のファンなので色々クスクスポイントがありましたが、自分も旅に行くから読んでみよう!って感じで読むと拍子抜けするかも。
    私個人は楽しめました!

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著者プロフィール

詩人・エッセイスト。作詞家としてデビュー。その後、詩人として数々のロングセラー詩集を発表。エッセイ・シリーズ「つれづれノート」が好評を得る。

「2023年 『退屈ピカリ つれづれノート43』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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