闇の掟―公事宿事件書留帳〈1〉 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344400443

感想・レビュー・書評

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  • 主な時代ものが江戸を舞台にしている中、京都の公事宿鯉屋、居候菊太郎を主人公にした公事宿事件書留帳シリーズ第一巻。
    登場人物の会話は関西人にはあまり抵抗がないものの、江戸を舞台にした話に慣れている読者には少ししつこさやまどろしいと違和感があるかもしれない。しかし公事宿に舞い込む問題は現代にも通じ、同時に今はない人情は惹きつけられる。二巻目は違和感を面白さが上回ると期待。

  • 公事宿事件書留帳シリーズ第1弾。
    公事宿鯉屋に居候する田村菊太郎の事件簿。澤田先生馴染みの京都の町を舞台にして、四季折々の風情が織り込まれた人情味あふれる時代劇シリーズの傑作。

  • もう何回目でしょう
    木枯らしの便りが届く頃になると
    澤田ふじ子さんを
    読みたくなります

    何年か前に
    読んだはずなのですが
    ほとんど忘れてしまっているので
    なぜか ものすごく新鮮に
    感じてしまうのです

    理不尽に虐げられた
    市井の人が救われていく

    その一つ一つの物語を読むたびに
    気持ちの中に心地よい風が
    吹き抜けていくようです

  • 江戸時代の公事宿がテーマとなっていることに興味を持ち読み始めたら止まらなくなった。特に裁判等についての話ではないが、江戸時代の公事宿の事情なども分かり、面白かったです。一つ一つ短編になっているので読みやすい。今後がさらに楽しみな作品。

  • 公事宿事件書留帳1
    時代小説で京都が舞台、全く馴染みが無いわけでないので面白いと思いました。梅雨の蛍は読み始めて、あれ!?この編、前に読んだ!
    どこか雑誌の短編に出ていたのか?

  • 京都の公事宿が舞台とは、ユニークな設定の時代小説。
    本妻の子の弟に家督を譲るため、無頼の振りをして家を出て旅をし、戻ってきたら、公事宿の居候となり、弟を助け事件を解決する。ちょっと、安易な物語のすすめ方の感がするが、いかが。
    二巻目以降、人情捕物帖として読むぶんには、違和感がないか。

  • 京都のお侍、というちょっと変わった設定のお話。

    京都の町奉行同心の長男でありながら本妻の子である弟に気を使い、放蕩のふりをして家を飛び出した菊太郎は、公事宿(訴訟人専用旅篭)鯉屋に居候して、鯉屋に持ち込まれる事件を解決していく。

    時に法を超えた手段も取る、なかなか決断力のある菊太郎だが、弱いものに優しく、魅力的なヒーローである。

    お侍がやんわりと関西弁なのもなかなか良い。

    シリーズになっているので、続けて読んでみたくなった逸品。

  • ハードカバー読了済み。ハードカバー表記無い為?文庫で登録。京の公事宿の居候を主人公とした事件簿、時代劇は色々読んでますが、京言葉のやりとりにとどまいつつ、今後の展開が楽しみです。時折主人公に絡む猫「お百」がGOOD。① 闇の掟 ② 木戸の椿 ③ 拷問蔵 ④ 奈落のみず ⑤ 背中の髑髏 ⑥ ひとでなし ⑦ にたり地蔵 ⑧ 恵比寿町火事 ⑨悪い棺 ⑩ 釈迦の女 ⑪ 無頼の絵師 ⑫ 比丘尼茶碗 ⑬ 雨女 ⑭ 世間の辻 ⑮ 女衒の供養 ⑯ 千本雨傘 ⑰ 遠い椿 ⑱ 奇妙な賽銭 ⑲ 血は欲の色

  • O 公事宿事件書留帳1

    京弁のひらがなを読むのに一苦労。字面にするとなんてまどろっこしいんだろう。
    事件はそれなりなのに、終わり方解決方はあっさりすぎて物足りない。菊太郎、特に働いておらずただ感と人情に頼るのみ。
    江戸じゃないから地理にも疎く場所のイメージができないのが残念。
    続編に期待。

  •  京弁?が柔らかくてここちよい。
    この時代の京都が舞台の話は「はやぶさご用旅」くらいなものしか読んでないので、すべてが新鮮で面白い。
    こんな仕事があったということも。
    菊次郎と実家の関係がイマイチあるのかなあ、とも思うけど、この距離感が話を進めていく上でよいのかな。
    お信さんも出てきたし、続きが楽しみ。

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著者プロフィール

1946年愛知県生まれ。愛知県立女子大学(現・愛知県立大学)文学部卒。75年「石女」で第24回小説現代新人賞、82年『陸奥甲冑記』『寂野』で第3回吉川英治文学新人賞を受賞。古代から近世を舞台に、資料を駆使した独自の視点による歴史小説を執筆。

「2017年 『似非遍路 高瀬川女船歌九』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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