The 2nd Lovers (幻冬舎文庫 さ 1-20)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344402201

感想・レビュー・書評

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  • 最愛の人にとってキープ、つまり「The 2nd Lover」にしかなれない男女を描いた短編3本を収録しています。

    第1話「Rainbow Fish」は、セックス・フレンドはいるけれども彼氏はいない一の瀬亜紗美の物語。飼っている熱帯魚のベタ・スプレンデンスと戦わせるために、レインボウ・フィッシュという珍しい魚を探し求める亜紗美は、「Maniac Hands」という店で詩仙院翔という男性に出会います。一目で彼に惹かれた亜紗美は、彼に告白をすることを決意しますが、彼は心から亜紗美を受け入れることはできないと亜紗美に告げます。一方、セックス・フレンドの一人の鷹ノ森流星という男は、しだいに亜紗美を大事な女性と考えるようになりますが、彼の真摯な気持ちは亜紗美が眼帯の下に隠していた彼女のコンプレックスにまで踏み入ってくるようになり、亜紗美は傷つきます。

    第2話「A Touching Beauty」は、モデルの未生聖という男の物語。モデルの仕事で鴻という男と知り合った聖は、やがて彼といっしょの部屋で生活をするようになります。聖は、鴻の彼女の妃月真珠という女性に想いを寄せますが、シンジュは聖を一顧だにしません。彼女の態度にプライドを傷つけられた聖は、複数の女性たちと関係を持ちます。その中の一人の日向沙弓は、聖の心の中の透明度を見抜き、傷つけあう関係になる前に、聖のことを好きなままで別れたいと切り出します。

    第3話「Brilliant Platinum Star」は、白鳥奈津菜という女性の物語。奈津菜は、マサムネという男を愛していますが、彼はナヅナのことをセックス・フレンドの一人としてしか扱ってくれません。そんな彼女は、いつも真っ白な服を着たいと願っていました。それは、シンプルでピュアなものを痛々しいまでに求める彼女の心を表わしていました。そんなある日、彼女がいつも訪れるクリーニング店「ホワイト・ジュエル」の高瀬という若い男性店員が、彼女の服を美しいフレンチ・ライラック色に染めて返却します。ナヅナの心の危うさに気づいた彼は、彼女の心を染め変えたいと願っていたのでした。こうしてナヅナは、身近に彼女の心を受け止めてくれる男性が存在していたことに気づきます。

  •  今回は、3本立て。

     一つ目の話は、ヤリ友はできるけど、彼氏はいない、亜紗美という、女の子の話。
     二つ目は、クズだと言われて今はモデルをやってる聖という男の子の話。
     三つ目は、「マサムネ」という、彼女のいる男を忘れられないナズナという女の子の話。

     個人的には、短いんだけど、三つ目が一番好きかな。
     なんていうか、共感できる気がする。
     だって。
     白い服しか着たくない気持ちも分かるし。
     食べれなくなる気持ちも分かる。
     何もかもがわかる。
     そして、何となくハッピーエンド。

     ただ、ブランドの名前がわかるようになると。
     ちょっと笑える(爆)

  • 短編3話収録のオムニバス形式。2番じゃダメなんですか?的な話…違うか。

  • 短編集。

    『The 2nd Lovers』=『二番目の恋人』

    本命にはなれないけれども一人は寂しい。
    だから身体の関係を続けてしまう。
    本当は、誰かを心から愛したいし誰かに心から愛されたい。
    でも、自分じゃ誰かの大切なものにはなれないって心のどこかで諦めてる。
    その一瞬だけでも誰かに自分が必要とされてるって思いたい。
    でも、その一瞬だって幻想だって分かってる。

    それでもやっぱり、愛が欲しい。

    この本を読むといつも心が痛くなる。
    でも、歪であっても愛を求め美しいものに心震える人間の強さに救われる。

  • 09/05/02読了 小説の終わり方は秀逸。でも、ベタはブルーに限る。

  • 未読

  • 謎の多い桜井さん。自分はそんな彼女に引き寄せられたひとりです。彼女の感性・世界観と理系・詩的な表現がとても気に入っています。2番目でもいいから傍に居たい女性のお話。人によっては嫌悪感を抱くかも…。

  • なんというか・・・激しい話だなあ〜って感じでしたね。いまいち入り込めなかったです。

  • わかりすぎて痛すぎて。
    この小説は好きなんだけど、嫌い。

    自分から望んでセフレになってるんだよ。
    流星のことば、ひとつひとつが優しくて痛くて。
    でもやっぱセフレからの昇格はないよ。

  • 自分はこんなにも相手のことが好きなのに、その人の一番にはなれないのが辛くてせつない

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