大使館なんかいらない (幻冬舎文庫 く 4-1)

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  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344402560

感想・レビュー・書評

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  • これが「外交特権」を隠れミノにした“税金貴族=外交官”の驚くべき実態だ!外交なし官官接待あり、諜報活動なしムダなパーティばかり、語学力なしスキャンダル多数、仕事なし長期休暇あり、税金なし高給あり、誇りなし思い上がりばかり…国民の目の届かぬ海の向こう、全世界の在外日本大使館・領事館で、外交官はこんな暮らしをしている。

  • 官官接待あり、語学力なしスキャンダル多数、仕事なし長期休暇あり、税金なし高給あり、誇りなし思い上がりばかり…。ここに記されている彼らの『実態』と読んでいるともはや怒りというものを通り越えてしまいます。

    これは外務省の医務官としてサウジアラビア・オーストリア・パプアニューギニアの三ヶ国の大使館に勤めた医師の外務官僚生態記録、と申し上げればよいのでしょうか?元外務官僚で今は作家として活躍中の佐藤優氏の本をよく僕は読みますが彼の本で書かれている外務省およびその職員が以下に『規格外』の存在であるか、ということを改めて読んで知った次第でありました。

    一言で内容を申し上げますと何もかもが民間とはかけ離れていて、ある意味ではキャリアに限っていえば彼らは外務省で『いい思い』がしたいからこそ、子供のころから勉強ばっかりしていたのではなかろうか?と邪推してしまいます。全てが『国民目線』からあまりにもかけ離れていて何から書けばいいのか自分でもよくわかっていませんが、彼らが湯水のように使っている経費や何重にも支払われる非課税の基本給に上乗せされる諸手当。ここまでのムチャクチャな実態がよく通ってきたなと。

    この本が単行本で出版されたのが2001年の話ですから。今ではどうなっているのか部外者の人間にはまったくわかりませんが、外交の世界で一歩一歩後退し、永田町相手の綱引きでは勝ち続けている…。そんな『実態』を聞いている限りでは推して知るべしだなと、思うのです。この本を読んで僕が怒りすら覚えなくなったのは感覚がとうの昔に麻痺してしまったせいなのでしょうか?

  • 作者は外務省医務官として9年間の大使館勤務を経験した人です。読むと本当に、こりゃシステムが悪すぎると感じます。筆者も、外交官の素質は語学力でも交渉能力でもなく、誘惑に負けないことって言っていますが、なるほどそのとおり。筆者自身もその甘い汁に吸い取られてしまった部分も正直に告白しています(もっと話していない秘密があるかも(笑))。でも、やっぱり見直すべきところは見直して行こうと言う自浄努力がないと難しい問題を知らされます。2ヶ月間の帰国休暇、、船で往復していた時代とは違い、スピード時代の今、2ヶ月間もいるのか、誰も見直し検討はしないのだろうか?2ヶ月も留守にしても成り立つなんて普通の会社なら、その職は入らないと言うのと同じようなものだけど、、、ますます不思議。2002.8.24

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