最後の家族 (幻冬舎文庫)

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著者 : 村上龍
  • 幻冬舎 (2003年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344403574

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最後の家族 (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

  • ひきこもりの長男を抱えて、崩壊の一途をたどるばかりのとある家族の物語。
    社会派サスペンスのような要素が強く、ぐいぐい読み進めてしまいました。
    この内山家は、ひきこもり長男の秀樹はもちろん、父親も母親も、そんな家族にうんざりしている女子高生の知美も、全員が全員に寄りかかり切っている印象があった。
    私が育ってきた家庭も問題だらけでほぼ似たようなものだったので、誰に感情移入したかと言えば知美かな。
    一刻も早く脱出したくてしかたがなかった。
    そんな気持ちばかりが先行してしまう多感な女子高生を、導いてくれるような立場にあたる近藤にも好感がもてます。
    宝石デザイナーへの夢、道、現実。近藤の言葉は静かに私のなかにも沁み渡りました。

    家族はどうあるべきなんだろう。家族ってなんなんだろう。残酷で暗くてそんなことばかりぐるぐる考えさせられる話でしたが、あの形の結末はベスト。むしろあれ以外に無いベストな結末だった。
    家族って到達点ではないんだ。必ず全員個人としての人生があるし、子供はそこからがすべてのスタート。
    内山家のドライな後日譚はいくらかさみしいかもしれないけれど、家族の先にあるのがてんでバラバラの希望と未来でもそんなの全然かまわないんだと思えました。
    家族はただ家族なんだから。

  • 2013.4.16読了。

    ニート長男のダメっぷりが不愉快で不愉快で。母親も何故そうもあっさりお金を渡すの?
    まあ、父親も父親としてダメなところはあるんだけど、長男も母親も、自分で稼いでから好き勝手しろ!なんて。

  • 子どもは判ってくれないからのリファレンス。

    引きこもりの長男、よく分からない男に影響される長女、不倫気味の母そして家のローンを返す事にひたむきな努力を注ぐもリストラされてしまう父。かなり特攻野郎なファミリーの物語。

    家族の生活は消費社会においてモジュール化されてしまった、と子どもは判ってくれないの著者、内田樹は主張します。読み始めた時は本書もそれを表象する80年代のものかと思いきや、リストラされたお父さんも、自身の依存体質に気づいた長男も、皆自律を手に入れていきます。

    家族のあり方は確かに一度モジュール化されてしまったかも知れませんが、ここに描かれたのは、それを超えて行く家族という組織の強さと生々しさではないでしょうか。2001年の一冊。

  • 現代の家族が崩壊した社会の中で
    新しい家族の形を模索する作品。
    個人的には、この小説に描かれた家族の形が
    今の時代にはマッチしているような気がしてならない。

  • ひきこもりの娘がいるため
    内容が身にしみた
    私はもうほとほと疲れた

  • 「あるべき家族」の姿を守ろうとした父親。
    その箱の中に収容された家族。

    それぞれが幸せならば、家族の形など取るに足らないものではないか、それが愛情ではないか。

    弟が好きだと言っていた理由がわかった。

  • 引きこもった21歳の青年、ライトな援助交際をする女子高生、プチ不倫の母親、リストラされる父親。そんな家族が救われる物語。

  • 表紙の人に惹かれて買った本。その時はこれが松浦亜弥だとは知らなかった。

  • 忘れてしまった

  • ≪2013年9月再読≫
    職場でPOPを書くために読み返した。この10年の間に引きこもりもDVも悲しいかな珍しいことではなくなったと、さまざまな実例を考えながら読んでいた。
    全体を通すと安易な展開が多くあるが、やはり読ませる文章。
    物語を支えるのは母として妻として女としての昭子だろう。そして裏テーマとしてあるのは「ひとりで生きる」ことだ。

    ≪2001年1月≫
    以前友人に勧められていた本で、2000年末にはドラマ化されていました。(ドラマのための書き下ろしだったかも) テーマが暗そうだし、俳優陣があまり興味もてなかったので観てなかったのですが・・・本のほうは一気に読んでしまうのが勿体無いというくらい面白かったです。
     「引きこもり」の青年とその家族の物語ですが、生きることの根本的な問題を取りあげています。結末も爽やかで、久々に万人にお勧めできる作品です。私の生活圏がちょこっと登場してて、「あの店かな?」という楽しみ方もできました。

  • 良い小説だった。今読んでも充分に新しい家族小説。

  • 救うことと救われること、依存と自立。家族の根源的関係を新しい視点で淡々とした文体で描かれています。

  • まさかの全く龍さんっぽくない。

    さらに、ひきこもりとか、リストラとか
    とにかく暗い気持ちになる。

    なんとも真面目な話。

    人を救おうなんて思う前に、
    自分が自立して
    救われてなくてはならない。

  • これ、予想に反して「すっごい村上龍っぽくない」社会派小説でした~。
    村上龍の作品って、ドラッグだのセックスだのちょっと過激な感じが多いのに、これは全くのシリアスドラマ。
    村上さん自身が、徹底的に取材して書き上げた作品だって。

    ストーリーは、会社が危ない状態にある秀吉の家・内山家には、引きこもりして1年半の長男・秀樹と、来年大学入学の長女・知美、そして息子の為に精神科やカウンセラーなどに通う妻の昭子がいる。
    そして、この家族にはそれぞれの持ってる背景があって。。。。

    っていうお話。
    一見、バラバラな家族なんだけど、でもね、やっぱり「家族が一番」と思ってる家族なんだよね。
    それぞれの視点から章が成り立ってて、各々の思ってることや葛藤などがよーく分かる書き方になってたわ。
    同じシーンの繰り返しなのがちょっと鬱陶しいと思ったこともあったけどね。

    みんなね、いろいろ悩みや葛藤、歯痒さや苦しさなどあるんだろうけど、でもみんな本当に根が悪い人はいないのよ。みんな根が純粋だから、だから悩んでたんだと思う。。。
    幸せの形って、人それぞれ違うように、「幸せの家族」って家族それぞれ違うんだな~。
    やっぱり何があっても、大事なのは家族。
    最近ね、ほんとそう思います。

  • 最後があっさりと終わってしまった。お母さんの不倫はどうなるの?

  • 4人それぞれの立場からそれぞれの感情を描き切った村上龍さんはすごい。

    宝石デザインや大工の現場の取材はこのお話にどんなアクセントを加えているのか、まだ私にはわからないな。

    救う、救われる は「誰かのため」「自分のため」のことのように聞こえるけれど、そんな人間関係は存在してはいけない。

    自分自身が自立することで、親しい誰かが きっと救われる。

  • 現代社会の、
    黒い部分を家族それぞれに問題抱えさせている作品。
    比較的簡単に読めました。

  • あっという間に読み終わった。設定や展開がリアル。面白かった。

  • ひきこもりや、リストラへの恐怖による家庭の不和から、各自の自立へと展開する希望的展開へ。発想力が凄過ぎ。

  • もう何よりも主人公のクズっぷりが際立って哀しくなってくる・・・w 「救う・救われるという人間関係を疑う」、それがこの小説の出発点。終盤・弁護士事務所のシーンはお気に入り。けど村上龍らしいドロドロしたものを期待するのは禁物。

  • 家族という共同体ももはや壊れているのでは、という話。

  • 読了後に温かい気持ちになれた。

  • 引きこもりの息子、思春期の娘、不倫中の妻、リストラされた夫。現代社会のどこにでもありそうな家庭の話をロジカルに描いている。村上龍の作品にしては珍しい。

  • この本を読むのは2回目です。

    前回読んだときは、結婚はしていたものの、子供はなく、賃貸住まいだったためか、とくにこれといった印象がなかったような気がします。
    それから数年がたち、2人の子供が生まれ、転職をし、当然のごとく住宅ローンを背負い、その返済に明け暮れる今、もう一度読んでみることでこの本の印象が変わってるんじゃないかなぁと、手を取った次第です。


    この作品は、リストラされる父、若い男と逢瀬を重ね母、ひきこもる長男、進学せずに男とイタリアに渡ろうとする二女の4人家族が、それぞれの視点から崩壊寸前の家族の問題を見つめるように描かれています。

    「ひきこもり」や「ドメスティックバイオレンス」などの社会的な問題なんかも取り上げられてるけど、自分的にはその辺は割とどうでもよくて、
    家族の在り方なんかを考えされられた。
    一緒にいることでお互いが干渉しあい窮屈になってしまうよりも、それぞれが一人で生きていくことができるぐらい自立することで、別々に暮らしていても家族であることができる。。。。。

    まー、そういう考えもあると思うけど、もし自分が父親の立場になったとき同じような振る舞いができるかというと・・・・・・

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最後の家族 (幻冬舎文庫)の作品紹介

引きこもりを続け家族に暴力を振るう二十一歳の秀樹。援助交際で男と出会う女子高生の知美。若い男と不倫をする昭子。会社からリストラされる秀吉。過酷な現実にさらされ崩壊へと向かう内山家。一人ひとりはどうやって生き延びていくのか?家族について書かれた残酷で幸福な最後の物語。テレビドラマ化もされたベストセラー、ついに文庫化。

最後の家族 (幻冬舎文庫)の単行本

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