鬼子母神 (幻冬舎文庫 あ 20-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (558ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344404380

感想・レビュー・書評

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  • 友人に勧められて。
    図書館本

    怖かった。
    代理によるミュンヒハウゼン症候群。
    敦子さんの、あの喋り方が気味悪く。
    公恵のフツフツとした子どもへの黒い感情も恐ろしい。
    曲がった愛情と、渦巻く意地悪さの対比。双方相まって恐ろしかった。

  • 文章が分かりづらく、テンポよく読めなかったので時間がかかりましたが、一風変わった作品でそれなりに興味深かったです。ただ、公恵もかなり重大な問題を抱えているので、それがちゃんと消化された感じがせず、ラストなどもう少し良い終わり方にしてほしかったかなと思います。

  • 読んでいて、首を絞めあげられているかのような苦しさを感じた。
    少し読んでは本を置き、読んでは置き。

    夏の、じっとりとした暑さ、しかし体の芯と末端が冷える冷たさに終始包みこまれた。

    MSBP(代理ミュンヒハウゼン症候群)がテーマ。
    ドラマ化もされている。

    霊より人間がやはり怖い。

  • ホラーサスペンス大賞の特別賞受賞作品…だが。
    初版は2001年。残念ながら現在では実母による幼児虐待は社会問題となっているし、ミュンヒハイゼンについても国内で事例があり知られている。よって、早い段階で物語の推測がついてしまい、残りを読むのに苦労した。また、公恵と敦子二人の似たような母親が傷を舐めあうシーンや、このような仕事をしているのにもかかわらず、公恵の勘の悪さにも終始イライラさせられた。保健所、警察、病院の連携の悪さは…事実かも。石神の行動にも疑問が残るし。昭夫は気の毒だったかな。

  • どうも肌に合わない作品だった。登場人物誰についても理解できなかった。

    そして敦子の舌っ足らずな話し方が、どうしても受け付けずイライラしてしまった(笑)
    そういう人物設定なのでしょうが、私には合いませんでした。

  • 文章が読みづらく、展開が冗長な部分とやたら急な部分があり、わかりにくいように感じた。しかし、主人公がまさに鬼子母神のように二面性をもつ存在でテーマが伝わりやすく、登場人物みんな不気味で物語全体を暗い雰囲気に落としている。

  • 主人公周りの設定は意外性があるんですが、あとはテンプレ通りかな…伏線多いっていうか何が伏線だか何だかわからない。放置しちゃダメな部分も多そうなんですが。文章がまた主体や時系列混ざってわかりにくい…単に下手なんだろうという気が。これくらい読みづらい文章も久しぶりだ。全体的に整理したら3分の2くらいになってもう少しホラー度も増すと思うんです。「そして粛正の〜」と大賞争った、とあってある意味レベル的には納得。いやもうちょっとこう。

  • 保健センターに勤める保健婦の工藤公恵は、渡井敦子という若い母親からの異常な電話を受けた。ただならぬ様子を察して駆けつけた公恵が目にしたのは、敦子の三歳になる長女・弥音が血まみれとなった姿だった。幼児虐待―そう直感し、渡井母子を注意深く見守り続けるが、事態は意外な方向へ…。平凡な家庭に潜む地獄図を描いた問題作。第1回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞

  • どこがホラーなのか分からなかった。
    敦子の喋り方が全く想像つかなかった。ただ舌っ足らずなだけなの??
    児童虐待にしてもイマイチ。代理ミュンヒハウゼン症候群は結構メジャーじゃない?保健婦さんが聞いてもピンとこないとかあるのか??私でも知ってたし、もっと全面に出してもいいのでは?

  •  保健婦としてセンターに勤める工藤公恵は、日々、たくさんの母子と接してきた。そんな中、検診で自分の子供が病気ではないのかとしつこく迫ったという、渡井敦子・弥音母子のことを同僚から聞く。そしてある日なぜか公恵はその渡井敦子から名指しで電話で助けを求められることになる。

     保健婦として母子の様々な問題に対応する日々を送る一方で、自分の子供・美香との関係をうまく築けず、時には虐待に近い行動をとってしまう公恵。だからこそ、渡井親子の問題に自分達を重ね合わせて深入りするようになるのだが・・・なんとも最後までいたたまれない。美香に対する公恵の、なんともいえないどす黒い感情・・・これが本当に辛い。子供を虐待する気持ちは正直わかりたくはないが、残念ながらこういう親も多数存在するのだろう。

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著者プロフィール

1956年、静岡県生まれ。明治大学卒。‘94年『死が舞い降りた』で日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞しデビュー。2000年『鬼子母神』でホラーサスペンス大賞特別賞、’10年には「随監」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。緻密な取材が生む警察小説やサスペンス小説で多くのファンを魅了する。本書は朝鮮戦争で計画された原爆投下の機密作戦を巡る謀略を描く渾身の作。著書に『限界捜査』『ソウル行最終便』『彷徨捜査』『伏流捜査』(祥伝社文庫)『撃てない警官』『夜の署長』等。

「2023年 『ブラックバード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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