- Amazon.co.jp ・本 (638ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344404472
作品紹介・あらすじ
安槻大に通う千暁ら仲間七人は白井教授宅に招かれ、そこで初めて教授が最近、長年連れ添った妻と離婚し、再婚したことを知る。新妻はまだ三十代で若々しく妖しい魅力をたたえていた。彼女を見て千暁は青ざめた。「あの人は、ぼくの実の母なんだ。ぼくには彼女に殺された双子の兄がいた」衝撃の告白で幕を開ける、容赦なき愛と欲望の犯罪劇。
感想・レビュー・書評
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シリーズ6作目。
ウサコの一人称。
タックの過去とウサコとの出会いが語られる。
人間はやられたことを他の人、特に弱者にやり返す。
自分がやられて嫌なはずなのに。
そうしないと自分が保てないのでしょうか。
虐待やいじめがなくならないのはなぜか。
誰かのためも本質は自分のため。
重たい作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読み終わってため息をつく程によかった。
内容は重いがウサコの語り口調なのでとても読みやすい。
短編ミステリのかき集めのようで全てが重なっていくのが気持ち良い。
ラストシーンはもう良すぎて語彙がなくなるし、いろんな要素が詰まった作品でとても良かった。 -
これは謎ジャンルと言うべきか。
序盤の展開はチャラいというか、なんか今どきはあまりいない感じの人々というか言葉使いとか雰囲気とか、あだ名とかなんなん、とか、微妙だなぁと思っていたのに、いつの間にかすごい追い込みが待っているという。いや侮れん。
しかし何しろ途中に伏線というか、これは後でとか、今は明かされないけど、とか、そんなんばっか出てくるので、どの伏線が回収されたんかされなかったんかもよく分からん。でも最後は勢いで盛り上がってまぁ面白かったということで誤魔化そう。 -
記録
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再読。匠千暁シリーズは、なんてことない日常から一気にダークなミステリに入っていくのがなんか好きです。
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シリーズものとは知らず、ミステリ賞入賞歴からピックアップしたもの。やっぱり西澤作品、安定した面白さを楽しめる。個人的に安楽椅子探偵ものがあまり好きじゃないってのもあって、解説者みたく本作が最高!とは思わなかったけど、求める水準は余裕でクリア、って感じ。