ささらさや (幻冬舎文庫)

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著者 : 加納朋子
  • 幻冬舎 (2004年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344405042

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ささらさや (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

  • 両親のいない孤独なサヤが手にした小さな幸せは
    ある日突然夫の事故死で失われます。
    残されたのはまだ小さな赤ん坊のユウ坊。
    サヤはユウ坊と伯母の残してくれた家で暮らし始めます。

    幸薄そうだ・・・
    少々世間ズレもしてそうだ。
    危なっかしくてほっておけない、って事で
    死んだ夫が幽霊になって見守っているのだ。

    日常の中に起こる小さなミステリーと言えるのかどうか
    わかんない程度のミステリーが優しい。

    馬鹿っサヤ
    幽霊夫が心配して現れる。

    そのうち近所に住むおばあちゃんたちや
    ヤンキー母の友達もできる。

    最後は悲しいお別れもあるけれど
    とても読後感の良いお話。

  • 優しげな女性が赤ちゃんをいとおしく抱いている表紙に、惹かれて購入しました。

    夫が交通事故で亡くなり、産まれたばかりの赤ん坊を抱えて、これから生きていかなくてはならないサヤ。

    頼りなくお人好しでか弱いサヤ。
    そんな妻が心配でたまらなく、亡き夫はあの世に行く前の猶予期間に妻のピンチに登場します。

    この物語のような方法で、亡くなった人が登場するかはさておき、“猶予期間”は、やはり有るのではないかな??

    孤独なサヤを取り巻く人々の人情味は、読み手の心を和ませてくれます。

    最終章の「トワイライトメッセンジャー」は涙涙です。

  •  突然の事故で夫を失い、生まれて間もない赤ん坊のゆう坊とともに取り残されたサヤ。しかし、成仏しきれなかった夫は一定の人間に対し一度だけ乗り移る力を持ち、サヤのピンチには、必ず力を貸してくれるようになる。

     一方でサヤは、夫の家族からゆう坊を養子としてゆずるよう圧力をかけられ、逃げるように自身の亡くなった叔母の家が残っている佐佐良の街へ移住するのだが……。

     序盤はちょっと読むのが辛い……。入りが辛いということもあるのですが、夫の葬儀の日に、息子を養子に渡すように言う夫の家族だとか、それに対し、気弱な拒否の返事しかできないサヤの頼りない感じだとかが、もどかしかったり、イライラしたりということがあったのも、その一因です。

     夫がサヤの前に現れるとき、だいたいまず言うセリフが「馬鹿ッサヤ」なのですが、これも最初は「そんな乱暴な」などと思っていたのですが、サヤの様子を見ていると、そういいたくなるのもわかるなあ、と思ったり。

     そんなサヤの周りに友人ができてくるあたりから、徐々にテンポよく読めてきました。ひょんなことから知り合いになる三人のおばあちゃんは、いずれも一癖があって個性的ですが、頼りがいがあります。幼馴染である三人の掛け合いも読んでいて面白いです。

     そして、もう一人がサヤと同じくシングルマザーのエリカ。ギャルっぽい感じながらも、彼女のキャラクターは何事も考え込むサヤと違い、いい意味で軽くて、話の雰囲気を中和してくれています。それでいて、子供への思いはまっすぐなのも、また好印象。

     そして、こうした出会いと、様々な謎を通して、サヤ自身も成長し、最終話の事件後の心情に至ります。序盤がとにかく頼りないサヤだったからこそ、一冊を通しての彼女の成長と再生は強く胸にしみました。

  • 主人公さやの夫が交通事故で亡くなった。
    生まれたばかりの息子と、さやを置いて。

    泣き虫で弱気なさやに対して、夫の家族は、息子を後継にするべく、親権を引き渡せと詰め寄る。
    さやはその攻撃から逃れるため、佐々良という町へ引っ越してくる。

    どこか頼りないさやを、夫は幽霊として見守り、時には生きている人の体を借りて、助けに来てくれる。

    そこで出会う人たちとの交流と、そこで起こる数々の事件の結末が、とても暖かくて心が休まる

    よかったなあ…と安心して読める作品。

  • 赤ちゃんと奥さんを残して事故死した旦那さんが、霊になって2人を見守る物語。霊になった自分が見える人に一度だけ乗り移る事が出来るので、彼女がピンチのときに颯爽と現れるのだけど、おばあちゃんだったり子供だったり駅員だったりします。
    この設定だとやたらと旦那さん出てきそうですが、さほどでしゃばってきません。
    頼りないけど心優しい奥さんと赤ちゃんを周囲の人が手厚く助けて、次第に彼女も強いお母さんに成長していく物語です。良い話でした。

  • 主人公のサヤのお人好しな性格に、心が温かくなったりもどかしくなったりしながら読んだ。
    サヤが1人の母親として強くなっていく姿には本当に感動した。

  • ささらさやの音とともに、現れる交通事故で亡くなった夫。それは、泣き虫のさやが困ったときに他人の体を使って起きる軌跡。

    ささらとい言う町ののどかさとさ。赤ん坊のユウ坊を気にかける三人組のおばあちゃん、そしてヤンママぽいけど、優しいエリカの存在が気持ちを優しくしてくれます。

    死んでもひとの気持ちは残るとしたら、自分は今そこにいるひとだけじゃなく、過去からも生かされているんだなとおもいました。

    てるてるあしたをさき先に読みましたが、久代おばあちゃんはやっぱり頼りになりますね。

  • 加納さんの小説は結構読んでましたが、これは読んでいませんでした。
    映画化で知り、読みました。(映画は観てませんが)

    事故で突然夫を失ったサヤと、赤ん坊のユウ坊。
    サヤが困ったときに、映画の「ゴースト」みたいに、人の身体に入って助けてくれます。

    徐々に強くなっていくサヤさんと、周りの暖かい人(?)達の
    ほのぼの系ミステリ(?)

    「バカっさや」というのが、ほのぼのからかけ離れた印象を受けるのですが
    映画ではどんな感じで言っているのでしょうか。こんどDVDが出たら借りてみようと思います。

    この後、続きが出ているようなのでそれも読みたいと思います。
    「てるてるあした」「はるひのの、はる」

  • タイトルがきれいだなと思って手にとった小説。
    佐佐良という不思議な場所が、読み進めるうちにどんどん好きになる。

    現代ではあまり触れることのない「お節介な近所の人たち」とのやりとりは、おかしくも温かい。
    そして何より、サヤを見守る亡き夫がとにかく優しくて、ものすごく愛が感じられて、せつなくて胸がぎゅうっとなった。

    死んでしまった愛しい人が幽霊となって現れるというのはよくある設定だけれど、本の中に息づく世界観がたまらなく好きで、大切に大切に読んだ。

    2014年の秋に映画化するんだ、なんだか嬉しい。

  • 新妻さやと赤ん坊のユウ坊をおいて死んでしまった夫が
    自分を見ることのできる人に一度だけとりついて、家族を守るという話。

    も~~~さやが、か弱過ぎ!!!
    ただの理想かもしれないけど、もっと母は強くあってほしい。
    死なない覚悟があるのに、
    どうして夫の家族を説得するだけの覚悟がないの!と、
    いろいろともやもやした・・・

    それと、私は家庭を持ったことも、
    子供を持ったこともないからかもしれないけれど、
    さやの子供に対する悩みなどに若干読みづらい部分が・・・

    前半の部分はなんだかもやもや~としました。

    途中から登場する
    三人のお婆ちゃんとママ友のエリカとダイヤ親子、
    佐々良の雰囲気が良かったです。

    子供が可愛いからって、誘拐までする
    夫の家族の神経は最後まで理解ができなかったなぁ。。
    そうか、この作品はヒーロー物なのか!

    続編、「てるてるあした」も買いました。
    さやとユウ坊の成長に期待!

  • 夫に先立たれて、赤ちゃんと二人で残されて、自分には頼る両親はおらず、夫の親族には子供を養子に取り上げられそう。

    自分に生きることのすべてをゆだねている赤ん坊という存在。
    守らなきゃって気持ちは自然に母親を強くするって思ってた。

    だからサヨがほんとに馬鹿っサヨに思えて、イライラしてしまう。
    お話自体は優しさにあふれているのに。

    まぁ、赤ん坊と行ったこともない、知る人もいない田舎に引っ込んで暮らそうと思うのも、ある意味、芯の強さがあるのかと思うけど。
    柳のようにふわふわと風に吹かれるに任せて、でも折れない・・・という意味の強さが。

  • 読み終えて、とても可愛らしい本だったなと思った。
    主人公であるサヤの天然さや清純さも良かったが、まわりにいるお婆ちゃんたちやエリカのキャラも立っていたのが良い。
    ダイヤという名前を見たときは今時のキラキラネームかと思ったが由来と漢字を知ると、いい名前だなと思えた。

    旦那が登場してくるときに毎回「ささら さや」が出てくるのは、ちょっとしつこいなと思いもしたのだが、実際はそれほど出ずっぱりでもなく、自然といなくなっていったようで好感がもてた。
    とくに、最後にユウスケを救ったのが彼でよかった。

    ほっこりして読みやすく、若い子にたくさん読んでもらいたいと思える本だった。

  • このシリーズ、ドラマ化したのは『てるてるあした』ですが、第一弾のこちらのほうが好きです。
    妻が心配で、亡くなっても見守り続ける旦那様が切ない。
    最後は泣けます。
    そして郵便屋さん×さやをプッシュします。

  • 2017年6月17日読了

    354ページ

  • 短編集。
    人生とは思いがけないことが起こるものだ。
    ニュースを見ても他人事にしか思えなかった出来事が、ある日突然我が身にふりかかる。
    サヤの夫も、まさかカツオのたたきを考えている最中に死ぬとは思っていなかっただろう。
    サヤにとっては、夫はようやく巡り会えた特別な人だった。
    この人なら…と思い、やっと心から安らげる家庭を持てたと思っていたのに。
    運命って残酷だな、と思わずにはいられない。
    そんなサヤを不憫に思ったからなのか、それとも現世に未練がありすぎたのか。
    サヤの夫は幽霊?となってサヤを見守り続ける。
    純粋で優しくて、馬鹿正直で口下手で、不器用な生き方しかできないサヤ。
    でも、意外に頑固な一面もある。
    実はサヤはとても強い人なのでは?と感じた。
    何て言えばいいのかわからないけれど、柔らかな強さみたいな。
    サヤとユウ坊をめぐって起こるいろいろな出来事。
    母親として成長しながらも、周りの人たちにめぐまれ、夫に見守られながら日々を過ごす。
    寂しさも、やがては薄れていくのだろう。
    ユウ坊が、きっと寂しさも哀しみも、すべてをその笑顔で包み込んで消してくれるはずだ。
    あたたかで、優しくて、ほんの少しの可笑しみもある物語だった。
    それにしても、母親ってなんて強いんだろう。
    電車内でのエリカとおじさんとの対決では、「お見事!」と思いながら「怖っ!」とも思った。
    子供連れってそんなに冷遇されてないように感じるのは当事者じゃないから?
    きっとおじさんのような人は、虫の居所が悪ければ誰にでも八つ当たりするんじゃないのかな。
    エリカのあの切り返しは、もう身についた処世術のようなものなのだろう。
    母親ってやっぱり強い。

  • 子供が生まれた直後に夫を亡くしたさや。
    それを取り巻く、近所のばあさんたち、シングルマザーのえりか。
    そして、無念を残して成仏できない夫。

    ピンチになると成仏できない夫が誰かに乗り移って助けにくる物語ですが、最終的にはさやが成長していく過程が描かれています。

    特に心に残るところはありませんでしたが、楽しく読めました。

  • 和製ゴースト、との評をよく見かけます。僕の場合は映画の方を見てませんので、「へぇ、ゴーストってこんな話なんだ」と感心してしまうわけですが。

    どこまでもどこまでも優しいお話。ただし、誰も悪意を持ってないぶん、"悪役"側の人達の怖さがいっそう際立っている気もします。いい話だねぇ、ホロリとくるねぇ、で終わらせることの出来ない何かが潜んでいるようで、ちょっと評価の難しい1冊です。

    いや、素直に読めばいいんですけどね(苦笑)。

  • 「はるひのの」を先に読んだから順番が前後したけど、それはたいした問題じゃなかったです。本作の赤ん坊が、件の作品の主人公だった、ってのは後から気付きましたが、その関係性を知らなくても十分に楽しめました。少しずつ謎解きみたいなことも出てくるけど、自分的には極上のヒューマンドラマ。使者を絡めても、それが陳腐な仕上がりだと”冒涜やん”って腹立たしく感じるけど、ここではすこぶる効果的に使われています。ほのぼの温かい気持ちに浸れる素敵短編集。

  • 久しぶりに映画を観たので、これを機に原作も読んでみた。全体的な雰囲気はどちらも温かいけど、原作は少しファンタジー色が強いかな、という印象。
    夫が乗り移って助けに来る、ってだけでも十分ファンタジーなんだけど、それ以外の日常の場面でも、あまりリアルな感じはない。サヤが頼りなさ過ぎて、周りの人たちがいなかったらどうなってしまうんだろう…と考え始めるとほっこりできなくなってくる。。あと、夫の家族の気持ちも、もう少し描いてほしかったかな。

  • いつのまにか,サヤを助けたくっていてもたってもいられなくなっている

  • 2016/07/27

    まだ読んでなかったのかと自分にびっくりした。

  • 加納さんらしい作品だ。
    優しくてちょっと謎があって。
    お婆ちゃんたちとの距離感もほどよく優しい気持ちになる。

  • ささらシリーズ第一弾

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