永遠の仔(三)告白 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.90
  • (217)
  • (204)
  • (262)
  • (14)
  • (0)
本棚登録 : 1748
感想 : 100
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344405738

作品紹介・あらすじ

弟の行動に動揺を隠せない優希を悲劇が襲う。優希の実家が焼失。その焼け跡から母の死体が発見され、容疑をかけられた弟は失踪する。動転する優希を支えようとする笙一郎と梁平だが……。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 優希の家は、弟、聡志の放火により焼失し、母の遺体が見つかる。母親からの過干渉に耐えられないというレベルではない、聡志の奇行に底知れない闇の深さを感じる。

    そして、優希、梁平、笙一郎がそれぞれ子供の頃に受けた虐待が明かされるシーンを読むと、胸が苦しくなった。

    とことん救いのない話の展開だが、この先、どうなるのだろう。。

  • どんどんスピードが増していく感じ。
    私の読書スピードも比例して。。。

    が、四巻が無い!
    あー買ってくれば良かった(T_T)

  • 2巻に続いて一気に読んだ。
    最後の嵐の中の告白は、残念ながら、暗い予感が当たってしまい、今のところ救いが無い。。
    残り2巻は手元にないので1週間後に。

  • 記録用(感想は(一)に記載)

  • どこまで暗く落ちていくのかと思う。でも、投げやりと息悶えの真ん中くらいな諦念がすごく人間くさくて、スケールは違うのだけども、こういうことってあるよなあとちょっと分かる部分もある。
    それにしても、社会問題の坩堝のような作品だなあと思う。宇佐美氏の『聖者が街にやってくる』も同じような問題を扱っていたけど、全く次元が違う。扱う問題の次元ではなくて、それを扱う空気感というか、受け止め方というか。
    天童荒太は、すごく繊細な作者なんだと思う。ダイナミックな物語展開の中で、本当なや微細に人の心を描写していくなあ。

  • 聡志の行動に動揺を隠せない優希の周囲で再び殺人事件が起こる。警察が聡志を疑い始めた頃、優希の実家が焼失し、その焼け跡から母の死体が発見される。殺人放火の容疑は聡志にかけられるが、彼はそのまま失踪する。動転する優希を支えようとする笙一郎と梁平。しかし彼らも、優希への感情を持て余し、互いに猜疑心さえ抱き始めていた…。

  • 嵐の中の森で行われた3人の告白に胸を打たれた。子供が虐待されているのを気づいたとして、周りの大人はどのように対応するのか。この小説では皆見えないふりか、違う事実に置き換えようと努力している。そう確かに、自分に不都合すぎる事実からは目をそむけてしまうかもしれない。

  • 相変らず過去と現在を順に行き来して、激しく動く現在の「事件」。そして、語られだした3人のトラウマ。重いんだけど、気になってしまう。ページが進む進む。

  • 優希の母の死。優希、笙一郎、粱平を取り巻く不穏な動き。秘密が乱暴に詮索されようとしている。

    3人の自分の中に封じ込めた、忌々しい記憶たち。
    誰も守ってくれない、救ってくれない。そんな想いを抱えた子供たちが、きっと現実にも沢山いるのだろう。
    辛すぎる、現実。

  • 主人公の3人が心に負った傷をそれぞれに告白して共有する回想部分と、再会した3人が少しずつずれていく現在。どちらも優希を中心にしてストーリーが加速していく。

    そういえば、雨に濡れてぐしょぐしょになったのって、いつが最後やろう。

全100件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

天童 荒太(てんどう・あらた):1960(昭和35)年、愛媛県生まれ。1986年「白の家族」で野性時代新人文学賞受賞。1996年『家族狩り』で山本周五郎賞受賞。2000年『永遠の仔』で日本推理作家協会賞受賞。2009年『悼む人』で直木賞を受賞。2013年『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞する。他に『あふれた愛』『包帯クラブ』『包帯クラブ ルック・アット・ミー!』『静人日記』『ムーンナイト・ダイバー』『ペインレス』『巡礼の家』などがある。

「2022年 『君たちが生き延びるために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

天童荒太の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
奥田 英朗
宮部 みゆき
宮部 みゆき
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×