永遠の仔(五)言葉 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344405844

感想・レビュー・書評

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  • 2015.1.6

  • 何とも切ないというか誰も幸せになれない無常さ。
    ただし希望は捨てないというメッセージ。

  • 生きていちゃいけない人もいる。

  • 読んでいて辛かった。
    でも全5巻とまらなかった。

  • 最後に思わぬ結末が。
    良い物語でした。

  • 1巻から涙なくしては読めず、
    胸を痛ませ続けながら読み進めたが、
    最後の最後にひとつの救いは見た。

    心的外傷を失くすことはできず、
    ただその痛みを生き抜くしかない。
    しかしそのためにも、
    たったひとりでもこの世の中に真実を知り、
    深く繋がっていてくれる存在がいると感じられなければ、
    決して生き抜くことはできない。

    誰しもが、生きていてもよいのだと伝えられたかった、
    魂の物語。

  • テーマは今作も非常に重い。自分は子育ても虐待の経験もないので、軽々しくコメントはできないが、小説として面白いかでいうと、前ニ作には劣る。長いしクライマックスの盛り上がりにも欠ける。

  • やっっと、読み終わった。

    読み終えてみれば、ああ、あーゆー意図で書いたんだろなーとゆうところも見られた。

    それぞれ想いを相手に伝えずに、憶測で本音を生きてなくて、そのまま・・・

    私も大分素直に生きてないから、近しいものを感じて、のめり込んで読んでたのかもしれない。

    伝えるほうが、よっぽど大変なことのほうが多くて、ついそれを避けるような、そしてそれが正しいようなコントロールをしてきたけれど、打ち明けてみると簡単なことのほうが多いのかもしれない。

    もう少しだけでもいいから、素直に接していきたいな、いろんなことに。

  • 決してハッピーエンドじゃない。けど、救いは明らかに示されているし、残された人はそれを最後まで求めて生きていくんだと思います。どんなに苦しくても、諦めずに。

    作品の表テーマは児童虐待です、が、もう一段上のテーマとして、親子という関係があると思います。

    親子の関係を通じて、「あなたは生きていても良い」と、自分の存在を肯定してもらう、ただそのことが大切なんだよって、強く強く主張している作品でした。

    ただそれだけでよかったのに、そういってもらう事さえできない子ども達がいる。本当は愛していても、心の弱さから疑い、隠し、嘘をつくことで、どんどん皆が傷ついていく。
    認められなかった子どもは、大人になっても自分の子どもを認められなくて、虐待は再生産されていく。

    だけど、あたりまえだけど、断ち切れない連鎖じゃない。自分を心から支えてくれる人がいれば、きっと前にむかって生きていける。それが救いなんだろう。

    主人公たちには、完全な形での救いはまだ訪れませんでしたが、なにが救いなのかをちゃんと理解して終われたのかなって思います。失ったものはあまりにも多かったですが。

    重く複雑なテーマをミステリーの形式で表現した著者の力は素晴らしと思います。最後まで全く飽きることなく読めますし、メッセージはストレートに心に届く。

    日本の文学史上に残る大作だと思います。

    読んだことない方は、是非読まれることをお勧めします。

  • 最後の1行まで考えこまれた作品だった。親から子供へ虐待がテーマだったが、根底に流れているテーマは「生きるとは何か」と私には感じられた。親も子も結局誰かに認められたくて生きているのかもしれない。認めてほしいという感情がおかしな方向にいくと虐待となってします。そう感じさせれれました。

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著者プロフィール

天童 荒太(てんどう・あらた):1960(昭和35)年、愛媛県生まれ。1986年「白の家族」で野性時代新人文学賞受賞。1996年『家族狩り』で山本周五郎賞受賞。2000年『永遠の仔』で日本推理作家協会賞受賞。2009年『悼む人』で直木賞を受賞。2013年『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞する。他に『あふれた愛』『包帯クラブ』『包帯クラブ ルック・アット・ミー!』『静人日記』『ムーンナイト・ダイバー』『ペインレス』『巡礼の家』などがある。

「2022年 『君たちが生き延びるために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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