- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344406513
感想・レビュー・書評
-
ある書店でかわいいブックカバーが欲しくてタイトルも内容も誰が書いたかも知らずに購入。
久しぶりにどっぷり恋愛小説を読んで、しかもなかなか重い、けど怖いもの見たさで?気になって読み進めてしまった。
恋愛が日常を多くを占めたことがある人は共感できるけど、今恋愛真っ只中のひとはきっとしんどくなるから、そんなこともあったなと客観的に読める主人公より少し大人の人におすすめです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「別れないか。」の一文で始まり、
それを受けて恋人関係解消となった女性の葛藤を延々と描く。
たったこれだけなのにもかかわらず、約300ページを一切退屈することなく一気に読ませてしまう本作に驚愕。
本作は主人公(女性)の目線でのみ描かれており、
最初から最後まで完全に彼女の主観によるものとなっている。
つまり、相手の男性側の心情部分などは一切描かれず、あくまで「彼女から見た相手の言動」のみとなる。
そのような点もあり、
読者が男or女でそれぞれ感想が割れるポイントとなると思う。
恋人との仲が破局になった時に一般的には、
男性はズルズル引きずり、
女性は最初こそドン底に落ちるが比較的早く立ち直りスッパリと次に向かう、、、などと言われるが、
本作は上記には当てはまらずに、
男性は早い段階で次に向かい、
女性は全く立ち直れずに長いどん底状態が続くと言った状態となる。
(女性がフラれた側なので当然と言えば当然かもしれないが)
そんな状態の彼女の心情や行動は時として一定のラインを越え、自分よがりな言動や危険な行為にまで及ぶが、
その様を見て、
「わかるわかる」
「自分も一歩踏み間違えればそうなるかも」
といように理解できる点もあれば、
「身勝手すぎる」
「別れた相手に何かを求めるなよ」
というような考えになるポイントも多々あった。
本作はそういった「理解できる点」「理解できない点」をリズムよく繰り返し、読者を夢中にさせる構成となっている。
本作を読んだ後、
恐らく男女間で感想が割れるであろうことから、
同性同士/異性同士で感想を聞き合うのも面白いと思う。 -
別れから始まる小説。
失恋と戦う女の人の話。
なかなか読みがいがあった!
失恋したら読む。 -
淡々と読めるけれど、内容はどろどろ。
そこまでやるか、そこまでボロボロになるか、と冷ややかな視点で読みつつも、それほどまで愛せる人に出会えたことが羨ましかった。 -
「良い面もそうでない面も影響を及ぼす」
恋愛から失恋、取り巻く人間や何より種々の感情が渦巻いている小説
浮き足恋愛真っ只中!のような場合は
読んでも何も得られないと思うが、
多少でもそうでない場合は控えめに読むことを
進めたい。保証はしないけれど
今回もまた、残る言葉が多く出てきてしまったなぁ… -
「別れないか。」
結婚を約束した、5年越しの彼から、
不意にそう告げられるところから始まる
失恋小説。
読むのが辛くなった。
でも、投げ出さないでよかった。
燃えつきるまで
ちゃんと苦しむ。ちゃんと傷つく。
法を犯さない程度に
とことん あがけば、
きっときっと オンナは上がる⤴︎
ラストの数行も、凄くいい。
清々しい気持ちで、本を閉じることができました。 -
「決して間違えたのではない。出会うべき人にちゃんと出会い、恋すべき人にちゃんと恋をした。たとえ別れてしまっても、出会わなかったことより確かな意味がある。あんなに耕一郎が好きだったことを覚えていよう。それだけはずっと忘れずにいよう。」
自分と重なる部分がたくさんあった、報われた気がした。自分はそうならないと思っても、恋をしているときは重くなるし嫉妬深くなる。怜子の行動も怜子が前を向くために必要だったと思う。自分が全てやり切ったと思ったら前に進めるのかな。 -
リアルに自分に重ねて読んでしまったなぁ。
20代と30代。失恋の痛手も立ち直り方も違ってくるよね。。。
明るい未来を信じてがんばろぅ、ウン。 -
長く付き合ってきた恋人に振られたアラサー女性が主人公のお話。
恋愛以外に、何か夢中になれるものを持って生きよう。
あらためて強く思いました。
恋に溺れすぎる女はダサい。
改めてそう思いました。
男しか頭にない女は本当に、
男を失った時に狂う。
主人公は、恋だけでなく仕事もあったのに
失恋したらこんなに狂気的になり、
私生活に影響を及ぼすなんて…。
恋だけで生きる人生はやっぱりだめですね。
一気読みだったし、
唯川恵さんが書く働く女性と恋愛を絡めたお話は、
リアリティあって面白いですね。
唯川恵さんの本に出てくる女性は、
「一般人の中の勝ち組」なのが
読書を魅了する一要因であると思います。 -
恋の始まりに理由はいらない。
2人の気持ちが同じならば。
恋の終わりには理由がいる。
どちらか片方だけの一方的な気持ちで。
本気で恋して泣いた人なら共感できる部分は多いにあるだろうし分からんでもない。
だけど「私は一線を超えず思いとどまることができた。」と言う点に置いては…
思いとどまってないよ!一緒超えちゃってるよ!それ犯罪ですから!その行動や気持ちには共感できねーなぁ!です笑
恋心も行き過ぎるとホラー
ただ…耕一郎も悪い。普通に悪い。
良い人そうにしてるけど…ふざけんな!ですよ。
今年の18冊目
2019.11.21 -
5年付き合った彼からの”別れないか”の一言から始まる本作。
これでもか、これでもかという内容に心のエネルギーを消費しながらも一気に読みました。
ここまでするかとはきっと言い切れない、初めから最後まで一字一句と言っていいくらい共感出来、読後は疾走感のようなものがありました。
そして、失恋に対してはまさにタイトル通り”燃え尽きるまで”やり尽くせばいいし、忘れられない間は忘れなくていい、大事に抱えていればいい、が持論なんだけど、いや、だからこそ、こんなに読むのがしんどかったけど個人的には最後はかすかな光が見えたような、ほんのりと晴れやかな気持ちになれた。 -
ドラマをリアルタイムで見て、衝撃。
数年後に失恋したさいに、図書館で初めて小説を読んでリアルな心情の描写に更に衝撃。
その後に購入して、時々読み返しています。失恋小説なんて悲しいから読みたくないけど、恋につまづくとなぜか読んでしまいます。 -
恋を失うということ
主人公を自分に置き換えて読んでいる人は多いと思う
私も、あわわわわわわわと動揺しまくりながら読んだ
恋愛中のひとがこの本を読むと
過去の失恋の痛手を思い出して同じ思いはもうしたくないと
今の恋をもっと大事にできるかもしれない
失恋真っ最中のひとがこの本を読むと
苦しいのは自分だけではないと慰めてくれるかもしれない
失恋から立ち直りかけのひとがこの本を読むと
もう大丈夫だと、かろうじて抑え込んでいた想いが瓦解して
また泣くことになるかもしれない
気軽にひとに薦められないなぁ -
これは最近本当によくありそうな失恋小説です。30代の女性が5年付き合った彼にフラれ、その彼はすぐに、別の女性と付き合い始める。とはいっても彼は誠実な男性で、特に落ち度はない。でも主人公の女性は苦しみ、相手の女性を恨み、仕事や私生活にまで影響が及び始め…というお話です。主人公に感情移入して読んだので、辛かったです。一気に読みました。おすすめです。
-
歳を重ねるうちに、傷付いたり何かを失うことに対して慣れていくものだけど、いつになっても失恋は辛い。
特に、失恋をしてまだ立ち直っていない人にとっては、この小説は残酷な現実を突き付ける。私も読んでいる最中、怜子の苦しみが痛いほど伝わってきて、何度も途中で読むのを止めようと思った。もう大丈夫、私は一人でやって行けると思った矢先、次々と発覚する新たな現実。「人生はいつだってこんなはずじゃなかったの連続だ」まさしくその通りだ。
だけど、終盤での「時間をかけて傷つくことは人にとって必要なんだと思う」と言う美穂の言葉に救われた気がした。情けなくて、なかなか前に進めない自分の生き方を肯定してくれているような気持ちにさせてくれた。
おそらく、これからも怜子は何度もゆれるだろう。けれど、それでも前を向いて生きて行って欲しいと思った。 -
初の唯川恵さん。
そして、初の失恋小説。
思いっきり泣けると、勝手に解釈して読んだけど、意外や意外、サクサクさらりと読み終えてしまった。
確かに、内容は女性の見たくない性質が見えてドロドロしてはいるけれど。
やはり耕一郎はいただけない。穏やかな男性って、(嫌な)サインの出し方も微妙なんだろうな。
それと、いくら怜子と別れてからとはいえ、彼女作るの早過ぎる。縁なんてそういうものかもしれないけど、耕一郎の性格からは想像出来ない恋愛の進み方。
加えて、新しい彼女の物分かりの良さは、神経を逆撫でするかも。
女友達集めて、色々と討論したい気分になった♪ -
怜子はもっともっと素直にプライドなんて捨てて気持ちを伝えていれば良かったのに、、、不器用で切なかった。この経験を糧に素敵な人生を送ってほしい‼
-
嫌でも一番辛かった失恋を思い出させてくれます。
歯車が一つ狂うと全てが壊れてしまう。
心情の描写がリアルで失恋してなくても失恋した気分を体験できちゃいます。
これでもか!ってほど悪い方向に向かって、ハッピーエンドが全く想像できない中盤。
すごい作品だと思いました。 -
孤独は恐怖で、恐怖は孤独。
孤独から怜子の恐怖が始まる。
人間孤独だとおかしくなる。 -
怜子の失恋に付随して、色んな女の類型が出てくる。狂わんばかりの心情は理解できるけど、ちょっとやりすぎではないか?と思う怜子の行動と、それを見守りすぎではないかという耕一郎に、うーん、ただ無言電話の主は誰?がちょっとしたミステリーになっている。
-
いやぁ、すごい。すごいの一言です。唯川恵さんの本を初めて読みましたが、こんなにのめり込んでしまうとは思っていなかった。あまりにも切なく、あまりにも怖く、主人公が不憫で仕方ありませんでした。私は7年以上付き合っている彼がいますが、私も怜子と同じ立場になったら、こうなってしまうのだろうか…いや、絶対ならないだろうな…でも気持ちはものすんんごくわかる!!!唯川さんの作品、また読みたい!
-
婚約者に振られた。
理由を聞いても嫌いになったとかではないただもう一緒にはいられないと言う。
納得はできないでももう彼は決めてしまったことだからもうどうにもできない。
なんで?なんでそんなに急に気持ちってかわるんだ??
2年くらい?前に急に振られたことあるけど何が悪いの?って聞いてもなんでもないって言って別れたときの意味不明さとにてた。
でも私はここまでおかしくなれなかったしそっかぁ〜で終わってしまったので本当の恋愛かと言われたらそうでもなかったのかもしれない。
ちゃんと結ばれたから正解の恋愛だったとか別れたから偽物の恋愛だったとかはなくてその時付き合ってた時に本当に好きだったらきっと別れてしまっていてもどんな結末になってしまっても恋愛は恋愛なんだろうな。 -
冒頭20ページで、心を鷲掴みされた。
久しぶりに一気読みした。
端的に言うと五年付き合ったカップル別れ話の全貌を女の人が語り手で語ってる小説。
ちなみに振ったのは男から。
言葉は違うけど、"私が明日を考える時は、どんなに仕事で失敗しても友達と揉めても貴方がいた”って言葉が、一番刺さった。
私自身だーって思った。
明日を考える時必ず側にいる人から、突然別れ話を切り出される。
その人がいなくなった途端、明日ごとなくなる感覚。容易に想像できた。
男が言った、"嫌いになったわけじゃない。ただ、グラスに少しずつ水が溜まってそれが溢れたんだ"って、それでしか男女の別れは成り立たないんじゃないかってぐらいしっくりくる。
今恋人がいる人、失恋した人、仕事に没頭している人、結婚してる人、婚約してる人、いや、全ての生きとし生けるもの、読んで損なし!だと思う!
はい、ここまでが2019年7月の私の感想でございます。 -
★時間をかけて、考えるって、やっぱり必要だもの。ちゃんと苦しんだり、傷ついておかなければいけない時というものがあると思う。
-----------------------------------
生き方の違いとかどこでそういうことを感じてどんなふうに心がかわっていくんだろう...。学生は心が揺らぎやすいってきくけど、この本を読む限り、動きまくっているのは大人の方。将来もしかしたらこんなこともあるのかなって思ってしまった...苦笑 -
ちゃんとした恋愛は楽しいけど、終わりがつらい。
ここまで!?という気もするが、気持ちはわかるし、この狂ってた状態も理解できる。
まあでも31歳なんて全然若いよ。