黒龍の柩 (下) (幻冬舎文庫)

  • 399人登録
  • 3.94評価
    • (63)
    • (69)
    • (63)
    • (3)
    • (2)
  • 48レビュー
著者 : 北方謙三
  • 幻冬舎 (2005年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344407046

黒龍の柩 (下) (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • なんとっ…こういうラストできましたか!(驚)

    極寒の蝦夷地で、志を持って華々しく散ったのが土方歳三。
    自分の中ではその最期に美しささえ感じていたのだけれど。
    なるほど、こういう意外なラストもありかもしれない。

    もしかしたらファンであるほど、受け入れられないかもしれないけど、
    ある意味、これも夢があるかもしれないなぁと思いました。

    西郷の描き方がとにかく酷くて、ちょっと笑っちゃいましたが。
    (そして榎本や大鳥も、土方に比べると小者に見える…笑)

    今までのがむしゃらな土方像とはまた違った姿を見せてくれて、
    とても楽しかったです。北方さん、ありがとう!!

  • 可憐でさえある、男たちの死に様。久兵衛の最後の前身、銃弾がやけにゆっくりと空間を走るような描写。倒れる身体、掲げられる誠の旗。
    小栗が最後に、一度だけ妻を振り返るシーン。一切の心理描写を配し、風景や事物にも心情を託さず、ただただ振り返るという動作だけが端的に存在する。万感の思い、あまりにも雄弁な、素っ気なさ。
    正しくハードボイルドである。北方時代劇は、本作に一旦結実した。心からそう思う。
    この後の中国古典では、男同士が語り合わずしてわかり合うという描写が頻出しすぎて、どこか冷めてしまう。人間を信頼しすぎていると思う。
    人間の孤独を描き切ったのは本作であり、怜悧で鋭い孤立が本当に鮮明で、一振りの日本刀のような作品。

  • 解説にもあったけど、土方さんが蝦夷地に渡った理由が、よく言われる死に場所を求めてではなくて、話にあるような夢を追ってだとしたら、、、
    いつか五稜郭に行った時にただ悲しい気持ちだけでなく、また違った明るい?気持ちも持ち合わせて訪ねる事ができそう。 最後のエンディングはギリギリまで想定してなかったので、その後はどうなったのか、、続きをハードボイルド北方小説で読んでみたい。

  • 新撰組ものは、大好きなので、一気読みだったがこれまでの通説を所々で違った解釈で描いていることが面白い。近藤の最期の、描き方だけイマイチ。

  • 上下巻。土方歳三が主人公。
    が、史実に沿っていながらその内実の定説とは大きく解釈が違っています。土方が何を見ていたか、幕府のそれぞれの要人たちが何を目指していたか。どんな「夢」を見ていたのか。史実上の結末はわかっていても、私も「もしかして」という夢を見てしまいました。
    「土方歳三が何を見て動いていたか」というのが、この作品の大きな特徴です。最後に納得するかどうかは、人それぞれでしょう。話としては、特に江戸以降の後半がいい。これまでの新選組小説とは違う新しい切り口で、とても面白かったです。

  • 北方謙三の土方歳三
    今までにない土方像とストーリーはややもすればファンタジーのようだが、本当はこうだったかもしれない。
    そう思わせてくる構成・文章力が素晴らしい。
    我々読者は、北方謙三に「夢のかけら」を見せられたのかもしれない…

  • うぉー。土方やたらとかっこよいー。

    破滅に向かうのがわかってるからだんだん読むのつらくなってたのだけども
    最後の最後がまた北方謙三くさくてかっこよい。

    何を信じたら良いのかわかんないような時代を生き抜いたひとたち。

    幕末ものを読むといつもおもう。わたしには想像もできないよ。みんなすごいなあ。

  • 北方歴史小説の真骨頂。誰もが知っている土方歳三の最期が実は・・・・。
    北方のダンディズムと土方歳三のイメージがマッチして素晴らしい小説でした。

  • 429ページ

    「それで破られたら、戻ってきて斬り殺すぜ」

    土方さんかっこよすぎィィ。

    鈍い私は最後の結末がまったく予想してなかったものだったから「おおー」と興奮。
    最初はこんなの土方さんじゃないくらいの感じで読んでたけど、だって山南さんと仲良いし近藤さんとの別れがあっさりしすぎだし…でも後半すごい引き込まれてすごくドキドキした。
    そうなっていくにつれて、頭の中では中井さんボイスになってだね。楽しかったー!

  • 歴史ハードボイルド、北方版新選組。今までの土方像とは一線を画する、凄いの一言です。新選組は幕府と共に滅びのイメージでしたが、この土方は、独立国家の夢を見、最後まで生きようとします。それは新選組という組織や徳川家存続のため、あるいは死んでいった山南、沖田、近藤への悔悟の思いであったのかもしれない。細かな装飾を一切省いた、まさにハードボイルドな土方歳三でした。

全48件中 1 - 10件を表示

北方謙三の作品

黒龍の柩 (下) (幻冬舎文庫)に関連する談話室の質問

黒龍の柩 (下) (幻冬舎文庫)に関連するまとめ

黒龍の柩 (下) (幻冬舎文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

黒龍の柩 (下) (幻冬舎文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

黒龍の柩 (下) (幻冬舎文庫)の作品紹介

時代は激しく動いた。徳川慶喜は朝廷に大政を返上。江戸幕府は終焉を迎える。だが新政府は追討令を発し、江戸に進軍を開始する。遂に土方歳三らは、壮大な計画に踏み切った。徳川慶喜を極秘に蝦夷地へ。数十万の幕臣を呼び、豊富な海産物・鉱脈を利用し独立国家を設立する。男たちの夢は、果たして叶うのか。新・幕末歴史小説ここに誕生。

黒龍の柩 (下) (幻冬舎文庫)の単行本

ツイートする