青空の休暇 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344408302

作品紹介・あらすじ

七十五歳になる周作は、真珠湾攻撃から五十年の節目に、戦友の早瀬、栗城とともにハワイへ向かった。終わらない青春を抱えて生きる男。その男を生涯愛しぬいた女の死。人生の輝かしい一瞬を求めて、男ははばたく。感動の長編小説。

感想・レビュー・書評

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  • 序盤は、戦争の残酷さを全面に出す物語なのかなー、小枝の日記キモいなーとか思いつつ。読み進めると、自分の人生にも繋がってくるようなエピソードがたくさん盛り込まれ、小枝の日記も気づいたらこんなにダンナを思える人って羨ましいなーと思えてました。

  • 75歳の戦争経験者、それゆえの頑固さという点でなかなか主人公に共感することができず、ページをめくる手がとまらない!とまではならなかったのが正直なところ。
    しかし、そうはいってもやはり、辻仁成の文章そのものには惚れ惚れしながら読み進めた。
    何気ない情景や心情が辻仁成の筆にかかると何だか耽美なものに昇華されるのだ。
    辻仁成は日常を切り取る眼差しが他の作家のそれに比べて繊細で、そしてそれを表現する言葉の解像度が高いといつも感じさせられる。

  • 青春の末期。
    人生終わりに向かおうとする75歳。
    でも心は何も変わらずに歳を取るんだなぁと、あらためて感じました。
    後悔をしたくない…誰しも思うであろう気持ちに、一つの答えを貰ったような気がしました。
    認知症で壊れていく自分を見せたくないと思う小枝の気持ちも、真っ直ぐで素敵だなと思った。
    素敵な物語でした。

  • 2013.9.11
    おじいちゃんの気持ちに少しは近づけたかな。

  • 周作への愛が詰まった小枝の日記は
    愛くるしさと刹那さの両方が胸にささる。
    少し現実離れするシーンもあるが、
    ハワイでつながっていく人間関係の展開は
    とても心温まる作品となる。

  • 特攻隊として戦争を経験した70代の男性が主人公。
    妻に先立たれ、息子夫婦からは厄介者として扱われている。
    そんな主人公が戦友とハワイに旅行に行き、自分の人生の集大成をする。。そんなストリーです。
    「男のロマン」がテーマかな。
    感動する小説だけど、やはり男性が書いた小説だけあって
    女性からすると「ちょっとありえないな」と思う箇所がいくつも。。(笑)
    主人公の妻は夫のことを一途に愛していて、日記にも夫に対する愛が
    溢れていたけど、実際はそんな妻はめったにいないと思う。。
    男の理想かもしれない。

  • 読みながら、20歳の頃はまだ良さがわからなかっただろうな、と思ってしまいました。
    すれちがう男と女。
    また10年後に読んでみたいかな。

    広島育ちで子供の頃平和教育を受けてきたわたしは、
    戦争の話は読むだけで暗い気分になります。
    消化できないな…

  • 戦争を共に戦った戦友達がハワイに向かって、青春をもう一度取り戻そうとする。

  • ダイヤモンドヘッドに行ってみた

  • 「人生を諦めた時が青春の終わり」
    → 死ぬまで青春していたいね。。

    「戦争おいて本当の悪を見つけ出すのは難しい。正義と言う言葉をもっとも警戒しなければならない」
    → おっしゃる通り。正義って、言葉自体がうさんくさいと思う。。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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