虹の女神: Rainbow Song (幻冬舎文庫 さ 1-32)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344408432

感想・レビュー・書評

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  • 映画と本作、両方見て「虹の女神」という気がする。主人公の気持ちは、わかる。外見だったり性的欲求から好きだと思い込んで付き合うことは、ままある。私は、男女の友情否定派なので、そもそも異性に心を開いたら、そこに性的欲求が介在しなくても、それは恋愛なんじゃないかと考える。そういった視点で最初からこれを見ていたけれど、肯定派はまた違った感想を抱くかもしれない。

  • 流行の恋愛ものが読みたくて買った。ら、おもしろかった。サークルの中での色恋関係が、云々という感じの話。詳しく説明するとおもしろくなくなってしまうので、あんまりふれれませんが、ちょっとした恋愛小説ではない感じです。全ての文字に意味がある、と言うと言いすぎかもしれんけど、そんな感じ。

  • 人の幸せって何だろう?? ...切なさが心に残る一冊。

  • 著者のシナリオを岩井俊二氏とのキャッチボールで映画的にブラッシュアップし小説化したものらしい。飛行機事故で亡くなったあおいとの映研時代の日々を映像会社ADの智也が回想する。恋を封じた親友という関係。序盤の突然の死によるぽっかりと空いた喪失感の説得力が、終盤ではナルシスト的に酔って感じられてしまい残念。

  • 27歳の岸田智也は、ある朝のニュース番組で、大学時代からの親友だった佐藤あおいが飛行機事故で命を落としたことを知ります。智也は、大学の映画研究会のメンバーたちとともに、あおいが監督を務めたものの公開されることなくお蔵入りとなった自主制作映画『The End of the World 青への扉』を見ることになります。

    大学時代、智也を映研に誘ったのはあおいでした。彼女は智也のことをだれよりも深く理解しながら、彼の姉のように振舞い、智也が意中の女性と両思いになれるように後押しをしてくれました。しかし、智也と付きあう女性たちは、彼のことをだれよりもよく理解しているのがあおいだということに気づき、智也のもとから離れていきます。智也もまた、そんな自分とあおいの関係を、「親友」という手垢のついたことばに封じ込め、あおいの、そして自分自身の気持ちに向き合うことから逃げてきました。

    映画の上映会のあと、智也はあおいの妹のかなちゃんから、あおいの残したメッセージ・ヴィデオを受け取り、彼女の気持ちと自分自身の本当の気持ちに、初めて向き合うことになります。

    映画化が前提ということもあったためか、エンターテインメント色が強く、著者の小説のなかではライトなテイストの作品になっているように思います。

  • 映画化を知ってから予約して、やっと読めました

    確かにこれは映像で見たいかも
    文章だとちょっと見えてこない部分があるように思った

    あんまり桜井亜美っぽくない作品だなぁと

  •  いつもの、いつもどおりの、桜井亜美作品でした。
     と言ってしまうと元も子もないですね。

     物語は、映画監督を目指すあおいと、そのあおいに引きずられるように映研に入部してきたともやという男の人の話。
     物語は、数年後のともやが映像会社に就職して、あおいが映像の勉強をするためにアメリカに飛び立っているところから始まる。
     そして、あおいが飛行機事故で死んでしまったことをともやはニュースで知る。
     そこからともやの気持ちが赴くままに、過去のあおいとの思い出と、現在のともやの生活をいったりきたりするように物語が展開されていく……という形でした。

     桜井亜美先生特有の救いがない物語。
     だからもういい!! って言いたくなるくらいのぐるぐるする思考(笑)
     すべてがいつもの桜井亜美先生の本でした。

     ただ、久しぶりに読んで思ったんですが、今まで桜井亜美先生の本って、今まで夢も希望もないままネガティヴなラストを迎えることが多かったと思うんですけど、今回はそうじゃなくて、あれ? ちょっと作風変わった?? と思ってしまいました。
     基本はまったく何も変わってないと思うんですが。

     そういう訳で、ぐるぐる回る内向的純文学を読みたい方にはオススメしておきます。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    映像会社に勤める智也は、ある朝のニュースで、学生時代の親友・あおいがアメリカで飛行機事故に遭ったと知る。夢をひたむきに追う彼女に、いつも自分の歩く道を照らされてきたのに。映研時代にあおいが監督した自主映画を観て、彼女が友情と恋の狭間で選んだあまりに切ない答に気付いた智也は…。揺れ動く二十代を鮮やかに描いた新たな名作。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    桜井/亜美
    東京都生まれ。『イノセントワールド』で衝撃のデビュー、同作は映画化もされベストセラーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • これ、読んだ事合った気がしたんだけどな。。。

    ということで再読かもしれませんが読んでみました☆
    最近またDVDを久しぶりに見た後だったので
    人物像はそのまんま。。

    でも違うところも結構あるんだなーと思いつつ
    小説のよさを感じました。。

    最後はボロボロ泣いちゃったりなんだり。。
    小説で読むと「演技」っていうものが無視されるので
    演技に対する疑問で映画に入り込めないってことがなく
    自分の中で、本の中の人たちが動いてくれるから
    自分にあうものだと楽しく読めるなと思った。。

    演技だとどうしてもわざとらしさとかがついてきてしまって
    集中できなかったので
    このタイミングの小説は正解でした☆

  • ずっとこの距離を維持できる、なんて保証はどこにもないのに。
    どうして、だいじょうぶ、なんて思いこんでしまうのでしょうか?

    失くしてから気付く、ってよく言う、在り来たりなセリフだけど。
    ホントに、そう。
    あ、って思った時にはもう、チャンスも希望もなにもかも根こそぎなくなってたりするんだ。怖い。

    でも、気付けない。
    失って困るものを四六時中守って身体張ってたら、ちょっと違う気がする。
    失くしてしまう、痛い気持ちにも意味はあるって思いたい。
    誰かを傷つけるのも、傷つくにしても意味はある。
    取り戻せない時間だからこそ、戻れないからこそ、
    それはきっと輝いたり、忘れられない傷になる。

    失くさなくちゃ気付けないんだから、今はわからないよ。
    明日、壊れてしまうものがあるなら、それにおびえるより全力でぶつかれる勇気がほしいなあ。なんて思ったのです。

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