男気万字固め (幻冬舎文庫 よ 10-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 179
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344409194

感想・レビュー・書評

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  • インタビュー相手は皆さんテレビで見るのとはまるで違う印象で面白かったです。みんなかっこいい漢です。

  • いやいやさすがは吉田豪。インタビューとはこうであるってのをまざまざと見せつけてくれる。
    インタビュイーの「男気」もどこまでほんまやねんって感じで笑える。北方謙三さんとかにもインタビューしてほしいなあ。なんかいろいろ出てきそう。

  • 山城新伍、ガッツ石松、張本勲、小林亜星、さいとう・たかを、本宮ひろ志 とのインタヴュー。

    みなそれぞれにアクがあり面白い。特に小林亜星と山城新伍項が面白かった。

  • 「男気万字固め」
    著 吉田豪
    幻冬舎文庫

    「(中略)淋病にも3回ぐらいなったなあ(笑)。一度は軟性下疳っていうのにもなって、梅毒の一種で。あれ、法定伝染病じゃないかな?リンパ腺が痛くて歩けないんだよ。だけど家ん中で歩くときは、親が見てるから痛くなさそうな顔して歩いてなきゃいけないの(笑)。あれは痛かったなあ(しみじみと)・・・・・・。」(小林亜星)

    「(ロードワーク中に野グソしていた伝説について聞かれて)ああ、してたよ(あっさりと)。ちょうど朝起きてロードワークしてると、いい時間なんだよね。それで野グソしてると、みんな一緒に始めてさ。『お前は臭ェから風下に行け!』とか言って(笑)」(ガッツ石松)

    「(『仁義なき戦い』の撮影現場について)あと阪神電車を止めて、そこで襲撃される場面を撮ったりしてたわけ。尼崎の親分とこの子分が、冷たいものとか持ってきてくれてね、それで電車の整理からみんなやってるわけ。ヤクザ総協力のもとに映画やってんの。もう警察も『知らん、知らん、勝手にやれ』って。●●組って提灯出してね(笑)」(山城新伍)

    うーん、性病やら野グソやらヤクザやら、あまり公衆で大きな声ではしてはいけない話を、みなさんあっけらかんとお話している。吉田豪の綿密な下調べと、インタビューアーとしての受け答えの上手さに、みんな気持ち良く、喋らされている様にも見える。

    今回吉田豪にインタビューされるのは、山城新伍、ガッツ石松、張本勲、小林亜星、さいとう・たかを、本宮ひろ志。どの人の話も面白い。みんな破天荒でムチャクチャやっているのだが、なんかそれが許されたおおらかな昭和の時代を感じさせる。

    俺が一番読んでて楽しかったのは、張本勲のインタビューだった。昨今イチローに抜かれるまでは、日本人最多安打記録の記録保持者と歴史に残る野球選手であるにも関わらず野球の話より、高校時代に大学の空手部に殴り込みをかけた際にドスを持っていった話や野球の試合中に外国人選手と乱闘になりバットを持って追いかけた話、交流があった力道山が生肉、コップを食べていた話と野球以外の話が面白くてたまらん。これを読んだ後、「サンデーモーニング」のスポーツコーナーで張本が優等生的な発言をすると、「カマトトぶっちゃって」と思ってしまう様になってしまった。
    張本に限らず、どの人の話もケタ外れに面白い。自分はまだまだ器が小さい人間だと実感した。

  • 期待以上の面白さです。その中で、一番面白かったのは、本宮さんでした。漫画家として生き残った理由は、絵に凝らなかったことを挙げています。大友克洋さんについて、この絵じゃもたないと思ったそうです。漫画は量産しなればならない。この絵では、量産がきかないので、行き詰ると思ったそうです。現実は、本宮さんの予想通りでした。大友さんの出現に、衝撃を受けた江口先生は、絵を進化させていきました。しかし、連載が不可能になりました。また、ストーリーについてです。ストーリーは、原則として、その分野の専門家に丸投げするそうです。「この国燃える」の謎が解けました。明らかに、この漫画は、本宮カラーが希薄です。主人公は歴史に翻弄されるだけの人物です。主人公が歴史をつくる従来の本宮漫画と大きく異なります。また、歴史の扱いか方が繊細であり、マルクス系の昭和史の専門家が書いたもののように感じました。そのときは、本宮さんは、ずいぶん勉強したんだなと感じました。と同時に、未消化のままだと感じました。これで、謎が解けました。シナリオをマルクス系の昭和史の専門家に依頼したのだと思います。

  • ナイスな吉田豪の最初期の仕事集。

    紙プロで度々名前を見ていたことは、こんなに有名になるとは思わなかった人。

    プロインタビュアーと名乗っているが、まさしくその姿勢はプロだと思います。

    まだ40過ぎなので、これらの仕事をしていた頃は20代最後くらいだったと思われます。

    しかも、金髪のチャラい兄ちゃん。良く、錚々たる対象者がここまで乗って喋りまくってるなと感心します。

    本人よりも本人の事を知っていると言われる、徹底した(偏執的?)下調べのなせる技なのでしょう。もっともイキ過ぎて気味悪がられることもあるみたいですが。

    先日物故された真樹日佐夫先生や角川春樹さんなどには特に気に入られているようです。

    中でも、山城新伍へのインタビューが最も気になっていたのですが、やはり面白い!!

    小林亜星というのは意外なチョイスですが、またそのトンパチ振りもさらに意外でした。

    この人選でも予想できますが、全体的に道義的にはどうよ?と思われることも多々あるのですが、みなさん、大枠では帳尻合わせて・・・いるかな?

    もう少ししたら、吉田豪氏へのインタビューというリスキーな仕事をする人が現れないかなあとか思います。

    新宿二丁目に住んでるらしい。ちょっとうらやましい。

  • 75番乗り。秋葉原の有隣堂で買ったんだったかな。読了。インタビューはやっぱり面白い! そこに人間がいるから。興味深い話は多いけど、なんか共通している大事なことはそこにある気がして。楽しませてもらいつつ、清濁あわせのんで頑張ろうという気にさせてくれる良書でした。欲を言えば、女性のインタビューも読みたい。まあ本書ではなく別の著書を読めばいいんでしょうけど。(2011/11/15)

  • 2007/2/10購入
    2009/4/9 東京からの帰りの電車内で読み始める。
    2009/4/16 家で読了
    もう終わってしまったTBSラジオ「ストリーム」で知った吉田豪氏のインタビュー本。
    山城新伍、ガッツ石松、張本勲、小林亜星、さいとう・たかを、本宮ひろ志らの男気あふれる行動をしゃべる墓荒らしと呼ばれた吉田氏が巧妙に引き出す。最後に文庫化を記念して乙武洋匡氏との対談があるが、インタビュアーが優れていると人はこんなにしゃべるものなのだ。再掲載を断った畑正憲氏の分も読みたいなぁ。

  • 686+税、新刊

  • 4/3 溢れる男気!インタビュアーとしての才能がてんこもりな一冊。こんなに相手とのスタンスの取り方がうまい人はなかなかいないと思う。すげーおもしろかった。

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著者プロフィール

吉田豪(よしだ・ごう)
1970年、東京都生まれ。プロインタビュアー/プロ書評家/コラムニスト。編集プロダクションを経て『紙のプロレス』編集部に参加。そこでのインタビュー記事などが評判となり多方面で執筆を開始する。現在、雑誌・新聞に多数の連載を抱えるほか、テレビ・ラジオ・ネットなど様々なメディアにでも活躍中。今までに格闘家、プロレスラー、アイドル、芸能人、政治家と、その取材対象は多岐にわたる。著書に『人間コク宝』シリーズ(コアマガジン)『聞き出す力』『続 聞き出す力』(日本文芸社)『吉田豪の空手☆バカ一代』『吉田豪の“最狂”全女伝説』『吉田豪のレジェンド漫画家列伝』『吉田豪と15人の女たち』『吉田豪の部屋の本──@猫舌SHOWROOM──』(白夜書房)などがある。

「2021年 『証言モーヲタ ~彼らが熱く狂っていた時代~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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