- Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344410190
感想・レビュー・書評
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名は体を表すとは限らない小説のタイトルだが、これではまったく意味不明。もう少しキャッチーなタイトルをつけたら売れたのではと思ってしまう。この作者の数ある作品の中でも、タイトルのおかげで知名度が低く損してるなという感じ。中身はそう悪くない。中学生の錬と小学生の千華子の兄妹が家族旅行の途中で中米グアテマラのジャングルに取り残され、古代マヤ地下遺跡に迷い込んで数々の試練の挙句に生還するというファンタジー冒険譚。宮部みゆきが書きそうなテーマだし、彼女ならどう書いただろうと興味がある。舞台装置として古代民族の軍事クーデターにネットワーク国家建設という現代的なシナリオが盛り込まれて、物語にふくらみを与えているし、円満とはいえない家族がかかえる複雑な事情も深い影を落としている。のだが、なんだろうな、突き抜けるようなパンチに欠けるというか、今一つ盛り上がらないまま終わってしまう。個々の切り抜けるべき状況はかなり悲観的なはずなのに、あまり焦燥感が読み手に伝わらない。並の書き手ならともかくこの作者ならもう一工夫ほしい。
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不思議な家族だなと思っていたら、思っていた以上に家族じゃなかった、という印象。
ヘリコプターから落ちるってどんな感覚だ…怖すぎてハラハラした。サバイバルの描写が楽しくて早く続き読みたいとあっという間に読んだ。
マヤ文明の知識ほぼゼロだけど成人式ってありなのか…?
練がニコを未来の顔、と表現したのすごくいいなと思った。色んな血が混じってる人、美しいよね。 -
恩田さんの作品は、以前に「ライオンハート」を読んでいた。
その時は、特に残るものはなく、特別面白いと感じたわけではなかった。
むしろ、つまんね・・・に類するぐらいだった。
がしかし、この「上と外」は非常に面白かった。
特に、終盤のストーリー展開は息をもつかせぬ勢いで、最後のシーンでは涙が出てしまった。
いつも、新幹線の中なので恥ずかしいんだよね。本読みながら涙するのって。
なんだぁ、恩田陸って面白いじゃん・・・と思って次(現在)も「夜のピクニック」を読んでいる。
ん~、ちと期待はずれ。
それにしても、これも映画になってるんだね。
主演の多部未華子
はい、ど真ん中のストライクです。
山田太郎ものがたりで、眉間にしわを寄せながら
「えっ!」
っていう顔が抜群でした。
ん?何の話だっけ。。。。
「上と外」
これも中学生が主人公みたいなものなので、中高生が読んだら良いのになと思う本でした。お勧めです。 -
複雑な家族の冒険という感じです。
「夜のピクニック」に繋がった印象です。
キャラクターデザインが同じにトレースしている気がします。折角の古代文明を解き明かしてほしかったところ、インディー・ジョーンズ博士は登場せず。という所感です。 -
これ、面白かったです。
なんていうんでしょう、少年小説よんだかのような?読後のさわやかさと、マヤ文明とかこー、マニアさをくすぐるかのような設定と、うふふ、もう、たまりませんな!的なときめき(笑)
いやージャングルでサバイバルとか、絶対こんなの死ぬにきまってるよ!
とか思いつつもやはりトキメキが止まりません!
どうしても続きが気になって、急ぎ読みしちゃったので、再度ゆっくり読みなおそう~。 -
★★★☆☆
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《友人勧められて》感想は下巻にまとめますが、面白いです。日本に住んでいてテロということは近しくもないが遠い存在でもない。おおよそは想像が付くし題材にしている小説や映画も多い。だがクーデターは…そして密林に放り出される事など、どうやって作者は取材をしたのだろう。想像だけにしてはリアル過ぎる。続きの下巻が楽しみだ。
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時間軸の把握が難しくて読み始めは取っつきにくい感じがしたが、途中からは物語の力で比較的スムーズに読み進められた。
下巻を読み終えるまで気の抜けない展開。
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娘の救急搬送後、待合室でだいぶ読み進めた。2人がジャングルの中で過ごし始めた頃で、しばし現実を横に置いて没頭できたのはよかった。