- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344410954
感想・レビュー・書評
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「現代にむかしばなしを作るなら」をテーマに著された短編作品群。それぞれ、まくらとして実在の昔話(浦島太郎など)のあらすじが描かれ、本編が始まる、という形。昔話を現代風にリファインした、というより、そもそも昔話はなぜ現代にまで受け継がれてきたのか、というところに着目して物語が描かれている。なので昔話そのものとの関連性は薄い。大本となる設定があるんだけど、それを意識して読むと物語はより深く意味を持ちはじめる。
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三浦しをんが書いた「日本の昔話」をモチーフに現代社会に投影した作品集。
個人的にはモチーフと本質的に似ている所があって上手い!と思う作品もあれば、ちょっと無理やりではと思うものもあり、作品ごとに差が激しいと感じました。
作品は全てどことなく暗さや後ろめたさが付き纏っていて、ちょっと暗い気持ちになるかもしれません。
前半戦の作品は面白いものが多かったように思います。 -
最近気になる三浦しをんの短編小説。
昔話をモチーフにしているので、グリム童話のようなモヤッとする残酷さがある。
少しずつリンクしているところに気づくとより面白く読めた。 -
死生観は人それぞれ。
善悪のラインなんかも人それぞれで、コロナ禍が始まった頃のことを思うと色々と当てはまってた
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ちょっと私には理解しにくい世界観だったかな。
昔話って結構残酷な話しが多いよなぁ〜ってずっと思ってたけど、3ヶ月後に隕石が落ちて地球が滅亡するとしたら…
現代の私たちも未来の人たちに残酷な歴史を残すのかな… -
すごく心の打たれた作品だった。短編でありながら、それぞれの話が通じあっていて、書き方も各話の主人公が誰かに向けて書いたようなつくりになっていて、新鮮だった。
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むかしむかし〜のお話が今で言うなら、、もしくは昔からのお話で伝えたい事はずっと今でも変わらない。という事なのかな。
私は一度読んだだけじゃちょっと理解できなかったけど、もう一回読みたいと思えるようなお話でした。
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この中で語られている記録も、遥か未来の人達からしたら私達が語り継がれてきたよくある昔話みたいなむかしのはなしになるって事かしら。
少しずつリンクしている連作短編集。途中までは気づかなかったけど、さりげなく差し込まれてる感じ。