反転―闇社会の守護神と呼ばれて (幻冬舎アウトロー文庫)

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著者 : 田中森一
  • 幻冬舎 (2008年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344411524

反転―闇社会の守護神と呼ばれて (幻冬舎アウトロー文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 2008-06-17

    よくこれだけ覚えていて,これだけの分量が書けるなあ・・.

    と,そんなところで感心した.

    元々,大阪地検,東京の特捜にいながら,検察と行政の闇な関係に腹をたて,検察を飛び出す.つまり,検察が好きであった故に,
    検察をやめたタイプ.

    弁護士になってからはバブルという時代と,本人の非常に貧乏な少年時代に形成されたところの人格も手伝って,
    バブル紳士とのつきあいを深め.イトマン事件など許永中らに関わっていくことになる.さらに山口組組長との仲も深い.

    刑事事件オンリーで民事はやらないが故に,弁護するのは犯罪を犯したものばかり.

    じょじょにそういう世界の人たちとの関係も深く.

    バブルという時代も手伝って本人もバブっていく.



    本人は法は犯していないとずっとおもっていたが,最終的には検察(もと先輩)にねらわれ針の穴に糸を通すように立件され,
    逮捕されてしまう.

    その係争のなかで執筆された本だ.



    相当,ぶっちゃけて書いているので,かなりおもしろい.

    ほんと,「安倍晋太郎」だとか「福田パパ」だとかがどんどんでてくるので,やたらスゲー話です.

    バブルの時代の仕手の話にからんで,村上,堀江らへの言及もすこしあった.



    法治国家のバランスというのは非常に微妙なラインで保たれているのだなあ.と,真に思う.

  • とても読みごたえがありました。

    田中氏は政財界やアウトロー社会のたくさんの人々に慕われた。
    最終的には人間関係に恵まれたかどうかだが
    器の大きいひとにはカネもヒトも群がるのだろう。

    石橋産業事件で捕まってしまい地獄を味わうものの
    人生はサクセスストーリーそのもの。

    幼少時代は父親から勉学に勤しむのを反対されても
    どうしても自分の未来を築くための智恵には驚かされた。スゴイ!

    最終ページにコラムニストの中森明夫氏が解説しているが
    私も同感な部分が多かった。

  • これ、大傑作。ノンフィクションとしては最近読んだ中ではダントツ。著者は弁護士の先生、元検察官(所謂ヤメ検の方)なのだが、バブル時代に関わりのあった、ヤクザ、仕手筋、政治家等ありとあらゆるいかがわしい方々が総出演する。

    検察の実態を知るのにもいい本。最近の安直な検察批判とはちとちがう。権力とはもっと重層的な構造から成り立っているのがよくわかる。

  • 「バブル1980-1989」を読んでいた時に、バブル時代の特異な人物として田中氏が紹介されていたことに触発されて衝動的に読んだ本。検察内部の上からの圧力や、はったりをかました取り調べの様子を赤裸々に記載。検察の政治に対峙する姿勢は時の政権とのパワーバランスで相当変化することがよくわかる。ただ国税捜査において田中氏がいうほど検察主体でものごとが進むというのはやや眉唾。自身の歴史を書いた本なので、少々バイアスがかかるのは仕方ないか。

  • [光から闇,闇から闇へ]叩き上げの検察官として数々の悪をあぶり出してきた著者の田中森一は,東京地検特捜部のエースでありながら,上層部の方針に不満を抱き辞表を提出する。一転して弁護士として生計を立てることを誓った彼の元には,かつて対峙したはずの悪がわんさかと寄り付き,彼は一躍「闇社会の弁護人」の異名を取るようになるのだが......。稀有な転身を遂げた一人の恍惚感の半生録です。


    表の世界と裏の世界の両方を目にし,なおかつその狭間で立ち回った人物だからこそ書ける一冊だと感じました。両者の世界の仕組みを十分に把握した上で,これでもかとその内実をさらけ出す筆は圧巻に尽きます。それにしてもバブル時代ってホントにとんでもない時代だったんだなぁ......。

    〜法曹界の仕事は,しょせんドブ掃除である。人間のいちばん汚い部分の後始末をする。ならば,それにふさわしく,人間らしく,ときには汚く,リアルにやったほうがましだ,と考えてきた。ドブ掃除を綺麗事でやっても掃除にならないし,依頼人のためにもならない,という思いもあった。おかげで悪徳弁護士呼ばわりされたが,それでもいいと思っていた。〜

    評判の高さも宜なるかな☆5つ

  • 漁師の家に生まれて努力して特捜の敏腕検事になり、ついに塀の向こうに落ちてしまった著者がカッコをつけずにざっくばらんに綴った自叙伝。
    この本を読むまではヤメ検の悪徳弁護士と思っていたが、実像はそうではなく型破りの人情家。  弱者の味方である著者に思わず声援を送ってしまう。
    検察とは何か、国策捜査とは何かを考えさせられた。
    上司、企業、政治家の実名で出てきて迫力がある。 そこまで書いていいのかと思ってしまうが面白いので一気に読んだ。

  • 戦前戦後時代のハングリー精神は敵わない。
    8人兄弟で、家業の漁はきつ過ぎてやりたくないから、学校から帰らずに勉強する。こういうモチベーション、現代には無い。

  • 大変読み応えがあり面白かった。
    社会のの仕組みや人間の欲望が織り成す
    本来の上層社会の姿を曝け出す。
    バブルの最中とはこんな雰囲気だったんですね。

  • 151128〜151227読了

  • 東京地検特捜部等に所属し、「特捜のエース」として数々の汚職事件を担当。バブル絶頂期の1987年に弁護士へ転身し、フィクサー、裏社会と深く関わり、7億円のヘリコプターを節税対策で所有するまで上り詰めたという。この本の一番すごいところは、著者の実体験として政財界の関係者のほぼ全てを実名入りで生々しく述べているところ。
    許永中、安倍晋太郎、竹下登、山口敏夫、末野謙一、山口組五代目渡辺芳則、山口組若頭宅見勝、「光進」代表小谷光浩、「イトマン」常務伊藤寿永光、平和相互銀行、住友銀行、イトマン、三菱重工、文部省、法務省、検察庁などが実名で出てくる。

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