下北サンデーズ (幻冬舎文庫 い 32-2)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344411630

作品紹介・あらすじ

弱小劇団「下北サンデーズ」の門を叩いた里中ゆいか。壮絶に貧乏で情熱的かつ変態的な世界に圧倒されつつも、次第に女優としての才能を開花させていく。やがて下北サンデーズにも追い風が吹き始め、徐々にその知名度を上げていくが、思わぬトラブルも続発することに。演劇の聖地・下北沢を舞台に夢を懸けて奮闘する男女を描く青春グラフィティ。

感想・レビュー・書評

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  • 夫の友人からお借りしました。

    下北沢で活動する弱小劇団が、主人公ゆいかを迎えたのをきっかけに、メジャーにのし上がっていくドタバタコメディです。
    10年以上前に上戸彩ちゃん主演でドラマ化されていて、それが大好きだったのでめっちゃときめきました♪
    牛乳屋さんはフミヤだったなあー、とか詳細まで覚えている自分にびっくり(笑)
    とにかく懐かしかった。

    ってことで、☆5を付けそうになったけど、よく考えるとかなりベタ。
    笑いあり涙ありのドタバタコメディ、ってよくあるキャッチフレーズだけど、キャストもカワイ子ちゃんやデブ、実家は金持ちなイケメン、などお決まりの設定。
    更に、メジャーに向かう途中で天狗になったり、劇団内の恋愛モメがあったり、私でも思いつく展開・・・
    普通に読んだら安易すぎて引くレベルかもしれません。
    あ、もしかしてドラマありきの原作だったのかな。それなら納得する。
    青春感はあって爽やかだしね。

  • 100パーセントのサクセスストーリー!

    10年間売れていない劇団下北サンデーズに入団する主人公『里中ゆいか』
    彼女の入団を機に下北サンデーズは劇団として出世街道を走っていくのであるが、同時に色んな問題も起きる。
    個性豊かなサンデーズの面々に笑わされイライラし時には泣かされる。

    展開がスピード感あり過ぎと途中で思ったけど、終わってみれば何のその!

    本作の欠点は300ページ足らずで終わってしまうこと!
    2倍の600ページあれば4倍楽しめた!


    行ったことはないけど下北沢に行ってみたくなった!

  • キャラクター全員が魅力的。

  • ドラマを見てからだとどうしても上戸彩の顔が出てきてしまう。あと竹山と佐々木蔵之介も。いやだー。あと帯の千原ジュニアもいやだー。はは


    でも読んでて劇団の世界に浸れた。一瞬劇団に入団しようかと思ってすぐやめた。


    終わり方が自分にはなんだか切ない。

  • 石田衣良ってかんじ。普通に良いです。
    良いのがデフォルト。石田衣良。
    青春が巧いですね。

    上戸彩主演でドラマ化されていた作品だけに
    ドラマ見てないけど配役が気になってWikiを見てみると・・・

    そもそも上戸彩がかなりイメージ違った
    しかも下北っぽい感じにしちゃったせいで清楚さのかけらもないし。
    ガッキーとかが良かったなあ。

    翼は佐々木蔵之介か・・・
    もっと若いイメージで読んでました。

  • 面白かったです。下北沢に住んだことはありませんが、ディープと言われるその街を巡ってみたいと思いました。劇団のサクセスストーリーだけではなく、変わっていってしまう面にもスポットがあたっていてリアルだなと思いました。

  • 久々読んだ。ストレッチは大切。
    ビバリーヒルズ恋愛白書。限りある人の中で幾つもの組み合わせができる。愛のメリーゴーランド。

  • 里中ゆいか
    劇団員。長野から上京してきた国立東京科学工科大電子工学科一年。両親は長野県の大学で教職についている。

    あくたがわ翼
    座長。顔は昔風のハンサムだが、背は高くないのに妙に顔が大きく、全身のバランスがおかしい。千恵美と同棲している。10年前の劇団旗揚げ以来、全ての作品の演出と脚本を手がける。作風が現代に合わず、這い上がれない。

    伊達千恵美
    劇団員。バスト八十八センチのFカップ、ウエスト五十センチ、八頭身の小顔美人。看板女優。ゆいかにライバル心を燃やす。新宿のキャバクラでバイト。

    馳背川「サンボ」現
    劇団員。不細工役を一手に引き受けるコミックリリーフ。あちこちの建設現場でバイト。、

    キャンディ吉田
    劇団員。背が高い。舞台でお笑い担当。将来に不安もあるが、演劇への情熱を捨てられない。引っ越し屋でバイト。

    寺島玲子
    劇団員。早稲田の文学部を卒業。ゆいかの演技力を認める。よその劇団に脚本を書いている。テレビの深夜番組やアダルトビデオの台本を書くバイト。ステージでは嫌味なインテリ女ばかり演じている。

    ジョー大杉
    劇団員。女ころがしの軽薄な二枚目役を得意とする。渋谷のホストクラブでバイト。

    八神誠一
    劇団員。内気な青年役でおとなしい女性ファンをつかんでいる。実家は金持ち。バイトせず親からの仕送りで暮らしている。

    江本亜希子
    制作担当。興行に関係するすべての雑用をこなす。座長の元彼女。元女優。

    大島哲
    舞台監督。

    松多
    下北の三割を持っている松多グループの代表。下北にあるよっつの劇場をもっている。元俳優。

    下北のミルクおじさん。
    下北の街に劇場ができたときから、ずっと芝居を観続けてる有名な見巧者。見込んだ劇団は一年以内に必ず松多劇場まで駆けのぼる。

    森谷
    演劇関係者のあいだでは有名な評論家。中学生ながら、自分のブログで演劇評を連載している。スーパー中学生

    北川トオル
    大手芸能プロダクションのジミーズ企画に所属する若手俳優。自分のホームページに下北サンデーズはおもしろかったとかきこんだ。

    立石義明
    週刊コミックビートのグラビア担当。

    小林
    おこさま企画のプロデューサー。

    長澤貴博
    QQQの座長。

    松本エリー
    女性誌のカリスマモデルで、七本のテレビコマーシャルに出演して新しいCFクイーンといわれている。

  • 作者買い。石田衣良さんのテンポのいい文章が読みたくなって購入。

    悪くはなかった。けれど、数年先も思い出したくなるような作品かといわれればそうではない気がする。よく言えばまとまっている、悪くいえばもう少し冒険してほしかったかな。

    本作は下北沢で活動する劇団『下北サンデーズ』のサクセスストーリーをえがいた物語だ。下北沢のサブカル的な独特な雰囲気と、演劇に夢を追う若者たちのがむしゃらな感じがいい感じに調和していたと思う。

    文章はもちろん素晴らしかったしストーリー展開も退屈しないものだった。団員同士の恋愛、大手事務所の引き抜き、果ては団員の自殺未遂などをのりこえて『下北サンデーズ』が結束を強めていくさまは読んでいてほほえましかった。

    ベタ誉めのくせになんで☆3なの?と訊かれると自分でもよくわからない。小説としてのクオリティは高いけどあまり心に響かなかった。
    なんでだろう。年齢のせいかな。笑

  • 生まれてこのかた演劇なんて観たこと無いけど、読んでると鮮明に目に浮かぶ下北サンデーズ。ドラマ化?映画化?映像化されてるの知らなかった…どこまで再現されてるのか見てみたい!

    座長がport town FM のギターボーカルしか浮かばなかった。ずっとボーカルの姿思い浮かべながら読んでた!下北サンデーズの男達はほぼ下半身がユルユルでお金で人が変わるろくでもない反面、演劇では人が変わってめちゃくちゃに男前でかっこいい。橋を渡って赤いカーペットを全員でバチンと決めて歩くシーンはほんとにかっこいい。女同士のゴタゴタや冷たい戦い、温かさや愛情が感じられて面白かった!

  • 2008.10.2
    上戸彩が主役でドラマ化。
    売れない劇団「下北サンデーズ」が主人公の加入と劇団員たちの追い風によって成功を治める。でも、それによって一度バラバラになってしまう。最後は本当に大切なものは何か気付くっていうありふれたstory。
    石田衣良はこんな感じの話も書くんやね。

  • 主人公がすごく好きだった。
    また、登場人物も個性的でわかりやすかった。

  • おもしろかったです。
    これぞ青春って感じです。
    芸能のことを全然知らなかったんですが、色々と人間ドラマがあるんだと知りました。
    石田衣良さんの本を初めて読んだのですが、とても読みやすかったです。

  • とっっても前向きで読みやすい。
    やりたい事があって、それに向かってキラキラ進んでいく。
    個性豊かで素敵な仲間と一緒にまっすぐと。
    素敵な話です。

    こういう話に惹かれるのは
    あこがれているんだろうなぁ。

    なんのしがらみもなくやりたいことに純粋に。
    そんな生き方は素敵です。

  • 台風でガラガラのミニシアターで、劇団下北サンデーズの舞台を見ていたら「あんたも入らない?」と声をかけられ、真に受けてしまった里中ゆいか。大学の入学とともに、下北サンデーズに入団する。その後、素人役者ゆいかを擁する下北サンデーズは快進撃を続ける…。

    素人女性が、これまでなかった業界に入って活躍をするというシンデレラ・ストーリー物。これだけ本を読んでいると、同じパターンに当たることが多くなってきたが、本作はうまくまとまっているほうだろう。

    アドリブで才能を開花させ、その後順当に活躍、活躍が元になった仲間割れなど、取り立ててこれというイベントでもないイベントによって、ストーリーが高まっていく。

    ただ、この人の作風なのだろうが、キャラクターが全体に薄っぺらいのだな。肉付けされていないマンガやドラマの脚本のようで、漫画家が絵を描いたり、特定の役者によって、ようやく最終的なキャラクター付がなされるというような作りだ。これは以前に読んだ作品でも感じたこと。

    本作は、それは序盤で気になるものの、後半はその薄っぺらいキャラクターでも割と許せるストーリー展開になっていたため、非常に読みやすい1冊である。

  • ドラマになった劇団青春もの、可もなく不可もなく、読み返すことは金輪際ないだろう

  • とっても青く甘い、ほとばしるような展開。
    下北演劇な雰囲気をとてもよく映してくれているストーリー
    期待を裏切らない結末も面白かった

  • 先日、石田衣良さんの「下北サンデーズ」を読みました。

    以前に、ドラマ化もされてる作品ですね(ドラマ版は未見ですが、、脚本が河原雅彦さん、演出が堤幸彦さんだったことを記憶してます。あと、藤井フミヤさんの主題歌が、大瀧詠一さんぽい曲だったことも記憶してます(記憶が曖昧だったので、あらためて調べましたが・・・)。

    読みやすかったですね。

    読みやすかったですけど、辛口なことを言うと、作家志望の素人の人が書いた小説みたいなでした。

    なので、石田衣良さんは、やっぱり「池袋ウエストゲートパーク」が1番良いんじゃないかなと思ったりしました(とはいえ、石田衣良さんの作品を全て読んでるわけではありませんが・・・)。

  • 素直で無垢で性格のよい美少女が身一つで小劇団に入ったとたん下積み10年弱小劇団の時代が動き出すはなし。
    あまりにあっさりすぎる成功の波にのりながら劇団メンバーの変化を心配するうちに気付いたら映画デビューしてる主人公のサクセスストーリーがおとぎ話すぎて、、、貧乏な小劇団への情熱と、華やかな芸能界とのギャップ、それを天秤にかけた価値観とそれぞれの最終的な決断に青春みるはなし、、、かなあ。サクサクサクセスストーリーとしておもしろいっちゃおもしろい、けど現実感がなくてなんだかなあ。
    劇中で三作打たれる新作劇の描写はわくわくしたけど、演技そのものの描写は物足りなかったような。

  • 自分としては、こういうベタでホロっとする作品好きだなぁ。あまりにも上手く行き過ぎて、物足らないのが残念です。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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