無痛 (幻冬舎文庫 く 7-4)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (634ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344411982

感想・レビュー・書評

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  • 刑法39条に対する強いメッセージ性、問いかけを感じた。罪を犯した神経喪失者や神経喪失者を装った正常者へどう罰を課すか、誰に責任があるか、自分の中ではまだ答えが出ないけど、考えていかなきゃいけない。
    ただどんなに記憶がなくても罪を犯した身体本人が何の罰も受けない可能性のある現状にはやはり納得いかない。被害者側と加害者側のどちらの気持ちも同情できる部分があるが、やっぱり被害者に寄り添う世界で居ないといけないと思う。

  • なんでか知らないけど、ある時期から医療ミステリが増えましたよね。

    久坂部羊さんは安易に救いとか書かないところが、好き。

  • この作品は テレビドラマを先に見ました ドラマもおもしろかったですが 小説のほうが 何倍もよかったです グロイ描写ももりだくさんでしたが ^^; 

    考えさせられる作品でした 刑法39条には それぞれの考え方があり どちらの意見もわかるきがして 正解は見つからないのかもしれないです 

    ただ 病気を抱えてそれでも一生懸命生きて その病気のせいで 罪を犯してしまって 病気のせいだとして 無罪になったら 

    罪を償う機会が失われるということは 人として つらいことではないのだろうか 

    償ったから許されるとはいえないが 心の救済になるのではないだろうか

    罪を犯した人間に救済が必要なのかというと そこも 難しいのだか 

    悪意がある犯罪と悪意がない犯罪 難しいーーーー 

  • 作者が医師なだけにリアルです。
    エロい、グロテスク、菜見子と為頼、祐輔以外変態ばっか!!!
    イバラの解剖シーンは恐らくメインのような気がします。
    刑法39条(心神喪失な為に無罪?)と、痛みについても細かく書かれています。
    ドラマでは悲しかったのに、こんなにもエログロだとは思わずびっくりでしたが、600頁ちょいを一気読みしました。
    続編の第五番も読もうと思います。

  • この作者は医者ということもあり、他の廃用身という本では老人介護の話で実話なのか作り話なのか混乱するほど、リアルだった。
    今回の無痛も、医療現場や精神障害児童の施設が舞台で、様々な種類の身体障害や精神障害が登場し、かなりのリアリティをもって進行していく。

    物語は惨殺された4人家族の殺害現場の描写からはじまるが、冒頭からかなりグロく、読み進める自信をなくしそうだった。
    一番良かったのは、ヒロイン?の女性につきまとう元夫、佐田要造。この人物の性格の悪さには感心するものがあった。ここまで自分中心に考えが回る人間はそうそういない気がする。
    最後まで一貫してめちゃくちゃかっこ悪く、最低な人間だった。
    サトミの話は何か中途半端な気がした。

  • 刑法39条と殺人。
    この関係は非常に重いと思う。

    無責任に異常者のふりのする奴、罪の軽減に利用する弁護士ばど、刑法の本質、行動の責任はどうあるかを考えさせられた、そして、ミステリとしても結構面白かった。

  • 医療。サスペンス。ミステリー。
    印象的なタイトルと表紙に惹かれて購入。
    序章の物凄い衝撃に引き込まれて一気読み。
    医療、精神病、法律など重いテーマを嫌でも考えさせられる小説でもある。
    久々に睡眠時間を削ってでも読みたいと思った作品。

  • 一家四人殺害事件。
    その凄惨な現場から心身喪失者の犯行が疑われた。
    精神的な病を抱えた患者、それに係わる医者。
    刑法三九条の難しさ、現在の医療に係わる問題等を織り混ぜてある。
    読みながら、様々な考えや思いが頭を駆け巡る。
    そして、何とも言えない恐怖心が常に付きまとう作品だった。

    2013.2.23

  • 現役の医者が描く医療ミステリーと言うことで、かなり評判になっている作者だが、感想は、簡単に言えば、「不快」
    読んでいて、気分がかなり悪くなった。
    何度も途中で止めようと思ったけど、最後には救われる部分があるのかと一縷の望みを持って、完読したが、真面目に吐きました。
    タイトルの意味もよく分からないし、事件の謎を主人公が追い詰めている気配はあんまり感じられず・・・
    結局、この作品で作者は何を言いたかったのでしょうか?
    「第三十九条」?
    すっごく評価の高い作家だと思っていただけに、すっごいがっかり・・・

  • 精神病について深く考えさせられた

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著者プロフィール

医師・作家・大阪人間科学大学教授

「2016年 『とまどう男たち―死に方編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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