その後のツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫 ほ 5-3)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344413030

作品紹介・あらすじ

仕事のストレスでうつ病にかかったツレは、明るい前向きな人間から、暗いがんばれない人間になった。でも、三年間の闘病生活を妻とともに乗り越え、回復したのだ。ツレの性格は以前と違うし、あきらめたこともたくさんあるけれど、ふたりは少しずつ変化を受け入れていく-。うつ病後の日々を描く大ベストセラーの純愛コミックエッセイ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 前作「ツレがうつになりまして。』の続編。

    本作も病と向き合う上で重要なのはことが分かりやすく描かれていて一気読みだった。





    が大切。

    あ:「焦らない」
    と:「特別視しない」
    で:「できること・できないことを判別する」

  • 日々暮らしていると気分も体調も季節やお天気にも左右されているなと感じるこの頃。これが病の域に至ったらと想像して恐れおののく。人間は複雑だね。この本を読んで、医者でもないのに闘病中の人に軽はずみな助言や、励ましは無責任な行動なのだと思い知る。良い本だった。お子さんが出来たそうでとても嬉しい!

  • 「ツレうつ」の続編です。

    ツレうつ(前作)はツレ(夫)がうつ病を患ってしまった経緯や、患う前と後の話(比較)が多かったのが、本作は回復期とうつ病になってからの本人の変化に焦点を絞って表現されています。

    「ツレうつ」を発表するまでの経緯では、「やっぱりやめたい」と思う気持ちがありつつも、発表したことで得られた収穫や、その後の経緯のことを想うとやはり、この本が世に出て良かったのだなと感じました。

    うつ病は誰もが罹患する可能性のある病だからこそ、こんな風にありのままの体験を共有できる書籍が、これからももっと出版される社会であれば良いなと願っています。

  • 自分もうつ病です。共感できることがたくさんあって、少し気持ちが楽になりました。のんびり、より自然に楽に生きられるようになりたいです。

  • 「ツレがうつになりまして」の第二弾
    タイトルを見て、おっちょこちょいの私は、快復されたツレさんがまたうつになられたのかと早とちりしたが
    そうではなかった

    前作の後、いろんな方面から続編を出して欲しいとの声があったらしいが、てんさんは第二弾を出すとツレさんのうつが永遠に治らないのではないかと渋っておられたそう

    でも薬の服用が終わり、着実に社会復帰されていくツレさんを見て、「うつ病は治る」ことを伝えなくてはとこの本を書かれたそうだ

    確かに、この本では、僅かな揺り戻しのような感じはあるが、着実に前を向いて進んでおられる様子に驚かされた
    むしろ、そんなツレさんを側で見ているてんさんが、大丈夫?無理しなくていいんだよ。と心配、オロオロされている

    一番興味深かったのは、 
    ツレさんの病気をする前、病気中、病気後の暮らし方の変化
    順風満帆の会社人間だった頃とは、見える景色や見えるものが違ってきたのだろう
    今まで見えなかったものが見え、気づかなかったことに
    気づくことができたのは怪我の功名ともいうべきことだ

    あとがきでツレさんが
    「相棒がツレさんの病気を隠さず、人の生きている一つの形なのだと僕に胸を張って生活するように態度で示していてくれた
    病気になったことは恥ずかしいことでもなんでもない
    と言い続けてくれたことが結果的にとてもありがたかった」
    と書かれていた
    「健やかなる時も病める時も〜」の結婚式の誓いの言葉が文中でも出てきたが、こんな時こそ夫婦の本質が出てくる
    勉強させていただきました

  •  1作目が闘病日記だとすれば、二作目は鬱病が治った後の後日談ですね。

     1作目よりも「家族に鬱の人がいたらどのように接するのがよいか?」、闘病中の医療費の負担額が少なくなる制度などが描かれていて、病気に関して参考になる所が多かったです。

     ツレは鬱になった後に会社を辞めていましたが、鬱病になったら通常は環境を極力変えない方が良いことも初めて知りました。

     作者は、専門書を読んで鬱病の夫に接したりしていた訳ではなく、自己流で接していたようにみえたが、負のオーラを纏った夫に対してもどーんと構えていて感心しました。鬱病の克服には、家族の協力が必要不可欠だと感じました。

  • 「ツレがうつになりまして。」シリーズ第2弾。漫画形式でサクサクと読める。うつ病は再発する可能性があることや、うつ病の人に対して慎重になるべき言葉など新しく学ぶことができた。

  • 仕事のストレスでうつ病にかかったツレは、明るい前向きな人間から、暗いがんばれない人間になった。
    でも、三年間の闘病生活を妻とともに乗り越え、回復したのだ。ツレの性格は以前と違うし、あきらめたこともたくさんあるけれど、ふたりは少しずつ変化を受け入れていく―。
    うつ病後の日々を描く大ベストセラーの純愛コミックエッセイ第二弾。
    出版後、周りの人や読者から、自分と同じ症状なので励みになったとの感想や鬱病の家族がいる人と交流出来て旦那さんは励みになったそうです。
    旦那さんは闘病中に日記をつけていて、自分の考え方のクセを知り修正することで、病気の苦しみを柔らげていたそうです。
    旦那さんが鬱病を乗り切る秘訣として考えた「あ」「と」「で」についての説明も納得させられ役立ちます。「あ」は焦らない、焦らせないということ。1つ焦らないようにすると無駄な焦りが、減ってくる。
    「と」は、自分は人より特別仕事が出来るなどの思い込みの不摂生から発病すると、今度は自分は人一倍不幸だ、世界一駄目な奴などと考えるようになるので、普通の人だから無理して鬱病になった、平均的な経過で治っていくという心境になれば回復に近づく。「で」は、出来ることと出来ないことを見分けること。
    出来ないことは無理してさせない、出来ることはきちんとさせる、すること。鬱病の人に対する駄目な対応といい対応についての説明もあり、役立ちます。
    旦那さんは、闘病を通じてより自然に楽に生きられるようになり、奥さんも明るくなり愚痴を言わなくなり頼れるようになり成長していく姿も、励みになります。

  • 身近な人がウツになった時の体験をマンガでわかりやすく描かれている。
    続編は回復して行く時の話がメイン。
    うつになった人自身と身近にいた人の両方の目線が描かれているところがよい。
    うつ対して知らなかったことも多く参考になりました。

  • 幻冬舎から出版したきっかけやツレさんが今何をしているかについてかかれています。細川貂々さんの作品って本のサイズとフォントがほぼ全部一緒なんですよ。でも子育て本は朝日新聞出版から出てるし、貂々さんの自伝も小学館から出てる…なんでなんだと思っていました。ツレさんがマネジメントをしていたからなんですね。夫婦二人三脚。これからも素敵な作品を待っています。

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著者プロフィール

細川貂々(ほそかわ・てんてん)
1969年、埼玉県生まれ。漫画家・イラストレーター。セツ・モードセミナー卒業。パートナーのうつ病を描いた『ツレがうつになりまして。』(幻冬舎)がベストセラーに。テレビドラマ化、映画化される。その他、水島広子医師との共著「それでいい。」シリーズ、今一生氏との共著『さよなら、子ども虐待』(創元社)、『凸凹あるかな? わたし、発達障害と生きてきました』(平凡社)、『がっこうのてんこちゃん』(福音館書店)、『こころってなんだろう』(講談社)、イラストを手掛けた『セルフケアの道具箱』(晶文社)などがある。現在、兵庫県宝塚市で、生きづらさを抱えた人たちが集う「生きるのヘタ会?」を主宰。

「2023年 『ココロの友だちにきいてみる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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