アブない人びと (幻冬舎文庫 し 24-4)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344413948

作品紹介・あらすじ

女王様が1日5万円のギャラで行く奴隷旅行には、エッチなプレイは一切なし。伝説の女体調教師が女性を釣る殺し文句は、飲み屋での「手相を見てあげよう」。乱交パーティに参加するための面接は喫茶店だった…。SM、乱交、変態、淫行。妖しい世界に浸かる"アブない人たち"が、あなたのすぐ隣にいるかもしれない。衝撃の潜入リポート。

感想・レビュー・書評

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  •  S女王様、M嬢、スワッピング、ドラァグクイーン、マヨネーズフェチなど人には言えない様々な欲望を実践する人々を果敢に取材した風俗ルボルタージュ。


     そういったアングラな行為への好奇心はあるのだろうが、あくまでもS女王様を始めとして、その業界のアブない人々のインタビューを中心にまとめられており、淡々とした語り口は読みやすかった 
     この手の話に興味はあり、実際にこの日本の夜にどんな世界が繰り広げられているのかが気になる人には一読の価値あり。
     例えば、SM嬢がどんな仕事をしているのか、のイメージは漠然とあっても、性行為のパートナーを変えるスワッピング、濡れ・汚れで快感を得るウェット&メッシー(wet&messy)というフェチなどは、なかなか知られていない分野ではないだろうか。

     
     印象に残っているのは、レイプもののような内容が過激で暴力的なAVであっても、撮影現場はほのぼのしたものという記述。
     例えばSMシーンの撮影終了後には、スタッフがM嬢役にかけよって「おーい、大丈夫ー?お疲れさん」、「あ、大丈夫です」なんて会話があるようで。
     ついつい、物語としての虚構を楽しむあまりに忘れがちになるが、これはきっとどの業界でも言える事なんでしょうね。
     あのホラー映画のソウシリーズも、きっとカットー、と監督が叫んだ後には死体がむくりと起き上がり、「いやー、死んだふり大変でした。わたし、うまく死ねてましたか?」なんて血まみれの被害者が微笑むのだろう。
     素晴らしきかな、虚構の世界。
     


     

  • リリーフランキーさんが昔
    『自分で個性的って言う奴は大抵個性的じゃない。
    そう言う奴は本当に個性的な人というのを知らない』
    と言った旨を書かれていました。

    その際併記されていた人々のエピソードが強烈だった事が
    私はずっと心に残っていて。強く心に残ったんです。
    自分は平凡だからこそ、非凡な人達の生活をみたいなと。
    脳の中を見たいなと。
    まあそこから変態と呼ばれる人達を扱ってる本書を手にしたんですが。
    そんなこんなで見たんですが、まあ、インパクトは余り無かったです。
    皆さんやってることは凄いし、それを普通だと感じている、そう言った所が
    それこそ個性的だったんですが。
    読み終わって特に強烈なショックはありませんでした。
    あくまで私の感想としては、です。

  • 自分の知らない世界を垣間見ることができました(笑)

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著者プロフィール

本名、増田剛己。1958年、下関市生まれ。
大学卒業後、出版社や広告代理店を経て、26歳でフリーライターとなる。

「2011年 『【電子書籍版】昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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