カリスマ 中 (幻冬舎文庫 し 13-13)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (586ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344413962

感想・レビュー・書評

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  • 城山麗子が啓発塾の講習会(五万円)、次いで悟りの会(200万円)に参加する。ここで麗子の心内が明かされる。どうしてしがないサラリーマンの城山と結婚したのかが明らかに。結局のところ、彼女は城山と結婚して幸せなのだ。こういう幸せの求め方もあるのだなぁと思った。それに城山のこともよく見ている。彼が病的なほど節約しながら金を貯めていることに感謝し、遠慮するということを知っている。実父のこともあまりよく思ってない。城山への遠慮もあるが、裕福な父親に助けを求めるどころか、父親の存在を迷惑に思っている。

    夫の城山信康は気が気ではない。疑心暗鬼になって講習会からの帰りが遅い麗子を心配して迎えに出るが、若いものにからかわれて這う這うの体になったり、啓発塾に芝居がかった電話をかけて氷室に正体を暴かれたり・・・病的なほど麗子のことが気になって仕方がない。自分に自信もないし、麗子への遠慮も半端ない。
    夫婦の在り方として、結構、バランスがとれているのかもしれない。宗教団体の邪魔が入らなければ、なんとなく上手く生きていける夫婦だったのかなぁ。

    悟りの会に参加して、初めに進学塾ではなく、宗教団体であることやマントラに疑問を持ったのに、かなりの早さで洗脳されていく麗子の様子が描写されている。反対に、洗脳する方のプログラムの組み方、洗脳されやすい人の選び方も紹介してある。

    確かに下品な表現もあるが、それはそれで、神聖なはずの教主がいかに俗物であるかを表しているようにも思う。
    購入したのは電子書籍の上中下合本版。

  • 中盤は、中だるみを感じる。上巻ほど展開に加速度はなくなる。

  • 相変わらず人物に感情移入できずだが、上巻から少し物語が動いた。

    城山夫妻は壊れてしまうのかが気になる。
    新郷の生い立ちと似てしまうことによって新郷の心はどうなるのか

    氷室さんの純粋さが怖く、また哀しい

  • 1日二十時間の修行を強いる神の郷の洗脳セミナー 悟りの会?
    六欲滅失を誓うマントラ唱和、過去の罪を詰められる懺悔の行、全裸で赤子や動物になりきる自我滅失の行・・・読んでいるだけで洗脳されそう(笑)(笑)(笑)
    参加者に自殺した神郷の母親に似すぎていた彼女、私利私欲にマミレ、自分のものにすべく心身困憊、意識が朦朧とする中で帰依心を抱き始めた彼女を出家させるために仕組んだ罠、、、なぜこの沼から人は抜け出せないのか???

    下巻へつづく

  • 面白いが、長い……!悟りの会で人が洗脳されていく描写はとてもリアルで恐ろしくなる。

  • おもしろくないのに読んじゃう

  • 人里はなれた山奥の教団施設で行われる洗脳セミナーの様子が綴られる。さて、ストーリーの準備は完了。下巻では、脱会カウンセラー集団が、どのように関与していくのか。

  • (上)は主に神郷自身や“神の郷”の教徒達(幹部含む)のことについてだったが、今巻は神郷の母に瓜二つの城山麗子を軸に。夫・信康、子・利治との家族関係。個々がお互いをどう思っているのか。これらの間“神の郷”の幹部らの動きが絡み、大変興味深い。神郷が入っていることも強ち間違いではない、と思うわたしはもう洗脳?されているのでしょうか笑。下巻に続く。

  • 洗脳されてく過程がものすごく怖い。
    発狂してもおかしくない状況だ。

  • 洗脳、洗脳、エロが多いですから注意しましょう。

    個人的には楽しめました。

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著者プロフィール

1998年作家デビュー。2003年『忘れ雪』が大ベストセラーとなる。『ある愛の詩』『あなたに逢えてよかった』と続く“純恋小説”という新ジャンルを打ち立て、話題となる。著書に『動物記』『ブルーバレンタイン』など多数。近年、『虹の橋から来た犬』がスマッシュヒットとなる。

「2023年 『なごり雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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