鹿男あをによし (幻冬舎文庫)

  • 5017人登録
  • 4.04評価
    • (645)
    • (846)
    • (419)
    • (59)
    • (8)
  • 638レビュー
著者 : 万城目学
  • 幻冬舎 (2010年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (454ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344414662

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
有川 浩
有効な右矢印 無効な右矢印

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

  • 万城目さんの書く話は、いつも爽やかで気持ちいい。
    登場人物はいい人ばかりだと退屈なので、
    アクセントに少しばかり悪意の人間も登場するが、
    そこには読者が納得するちゃんとした理由がある。

    地震が起こらぬよう地中のなまずを鎮めるため、
    神の使者である鹿に「目」を持って来るように命じられるという、
    ご他聞に漏れず、これもまた荒唐無稽なお話である。
    にもかかわらず、それが全く不自然でなく話にのめり込めるのは、
    愛すべき魅力に溢れたキャラクター達のおかげだろう。

    山場の一つである剣道の試合のシーンは圧巻だ。
    剣道のルールは何も知らない私でも、
    目の前で試合を見ているような緊迫感だった。

    かのこちゃん然り、鴨川ホルモーの安倍もまた然り、
    万城目作品の主人公達は、不思議なアクシデントを乗り越え、
    小説の中で成長を遂げる。
    本作の主人公も同様に、自分を投げ打ち、生徒を優先して考えられる教師に変貌した。
    (その後の成長ぶりは「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」でよく分かる)
    社会という大地に根付き、人間的な力強さを身につける、
    この成長物語が爽快な読後感の所以だろうな。

  • 1.『あおによし』は奈良の枕詞で直接意味を持つ言葉ではないそうです。

    2.鹿は人懐っこいあまりに餌をやってると手が食べられそうで怖い。

    3.邪馬台国や神々の話の絡めは◎十分に味が染み込んでますね!

    4.剣道やってみたいと思った自分は単純です

    5.奈良に行ってみたいと思った自分も単純です。

    結論:奈良に旅行に行く時は前以て読みましょう。なんか楽しくなるのでは?と思います。

  • 「さあ、神無月だ―出番だよ、先生」奈良の女子高に赴任したある日、鹿に話しかけられる。幻覚か妄想か現実か?奈良、京都、大阪をめぐる歴史と神話。鹿に話しかけられ、鹿に使われ、鹿になる!?歴史と重なり謎が解けていく。壮大で真面目なファンタジー。でも、バカバカしい。奈良、京都、大阪、古都のつながり。歴史好きにはワクワク。ポッキーは美味しいよね(笑)奈良に行きたくなった。

    「きみは神経衰弱だから。」

  • もちろん、鹿に話しかけられてる時点で違うんだけど、途中まではいかにもな青春小説で、それはそれで面白く読み勧められた。で、剣道での優勝をゲットしたところから、いよいよ素っ頓狂な世界の真っ只中へ突入。一筋縄ではいかない相変わらずの世界観、たっぷり堪能させて頂きました。個人的にはこれ、ホルモー並に面白かったです。

  • 奈良 高校教師 卑弥呼 鹿化 堀田イト可愛い マドンナ不二子 鹿狐鼠 サンカク 千八百年前 神無月 ナマズ

  • エッセイを読んで万城目さんに興味がわいたので、とりあえず有名どころを読んでみた。
    期待していた通り面白い!万城目さんの文章のリズムや言葉選びがとても好き。
    最初堀田からのいじめのシーンでは自分自身の事を思い出してちょっと暗い気持ちになったけど、読み終わってみるとどのキャラもとてもよかった。特に重さんと藤原君は完全脇キャラながら主人公を支える良い役だったと思う。

    ストーリーも奈良の歴史を絡めていて、とても面白かった。目=鏡というのや、リチャードの事は割と早くに推測がつく感じではあったけど、そこまでの話の運びが上手く飽きなかった。鹿のキャラが立っているのも一因だと思う。

    奈良に行って古墳巡りをして鹿にせんべいあげたいなぁと思った。

  • ひょんなことから奈良の女子高に臨時教師として赴任することになった神経衰弱野郎の、二ヶ月に及んだ、とっても素敵な受難の物語です。    

    平城旧跡横にある奈良女学館高等学校に赴任した28歳の「おれ」は、赴任早々、不思議な女子生徒「堀田イト」と険悪な仲になってしまいます。しかも、新米教師への洗礼に悩む彼に追い討ちをかけるように、春日大社近くの原っぱ・飛火野を散歩中、一匹の可憐なメス鹿が、人語、しかも、おっさんの声で話しかけてきて・・・。    

    「印」を盾に、妖しいおっさんメス鹿に無理やり「鹿の運び番」に選ばれてしまった「おれ」と、同じく「鹿の使い番」に選ばれた「堀田イト」が日本を救うべく奮闘する姿を、ユーモア溢れる軽妙な文体、日本神話と日本古代史上最大の「あの謎」を巧みに組み合わせて作った壮大かつ緻密な構成、実に適切なタイミングで織り込まれる奈良の地の精密な描写の三本柱によって描かれた、独創性が光る作品です。    

    しかし、この物語の魅力はそれだけではありません。  
    先に挙げた、文体・構成・描写の技巧的な見事さとは対照的な位置にある、「お約束」パターンが物語の土台になっている点も、この物語の魅力の一つではないかと思います。  

    唐突に使命を背負わされる男女ペアの主人公、彼らを妨害する黒幕の存在、喧嘩するほど仲が良い奴ら、種族も時空も超えて千八百年に及んだ一途な恋と約束・・・。ファンタジー小説やゲームでこれでもかと使われ続けてきたお約束要素こそがこの物語の土台となっています。  と言っても、決して悪い意味で言ってるわけではありません。  
    むしろ、土台の安定感のおかげで読みやすくて展開が頭にスムーズに入ってくる分、特徴的な技巧を思う存分楽しむことができる作品に仕上がっていると感じました。    

    ラストは少女的おとぎ話にはお決まりなシーンの逆バージョンで、それも却ってかわいらしくて愛着が湧き、なんだか、ほろりと後味の良い物語でした。    

  • 『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』を読んで、万城目学さんに興味が湧いてこの本を読んでみた。
    かなり好みの世界観です。
    ちょっと読むのに時間かかっちゃったけど…。
    卑弥呼や三角縁神獣鏡など実在のものが出てくるから、『これは本当にある話なんじゃないか…?』と思ってしまったよ。
    そして、主人公の『おれ』は、かのこちゃんのお父さんでいいんだよね?こういう繋がりが分かるとさらに楽しいね。

  • ずいぶん前にドラマ化されたとき、姉が原作の方がおもしろい!って言ってたの思い出して買ってみた。
    万城目作品読むの4作目ですが、文章がいいなーと思う。
    ちょっと堅苦しい、でも「」がないところの会話文までもテンポがよくておもしろい。
    話しの先が読めるようで読めないとこも好きでした。
    私はプリンセストヨトミよりおもしろかったと思う。

    最初の方で生徒が「マイシカ」で学校にきている、というくだりがあったので、主人公が知らないだけで、実は本当にマイシカを持っていた!みたいな話しなのかと思ってだまされたw
    これを伏線にして最後にちょっとあるけど、もっとすごいの想像してたから逆にだまされた感強くて悔しかったw

    トヨトミの映画はそうでもないけど、こっちの過去のドラマは見てみたいなーと思える作品でした。

  • なぜ鹿があれほど大切にされているのか、考えてみたことがあっただろうか。
    奈良公園を中心に、柵もなく鹿が自由に闊歩している。
    鹿は足を踏ん張り、ぽろぽろと糞を盛大に吐き出し、そこらじゅうに散らばっている。

    奈良も京都に負けないくらい不思議な土地だ。

    その不思議な魅力を作家マキメマナブは、ちょっぴり切ない恋愛を交えながら構成する。

    鹿島大明神、卑弥呼、芭蕉の句、十二支、銅鏡の大量出土、富士宝永の大噴火など、歴史上の事実、神話上の寓話を織り交ぜながら壮大なスケールで展開する。

    読後、若草山を登りながら、奈良をゆっくり感じてみたくなった。

  • ラストが驚きの展開で面白い!
    第一章が葉月ではじまる、ちょうどいい季節に読了しました。
    舞台は奈良、さらに女子校!
    まさに私が通っていた場所とおなじで、読み進めるのが楽しくないわけがありません♪
    奈良公園や平城京跡や若草山など知らないところはなくて、さらに鹿が最も重要な登場動物、鹿好き奈良市好き卑弥呼好き芭蕉好きにはたまらないお話のハズです。
    以前、テレビドラマになってたの見てないのが悔やまれる。再放送あるといいなぁ
    リチャード役は、 解説の児玉清さんだったんだ。ピッタリだろうな。

  • 面白かった~。
    ほんとこの人の壮大でバカバカしい感は素晴らしい。

  • 「鹿男」「ホルモー」「しゅららぽん」など奇をてらった題名で興味はひいても、直木賞や本屋大賞にノミネートされて面白いのは間違いないと分かっていても、手にとるのはためらっていた初「万城目」作品。
    「神無月だよー先生」鹿が話しかけてきた。しまった!この手の本は苦手だ。こっちの方面にはまると司馬、藤沢先生や葉室先生などに申し訳ない。
    「私は人間は嫌いだが、人間が作った食べ物は好きだ。わけてもポッキーは最高だ。」姿が頭に浮かんで思わず電車で吹き出しておかしな人と思われてしまった。

    古都を舞台に「鹿・狐・鼠」をキーに古代と天変地異を繋げ、奇想天外な筋立てでとても面白かった。これが万城目ワールドか。「プリンセス・トヨトミ」いってみよう。

  • サクッと読めるエンターテイメント
    ドラマでちら見してたから
    登場人物がそのまま役者の顔で浮かんだ!
    まぁ面白かった
    漫画チックだね

  • おもそろかった~!!

  • あまりの展開にイッキ読み。高い評価通りの素晴らしいお話でした。綿密に計算されたヘンテコな設定は、スキなく面白く、まさに万城目ワールド。坊っちゃん、松尾芭蕉、鹿島神社に邪馬台国、卑弥呼に飛鳥古墳、さらに宝永の変、春日大社に伏見稲荷に…と、接点なさすぎな事象がみるみる繋がっていくストーリーは、本当に時間を忘れるほどの面白さでした。奈良が長きに渡り人類を魅了し続ける理由や秘密ってそういうことなのかも?マジメに考えてしまう部分もあり、そこがまたお話を奥深くしていました。登場する人物をはじめ、この国を守ってきたという鹿や狐、鼠までもが実にさわやかで気持ちよく、舞台となった秋の奈良の情景もさわやかで気持ちよく、読了感もさわやかで気持ちよく、という最高のエンターテイメントでした。これ読むと秋の奈良に行くしかなくなりますね。

  • 今更ながら読みました。
    奈良にいるのに、鹿が好きなのに、、、。

    内容はスケールでかすぎ?
    でも万城目さんのは全部こんな感じっぽいすね。
    土地勘があるから余計に楽しめたし、剣道の場面もリアルでおもしろい。
    こんな奇麗にハッピーエンドもめずらしい。

  • 先日奈良に行った際、そういえば読みたかったんだと思い出し、帰りがけに勢いで購入。結果的にはそれは正しい判断だった。一気に読み切れる面白さ。

    ファンタジックな設定、それに伴う物語の展開ではあるが、それを小説の中の出来事だから、と割り切れない、妙に生々しい現実感がある。それは奈良という地の持つ神秘性、また見知った舞台であることによる親近感も手伝っているのかもしれないが、なによりキャラクターが良かった。個人的に重さんはもっと絡んでくるのかと思ったけど。

    児玉清氏による巻末の解説に、

    『奇想天外を強引に地に着け、そこにいささかの破綻も読者に感じさせない。理屈や屁理屈で読み手を退屈させずに、読む者の心を、想像力の飛翔する万城目ワールドへと誘い、面白さで夢中にさせる』

    とあるが、まさにその通りであった。


    奈良を去った「おれ」の今後の奮闘を想像し、期待させる終わり方も良かった。ドラマも観たい。

  • 『鴨川ホルモー』もそうであったが、いかにもありそうでなさそう、なさそうでありそうな話です。でもやっぱりないよなあ。しかしあって欲しいなあという話なのです。どちらも読んでいない方にはさっぱり判りませんよね、スミマセン。万城目氏の紡ぐ話はとにかく楽しい。屈託がない。浅いといえば浅い、決して深いとは言えないのですが、ではこの物語を他の人が書けるかといえばそれはなかなか難しい。これだけの才能に恵まれた人はそうはいないと思います。読み出したら最後、物語世界にどんどん引き込まれ途中で止めることなど出来ません。読後感も爽やか、なんとなく元気になっているような小説です。読者を意識して、読者を楽しませるためにきちんと作られた小説。万城目氏の頭の良さに脱帽です。

  • 少し森見登美彦テイストな感じの印象も受けましたが、面白かったです。
    全4章からなる話ですが、殆どを3章が占めています。笑

  • いやあ、ファンタジーですけど、青春してますね。
    とっても楽しかったです。
    特に、剣道の試合のシーンとか、非常によかったです。
    あと、最後のシーンで、鹿さんがダンディでかっこよかったですね。

  • この著者の話は、奇想天外な設定と根拠ありそうな歴史話が独特で、登場人物達は現代的な等身大の若者で、娯楽小説としてとても面白い。

  • 突拍子もない設定だけど、テンポが良すぎて引き込まれる。物語の転がり方が軽快で楽しい。
    万城目さん、すごいなぁ。
    奈良公園、行こうかな。

  • 独特すぎる世界観。絶対に現実にはありえないなと思いながらも、最後まで読み終えるとなかなか面白かったなあと思える。

  • 万城目さんは『ホルモー』シリーズの次、3作品目。
    今回はファンタジーとノスタルジーを複合した面白さがあったように思う。

    「さあ、神無月だー出番だよ、先生」といきなり鹿に人間の言葉で宣言され、それは始まった。
    奈良という歴史深い土地柄ならではの、不思議な不思議な物語。
    個人的に歴史が好きなので、とても興味深く読めた。
    久しぶりに、この本を持って奈良を訪れたくなった。
    勿論、鹿へあげる「ポッキー」は忘れずに。
    「びい!」

全638件中 1 - 25件を表示

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)を本棚に登録しているひと

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)の作品紹介

大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。ほんの気休めのはずだった。英気を養って研究室に戻るはずだった。渋みをきかせた中年男の声が鹿が話しかけてくるまでは。「さあ、神無月だ-出番だよ、先生」。彼に下された謎の指令とは?古都を舞台に展開する前代未聞の救国ストーリー。

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)のKindle版

鹿男あをによし (幻冬舎文庫)の単行本

ツイートする