- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344414839
感想・レビュー・書評
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架空のクラブ監督に密着する形で
「サッカー監督」というお仕事がどういうものか教えてくれる本。
一応、時系列的なものは含まれているけど
小説仕立てとかではないので、そんなにセンセーショナルではない。
それでも単純に知らないことも多く、興味深く読めた。
最後はシンプルに歴代日本代表監督の素描みたいなのもあって、
サービスもいいんじゃないかな。(岡田監督まで)
ちなみに戦術の話はほとんどないからあしからず。
試合後の監督インタビューの表情が少し陰影つくようになるかも。
そんな感じの軽い読み口の本です。
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J氏は監督に誘ってくれた知人のGMに数日中に返事をするつもりだった。返事は先ほど決めた。引き受ける。OKだ。
むろん不安も不満もある。だが、自分に都合の良い完璧なクラブなどありえはしない。そんなことは当たり前のことだ。どこかで妥協はする。(p.20)
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解説をしているJ氏への監督就任依頼から話は始まる。
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J氏のクラブでは社長の座というのは栄転でも左遷でもない。サラリーマンとして最後の一仕事的な意味合いが強く、親会社に戻ってもしばらくすると定年退職を迎えるケースが多い。つまり「上がり」なのである。(p.147-148)
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サッカークラブも浮世の渡世と変わらんところあるんやなという話も。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
架空のサッカー監督の生活をとおして、サッカー監督が何を考え、何を目指し、何を伝えて、チームを強くしようとしているのか垣間見ることができる構成になっています。
監督の前に立ちふさがる困難は、サッカーが好きな人なら覚えがあるようなお家事情が元となっていたりするので、リアルに監督はこんな苦労をしてるんだな、と思わせて貰いました。
奇しくも、W杯での躍進で岡田監督がクローズアップされているので、読んでおくと、岡田監督の苦悩の一端を知るのに役立つかも。 -
前半に、表題の通りだろう架空の監督が監督として招かれてチームでやっていく話が書かれており、後半には日本歴代監督の寸評と彼らの語録が載せられている。
前半が面白いだけに、これだけで一冊の本にはならなかったのかと首を傾げてしまう。後半については、まあ他の本でも読める内容なのだ。それだけに、ちょっともったいない感がある。 -
<作品紹介>
日本サッカー、潜ってみれば知らない世界。代表ともJとも違う4部の景色、地域の事情。行って観なけりゃわからない。 -
単行本で既読。