出身地(イナカ)がわかる方言 (幻冬舎文庫 し 30-1)

  • 幻冬舎
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344416390

作品紹介・あらすじ

「背中かじって(山梨・静岡)」「風呂がチンチン(愛知)」「おなかおきた?(香川・徳島)」「たちまちビール!(広島)」「テレビがじゃみじゃみ(福井・石川)」-耳になじんだこの言葉、その地方以外では通じないって知ってた?地元で当たり前すぎて方言と知られていない言葉を都道府県別に列挙。故郷が同じ人も違う人も盛り上がる方言雑学満載。

感想・レビュー・書評

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  • 地方出身の人であれば、その言葉が方言だってことを知らないままつい使ってしまうことってあると思う。
    私の場合「手袋を履く」とか「ゴミを投げる」とか。
    私が住んでいる辺りで使う言葉は北海道や北東北と共通してるパターンが多いけど、なぜか飛んで北陸や中国地方と共通してる言葉もあったり、そういうことが知れて面白かった。

    「絆創膏」「青あざ」を何と言うか、っていうのがいちばん地域差が出るらしい。
    この辺りは「バンドエイド」「青たん」を使う人が多い。
    何で地域で違うのか、不思議で興味深い。

    方言=恥ずかしいって思って使わない人も増えてるらしいけど、文化としてずっと残って欲しいと思う。
    この本を読めば、方言が少し好きになれるはず。

  • てっきり標準語かと思っていたら実は方言だった……など、
    47都道府県雑学本。
    こうして改めて振り返ると、
    つくづく神奈川ってこれといった「押し(推し)」のツボがないな。
    大学時代、各地方から上京してきた学友らが「ブレ球」みたいな
    微妙なイントネーションやニュアンスで話していたけれど、
    多勢に無勢で(笑)標準語を流暢に使いこなしているはずの自分らが
    逆に「?(その言い方おかしくね??)」みたいな目で見られる瞬間が
    間々あって、納得いかなかったことなどを懐かしく思い出した。

    • mkt99さん
      こんにちわ!
      失礼いたします。

      【富山編】
      ①「あ~腹うい~」  (あ~お腹いっぱい)
       大学1年生の時、友人と食べにいってまさにそ...
      こんにちわ!
      失礼いたします。

      【富山編】
      ①「あ~腹うい~」  (あ~お腹いっぱい)
       大学1年生の時、友人と食べにいってまさにその時がくるまで、標準語と信じていました・・・。(笑)
      ②「かーかーか?」  (これは蚊ですか?)
       富山県人ならイントネーションで判別可能です!(笑)
      ③「うしなかす」  (牛を啼かす)
       という意味?と言われたりしましたが、実は「失くする」の活用形です。
       正:(失くしてしまった)

      ご拝読ありがとうございました! m(_ _)m
      2013/10/03
    • 深川夏眠さん
      いらっしゃいませ、いつもありがとうございます!
      学友にも職場の仲間にも富山出身の女性がいましたが、全然方言を披露してくれませんでした。
      ...
      いらっしゃいませ、いつもありがとうございます!
      学友にも職場の仲間にも富山出身の女性がいましたが、全然方言を披露してくれませんでした。
      なので新鮮です、教えていただいたフレーズ。
      「腹うい~」いいですね、満腹感が伝わってきます(*^_^*)
      「うしなかす」と言えば、
      母の知人で「隠す」「しまい込む」ことを「かくなす」と言っていた人がいましたが、
      どうしても見つけられたくないという強い意志を感じました(笑)
      2013/10/04
  • >他方 、言葉で 「イナカがバレる 」という切り口は 、地方出身者や方言を低く見る見方ではないか 、という意見も少数ながらあった 。もちろん私たちに 、そんなつもりはない 。
    上述の説明を聞くかどうかで本書へのイメージは180度変わると言っても過言ではないと思います。少数とは言いますが意見として上がってこなかっただけで、タイトルを見た人は皆同じようなイメージを受け取るかと思います。しかし、本書では上記に続けて、地方出身者が思わぬ恥をかかぬようにするためだとの記述があります。「田舎恥ずかしいという前提であれば、低く見るのと変わらないのではないか?」という疑念は最後までありました…。

    扱う題材は非常にキャッチーなもので、「ジャンケンのかけ声は?」「マクドナルドの呼び方は?」「神さまの言うとおりの続きは?」などと読んでいて全く飽きません。適切なタイミングでコラムなどの変化球も挟まれ、老若男女問わず退屈せずに読み終えることが出来るでしょう。ソースや数値が明確なのも非常に好感です。後半は都道府県別の出身地バレネタとなっていて、大学など様々な出身の人が集まる場に持ち込んでも盛り上がれるなと思いました。また、多くのアンケートが収録されており、数値だけでなく生の声もたくさんあって興味深かったです。

    >「共通語 」は 、 「国内に方言差があっても 、それを超えて異なった地方の人々が意思を通じあうことのできる言語 」と定義される 。 「標準語 」という言葉もまだ使われるが 、この言葉には 「規範 」という理念が見え隠れする 。それに対して 「共通語 」は 「実用的な言語 」というイメ ージだ 。学者も含めて 、 「標準語 」より 「共通語 」という言葉が使われるようになっている 。
    ライト内容だと思って読んでいたのですが、方言や共通語といった言葉の定義および使い方にまで言及していて素晴らしかったです。標準語よりも共通語を使うというのは肝に銘じておこうと思います。実際に、本書に標準語という言葉は殆ど出てきませんでした(一部の例外とアンケート回答では使用されていました(アンケートでのみ出てくるというのが回答をそのまま扱っているのだなということが伝わってきて信頼できます))。上記はコラムの内容なのですが、本書のコラムは方言の未来について考察していたりと、単に方言を紹介している本編とは異なった面白さがあります。

  • 方言も廃れていくものあり、
    流行になるものあり、
    どっこい残っているものありと、
    現代社会に左右されるものなんだなぁと、
    しみじみ。
    ためになり、
    かつ、面白い本でした。

  • ■ 1258.
    <読破期間>
    2012/5/18~2012/6/17

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著者プロフィール

篠崎晃一(しのざき・こういち)
東京女子大学教授。専門は方言学、社会言語学。
著書に『出身地(イナカ)がわかる方言』(共著、幻冬舎、2011 年)、『東京のきつねが大阪でたぬきにばける―誤解されやすい方言小辞典』(三省堂、2017年)、『それいけ!方言探偵団』(平凡社、2021年)などがある。

「2023年 『方言地理学の視界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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