体育座りで、空を見上げて (幻冬舎文庫 や 24-1)

著者 :
  • 幻冬舎
3.22
  • (8)
  • (18)
  • (39)
  • (7)
  • (5)
本棚登録 : 216
感想 : 35
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344416895

作品紹介・あらすじ

不良の影に怯えながらも、中学校に入学した和光妙子。はじめて同級生に異性を感じた一年生。チェッカーズに夢中になり、恋の話に大騒ぎした二年生。自分の感情を持て余し、親に当たり散らした三年生。そしてやがて来る高校受験…。誰にもある、特別な三年間を瑞々しい筆致で綴り、読者を瞬時に思春期へと引き戻す、おかしくも美しい感動作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ビルボード・ヒットチャート40が懐かしい。出てくる全てがあの頃を思い出させてくれる...。中学校時代の鬱屈した感情。ア・テスト(神奈川県限定)1週間前にドラクエⅡに没頭していた日々...。いい時代だった...。

  • 中学生の女の子が主人公。彼女の成長と内面が描かれた今作。家にあったから読んでみたが、思春期特有のなんとなく誰かを嫌いになったりするところや自分に自信が持てないところとかだったり、先生に猫をかぶっていうると言うか、諦めているふりをしているのがバレているところだったりと、共感できるポイントが多かった。
    ただ、時代背景が自分の時とですら違いすぎて、尾崎やチェッカーズ、バレーボール選手の追っかけなど、全くわからないところも多かった。

  • 裏表紙のあらすじ読んで、あー、懐かしいなー。と思い手に取ったのだけど、読んでみて、懐かしいどころか私の中学生活そのまんまでびっくりしたわ。

    先輩の存在にビビりながらスタートした学校生活。
    オフコース好きの友達、絶対チェッカーズ、大好きだったバレーボール選手、尾崎豊の15の夜、そしてPL学園の桑田清原。

    って何これまるで私のことじゃん!てほんとびっくりしたわ。

    思春期真っ只中のあの頃の気持ちなんてとっくの昔に忘れてしまったと思ってたけど、読みながら主人公わっこの感情が手に取るように分かってしまった。

    言葉にできない思いを尾崎の歌に乗せてたあの頃の私。懐かしいなぁ。

  • あっという間に読了。作者と同い年ということから、当時の自分が辿ってきた流行り物などを思い出し、懐かしくはなった。
    けれども感動はないな。

  • 平々凡々な三年間でもあり、誰にとっても特別な中学三年間。70 年前後 (70 年代ではなく、60 年代末〜 70 年代初頭) の人には共感を呼ぶかもしれないトピックスはいいとして、なるようになったというか全体的に予定調和的。

  • あぁ、わかり過ぎる。
    わかり過ぎてしんどいくらいの中学時代。
    毎日死にたいと交換日記に書いていた友だち、嫌な先生、誰かれかまわずくそだのムカツクだののたまっていた自分、穴があったら入りたい。
    なのに楽しかった思い出も沢山あるのが不思議だ。
    音楽も、あの頃聴いた曲はしっかり心に残っている。中学生の感受性でしか聴けない
    尾崎や浜省やチェッカーズ、ビートルズが。
    勉強以外の何にでも興味があったし、仲間以外は皆敵のような気がしたし、たくさんの消したい場面やごめんなさいが浮かぶ。
    今の自分はどうかと問えば、やっぱりあの頃をベースに変わってない気がして、もっと大人な大人になるはずだったのに…と思いつつ本を閉じた。

  • 中学生活、懐かしいなーと思いながら読んでた。中学校はほぼ毎日あった部活や初めての上下関係、小学校よりも規模の大きい行事が沢山あって大変だったけどクラスのみんなと過ごす毎日が本当に楽しかったな、

  • 人間関係や不安定な心情に振り回される中学時代を描いた物語。

    世代が少しずれていて時事ネタは理解できない部分もあったけれど、気持ちの面で(中学生のころはこんな気持ちになることあったなぁ)と思い出しました。

  • 和光妙子の中学校の入学式から卒業式までの日々が濃密で、少し冗長にも思えたけれどリアルで瑞々しく、チェッカーズ他、知らない時代の話ではあるのだけれど、飲み込まれるようだった。教師に中にためずもっと殻を破ったらと柔らかくも一方的に言われ悔しくて泣きそうになる所が昔の自分と重なって、無防備で、切なかった。

  • 00年代作品だからかしら、とても時事ネタが・・・時代を感じる・・・
    中学生のときってこんなだったかな・・・ううん覚えてない・・・

全35件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

椰月美智子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×