想い事。 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (149ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344417458

感想・レビュー・書評

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  • Coccoさん
    沖縄に対しての祈りや願い。
    グッとくるものがあった。

  • 『私は彼をまだ愛してる。
    夢を見るにもほどがある。
    私は馬鹿だ。
    誰かぶっ殺してくれ。』

    というような10代の頃に持っていた危うさが、
    この人には永遠にあるような気がする。
    そして、それが彼女の才能の一部のような気も。

    彼女のアルバムは2000年に発売された「ラプンツェル」を一枚のみ所有。
    このアルバムの後に彼女は突然活動休止してしまうのだが、
    その後は絵本作家、小説家、女優、カメラマン、
    そしてシンガーソングライターとして見事に返り咲く。
    勿論、歌をウタウ事も続けている。

    突然、目の前に現れた古本屋で、この本を手に取ったのは、
    写真が余りにも綺麗だったから、
    撮ったのは彼女で、故郷の沖縄の海や花が満載だった。
    撮った写真には、自ずから撮った人のセンスや性格は映し出される。
    そう聞いたのは、もう数年も前ですが、
    それから察するに、彼女は自由で素直なんだと思う。

    本の中に書いてある散文の中にも故郷への想いが沢山書かれていた。
    一つ無くなれば、ソレは又別の場所に存在する。
    普天間基地の問題、辺野古の美しい風景が変わってしまう事。
    そんな、沖縄基地事情への想いも素直に、
    そしてアカラサマに綴っている。

    北国生まれの私には、沖縄の気候も風土も解らないけれど、
    暑い中、吹いて来る優しい風も、
    酷い戦火に巻かれたのに、何時までも優しい人達の笑い声も、
    この本には、いっぱい詰まっているような気がしました。

    戦争が終わって73年目の夏。
    平成も終わるそうです。
    この本を読んで、、ただのアーティストの戯言かと思ったら、
    一つの時代が、、戦争のあった年から幾ら時代が変わっても、
    沖縄は一つも変わらない難儀な場所なのかもしれない、、、と考えさせられました。
    彼女は、沖縄を愛してるんだな~とも思った。

    素直さと自由さ、、彼女には、そういうモノを失わず、
    これからも色んな事を伝えて行って欲しいと思います。

  • 裏表紙の紹介文には“エッセイ”とあるけど、むしろ詩集に近い。
    毎日新聞に連載されたエッセイの文庫化、らしい。
    今まで彼女の生い立ちについては余り語られることがなかったが、その一端が垣間見えた。
    刹那的な生き方ばかりが目につくけど、その一方でとても命を慈しんで大事に生きてる。
    そのダブルバインドが生む絶妙なアンバランスさが彼女の魅力なんだな―と改めて。

    しかし、彼女のCDにはずっと英語訳が載っていて、しかも自分で書いているようだし、そのルーツは一体何だろう。
    いつも読み飛ばしてしまう英詩を一部読んで分かったことは、彼女の英語はイギリス英語なのではないかということ。

  • 写真も文もcoccoです。飾らない彼女が好きです。

  • 何気ない一瞬を切り取った、とても綺麗な写真。
    それから、とてもまっすぐな言葉たち。
    休止前に見せていた、今にも壊れそうな危うさはすこし薄れているけれど、
    やっぱり子供のような素直さは健在だ。

    「ありがとう」「ありがとう」
    何度だって言うよ。
    私もこれから、何度だって言う。

著者プロフィール

1977年、沖縄県那覇市出身。アーティスト。
シンガーソングライター・女優・絵本作家・エッセイストなど多方面で活躍。透明感のある独特な存在感を持つ。
絵本には『南の島の恋の歌』『南の島の星の砂』(共に河出書房新社)が、エッセイ集や小説『ポロメリア』(幻冬舎)などもある。

「2019年 『みなみのしまのはなのいろ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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