百万円と苦虫女 (幻冬舎文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418073

作品紹介・あらすじ

ひょんなことから前科ものになってしまった鈴子は、どこにいても所在がない。ならば所在そのものをなくしてみよう!そんなネガティブだかポジティブだかわからない発想から「百万円貯めては住処を転々とする」ことを決め、旅に出た鈴子。彼女を待ち受けているのは…。うまく生きられない女の子の、ほろ苦くも優しい気持ちになる恋の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 不器用な女の子の各地での人との出会いを、登場人物の視点を入れ替えながら表現されていた。


    たまに、さすがにそれは不器用すぎないか?とも思ったけど、想像しやすい話だった

    ブクログで見当たらないから調べたら映画化してて、なんか嬉しかった笑

    2022-04-10

  • 映画が好き過ぎて本も読んだ
    中島くんの気持ちが本の方が読み取ることができた

  • yk

  • 突飛な話だけど、そう言う生き方もステキかも知れないと思った。
    最後の終わり方もこうじゃない方が良かったと思いそうだけど、なんか、この終わり方の方が物語にしっくりくる感じがする。
    何をもって逃げず立ち向かうとするかは分からないけど、しかも、立ち向かうことが正しいのかもわからないし。
    だから、これはこれで。

  • 映画を観て良かったのでなんとなく小説もパラパラと読んだ
    あとがきの「若造がそんな簡単に幸せになってたまるか!」が厳しいな〜〜若者だって幸せにしてあげてほしいよ

  • なんか読んだことある気がするなあと思いながら最後まで読んだけど、本を読んだのか映画を見たのか結局思い出せずじまい。

    憎めない鈴子。
    ちょこちょこクスッと笑えるのに切ない話。

  • 最後に居場所を見つけるのかな、と思ったけど…。中島くんがもっとちゃんとしてくれればよかったのになあと。あと拓也は強く生きてくれるといいな。
    蒼井優の雰囲気はピッタリだと思った。

  • 沁みました。
    映画も素敵だけど小説もいい。人間関係うまくいかないとか自分がふわふわしたときに、何度も読みたい。

  • 前に映画観たけど、もっかい観たくなった>_< 私も旅に出たいー‼ そして、ラストが良い。切ないだけでなくて、強さも感じるラスト。

  • 5年前に公開された同名映画の、監督自身によるノベライズ。映画の内容を多少覚えていたのでスイスイと読めたが、地道に生きたいのに厄介なことに次から次に巻き込まれる鈴子の諦観めいた思考と、彼女を馬鹿にしていた弟の苦難が並行して描写されるので、映像よりかなり心にこたえる。前向きじゃなくても歩かなきゃいけない、だから苦虫を噛みながら生きていく。そんな思いが色濃く描かれていた。

  • 映画が大好きで買ってしまった。内容はほぼというかすべて一緒だったけど、映画では語りきれなかった鈴子の細かな心情などが知れてよかった。

    p287人は簡単に間違い、簡単に雑踏の中の大切な相手を見失う。

    いつものように、苦虫を噛みながら。

  • 読んでよかったーと思える本ではなかったかな…。コツコツ頑張っているのがバカらしくなってくるな。

  • 突飛な展開。最後の別れで、しない後悔よりした後悔、って若い頃の教訓を思い出した。蒼井優ちゃんが動いてる絵が生き生きと見えた。人は人と関わらねば生きていけないんだな。

  • 映画の原作本。
    主人公の淡々としたところ、蒼井優さんのイメージぴったり!と思ったら彼女をイメージして書かれたものだとか。

  • 面白い。
    面白かった。
    個人的にストライクです。

    でもこれ、
    蒼井優ありきで書かれてたんですね。
    そー言えばツタヤで見たような。

    私の中では
    豊島ミホさんが書くような女の子が
    頭の中で動き回ってました。

    鈴子は家にどことなく居心地の悪さを感じて
    友人とルームシェアをしようとするが
    あれよあれよと
    話はおかしな方向に転がり
    気づけば拘置所。
    前科者になってしまう。
    この辺は、
    とろいとか鈍いとか言われそうですが
    悲惨とか可哀そうとか鈍くて腹立つとか
    そんな感情出てこなかった。
    なんか切れたーって感じがして。

    何処にも足跡をつけないように、
    百万貯まったら
    別の場所に引っ越すという生活を
    くりかえす鈴子。

    会話以外の地の文が、
    弟の拓也の目線だったり
    鈴子の目線だったり
    登場する人物の目線が
    混じったりします。
    あれ、っと思うけど読みやすい文体なので
    ナチュラルに読めます。

    放浪に近い生活。
    世界と関わらずに生きていたい。

    「その出来事が楽しかったとしても、
     その時間はもう二度とやって来ないわけだし、
     その楽しい思い出を思い返してしまうときというのは、
     きっと楽しくないときだ。」

    「悪意に真実は通用しないのだ。」

    実家の近所で
    同級生に前科者とからかわれ、絡まれる場面での
    鈴子の静かな奮闘。

    カッコ良かった。

    うしろ向きっぽくて、
    不器用で
    朴訥な感じがするのに
    間違ったことはしてない、とあたっていける力。

    拓也とのやり取りは
    少しだけ泣けました。

    ダメダメで不器用で切ないのに
    やさしい。

    ラストはおーっと思いましたが、
    蒼井優の解説で
    そーなのかあと納得。

    物語を支配しているのは、
    やっぱり作者なんだなあと。

    簡単なので短時間で読めますが、
    良かった。

  • 鈴子のところどころに見えるコミカルさが良い!

    不器用なもの同士の恋愛は不器用なままいくんですよね、やっぱり。でもふたりの不器用さは歯がゆくてかわいくて。

    家族、友達、恋人、、いろんな人との付き合い方を考える本でしたー。

  • 映画そのままで、また観たくなりました。
    蒼井優ちゃんと森山未來くん、たまらなくすきです。
    ラストは胸がいたいけど、あとがきを読んで監督の考えに納得(笑)
    カバーもとてもかわいくて、今回は図書館で借りたのですが
    いつか購入して手元に置きたいです。

  • 不思議な小説だった!

    ラストがこんな感じなのが逆にいいね。

  • 先に映画のDVDを観て、原作があるんだ、と思って文庫を発見して購入。驚くほどに忠実に映画化されてる、、、!と思ったら、それもそのはず、映画の監督さんが蒼井さん主演で映画を一本取るために、アテ書きをしたお話しなのだとか。なるほど。それは知らなかったので、映画化に際してはしょられたところとか、もしかして違うエンディングだったりとか?という、期待した内容は無かったんですが、小説ならではの細かい心理描写とか説明はなるほどなるほど、という感じで面白かったです。自分にも通ずるところがあるなぁ、、、などと思ったり。人づきあいが苦手でわずらわしく、そんなつもりはないのに人との行き違いで前科が付いてしまった佐藤鈴子が、他人と長く深いつきあいをしないで波風も立てず、自分が振りまわされることもなく、平穏に暮らしてゆくにはどうしたら、、、と考えた末に編みだした、貯金が100万円になったら住むところを変えて長居しない、というへんてこルールに従って海の家で働き、その次は山で桃をもぎ、都会も田舎も疲れるからとほどほどの中間くらいの町のホームセンターでバイトをし、なんとかかんとか生きてゆこうとするお話。弟との話がなかなか良いです。解説は蒼井優さん。どうしてこういうエンディングなのか?!という質問に対する、監督であり作者であるタナダさんの答えが爽快でした。面白かったです。

  • 私もある意味苦虫女だー

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