こんな感じ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 382
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418158

作品紹介・あらすじ

ヒロコ・物書き五十一歳、ミユキ・メイクアップアーティスト五十四歳、マキコ・イラストレーター四十九歳。慢性的な体調不良、体型の変化、親の健康問題…、顔を合わせると「はあ〜、何だかねえ」とため息つきつつ苦笑い。そんな三人のところにパワフルな野良猫・むくちゃんがやってきて-。大人な女三人の、笑えて沁みる日々を綴る連作小説。

感想・レビュー・書評

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  • アラフィフ独身女性3人が近くに住みお互い体を労り合いながら生活する毎日を書いた連作短編集。井戸端会議をそのまま小説にしたような感じ。ただ、同世代なので体の不調や親の老いなど「そう、そう、わかる、わかる」という言葉を知らず知らずつぶやいてた。

  • 今流行りの「タラレバ娘」のアラフィフ版と言ったら分かりやすいのかな。
    独身女性3人の日常を描いているのだが、
    アラサーとアラフィフじゃ話題も悩みも全然違う。
    体の不調、親の介護、そして突然現れた野良猫むくちゃんの行動…
    これ映像化するなら、
    かもめ食堂の3人でやってほしい…
    とか考えながら一気に読破しました。

  • 小説なんだけど、群さんのエッセイ「ぬるい生活」そのまんまのような。50代独身の友人同士の女性三人が同じマンションに住んで淡々と日々を送っているって話で。特に何も起こらない何も変わらない。仲がいいんだけど、つかず離れず踏み込みすぎず、でも気を配り合うって感じの友人三人の関係がいいなあと思った。互いの体の不調を嘆き合えるだけでもすごくうらやましい。あと、まったくがんばらない感じ?にものすごく共感。運動しなきゃとは思うけれども、どうしてもできない、とか。中高年の恋愛とかいわゆる婚活とか自分にはありえない、とか。覇気がないのかもと思うけれども、そういう人も自分以外にいると思うとほっとしたり。
    ただ、親が病気や痴呆になったときに、こんなに冷静で淡々としていられるかは疑問だった。わたしはムリだろうなあ。でも、冷静でいなきゃいけないんだろう。自身の老化や先々のことについても、ここまで淡々とした気持ちになりたいかも。

    それにしても、群さんの猫を描く文章って本当にうまいなーと思う。わたしはまったく猫好きじゃないけれども、猫いいなと思う。

  • 自立した独身中年女性3人組の物語。それぞれに事情がありながらもゆるりとタイトル通り進みます。離婚後5年経過し、今度の私のビジョンを想像することが出来た作品です。

  • 昔から気の知れた3人の50代女性の日々の話。
    体に不調が出てきたり、かと思ったら次は親が体調崩したり…リアルな会話が面白い。笑
    自分が50代になったとき、こんなことをあーだこうだ言える友達がいたらどれだけ心強いか。
    群さんの猫の話は大好きなので今回のむくちゃんも最高でした。

  • 連作短編集。ヒロコ51歳、ミユキ54歳、マキコ49歳の大人でいて、気ままな独身の3人の物語。
    何気ない日常ではあるが、どこかしら疲れや哀愁も漂う。どことなく共感できるお話。

  • 群さんは肩の力を抜いてリラックスして読めるのが良い♪大人の女3人の日常なのにどうしてこんなに楽しめるのか。

    登場する野良猫のむくちゃん。
    隣同士に住む女3人が、なかなか懐かないむくちゃんを一緒にお世話し可愛がる様子にほっこりする。
    おそらく別宅があり、気まぐれに訪れるから余計に気になる。その心理すごいわかる!

    作中、親が倒れ入院した話にも触れられていて、我が家も急な入院の備えは用意しておかねばと思いました。

  • 50代を迎えた女子3人の抱える問題を踏まえたドタバタ喜劇。今回は新たなキャラとして猫のむくちゃんを迎えて、女子3人日常生活が少しだけ味のあるものになっていく。ドラマにしたら楽しそうな一冊。

  • 物書きのヒロコ51歳、
    メイクアップアーティストのミユキ54歳、
    イラストレーターのマキコ49歳。
    3人のもとに、目のちーっちゃい野良猫がやってくる。
    笑えて沁みる連作小説。

  • 同じマンションで、同世代の女3人。
    深くつく合わずに、淡々としているが、結束は固い。
    更年期障害、親の介護の門でなど、深刻な問題もあるのに、野良猫の雄1匹の食事陽取るにしても、一喜一憂する所が、面白い。
    連作小説。
    確か前にアラフォーの3人のを、読んだ気がするけど、、、、

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著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。「無印物語」で人気を博す。『かもめ食堂』『れんげ荘』『三人暮らし』など著書多数。

「2023年 『老いとお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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