隅田川のエジソン (幻冬舎文庫 さ 33-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418257

感想・レビュー・書評

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  • 当たり前と思っていることを、今一度疑ってみよう。

  • 路上生活者へのフィールドワークを題材にした小説です。酒盛りをするシーンが楽しそうで印象的でした。卓也さん

  • ホームレスのスーさんの、クリエイティブ生活。
    ブルーシートの家の建築にもこだわり、
    火を使い、電気も生み出し、交渉とリサーチでアルミ缶や廃材を集めます。
    実話にもとづいているらしい。
    すごい、とは思うけど、
    やっぱり、屋根のあるあたたかいおうちに住んで、
    勤労して納税して暮らしたい。

  • 路上生活者が主人公の話。
    あることがきっかけで隅田川に住むことになるが、意外に快適であることに気づく。
    食べ物には困らないし、自分で家を建てたり、電気だって生み出すことができる。
    東京を自分の家として生活する人々の物語からは、なにか人として大切なことが感じ取れます。

  • 「TOKYO 0円ハウス 0円生活」を小説にしたもの。

    上記の本の内容がほぼそのまま組み込まれていて、
    「0円ハウス」を読んだ後だと、
    「これはここの話か~」という発見があって面白い。

    軽妙な語り口で読みやすいけれど、
    小説としては少し物足りない。

    問題があっさり解決しすぎている。

    けれども、
    たぶんこれは小説というよりは、
    希望を含めた未来予想図として描かれているんだと思う。

    そういう意味でいうと、
    「一般意志2.0(東浩紀)」に似ている。

    チョウメイさんの船になるパソコン管理の家や
    スーさんのリヤカーハウスでの日本一周というのは、
    「0円ハウス」で取材された人が語った夢であるが、
    それが現実として描かれていることがその証拠。

  • いまから10年くらい前に
    「路上の夢」という、
    これまたホームレスのことを扱った本を
    読んだことを思い出しました。

    正直、ホームレスに
    あこがれもないんですけど
    この2冊を読むと、
    どっちが「普通」なのかが
    よくわからなくなります。

    いや、だからといって
    ホームレス願望がある訳ではないのですが
    一方で土地に縛られるのは
    まっぴらごめんだ、という意識も強いです。

    基本的には悲しいんですけど
    なんだかうらやましい、そんな話です。


    しかし、車のバッテリーが
    そんなに使える存在だったとは。。

  • 身一つで生きていくには人間力、コミュニケーション力、好奇心、独創性が必要なんだな。
    好機を逃さないアンテナも重要。
    生きるための知恵を獲得していかなきゃ。

  • 面白かった。路上生活だからといって決して不幸だということはなく、世捨て人というわけでもない。人の繋がりを大切にし、生き生きとしているスーさんの生き様は魅力的です。

  • 主人公は、立ち位置が変わり新たな環境で生活することになるのですが、今まで経験したことのないことを経験し、その環境を楽しめる主人公に感動しました。
    また、時が経つごとに、だんだん周囲の優しさがなくなって行くことに、今の日本の現状を表しているようで虚しさを感じました。
    自分は困っている人がいたら、手を差し出せる人になりたいと思いました。

  • あぁ、なんか降りてきた、やばい。

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著者プロフィール

1978年、熊本県生まれ。料理家、作家、建築家、音楽家、画家。2001年、
早稲田大学理工学部建築学科卒業。2004年、路上生活者の住居を収めた写真
集『0円ハウス』を刊行。2008年、それを元にした『TOKYO 0円ハウス 0円生
活』で文筆家デビュー。2014年『徘徊タクシー』で三島由紀夫賞候補、『幻
年時代』で第35回熊日出版文化賞、2016年『家族の哲学』で第57回熊日文学
賞を受賞。著書に『cook』『自分の薬をつくる』『お金の学校』『ゼロから
始める都市型狩猟採集生活』『現実宿り』『よみぐすり』など。

「2022年 『中学生のためのテストの段取り講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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