前田建設ファンタジー営業部1 「マジンガーZ」地下格納庫編 (幻冬舎文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418325

作品紹介・あらすじ

21世紀の建設業界を力強くリードする会社を目指し、前田建設内に設置された「ファンタジー営業部」。かつてアニメに描かれた科学は今や空想ではない!実在の大手ゼネコンが、「マジンガーZ地下格納庫一式工事」に真剣に取り組みました。予算72億円、工期6年5ヵ月(ただし機械獣の襲撃期間を除く)で引き受けます。第36回星雲賞(ノンフィクション部門)受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 実在のゼネコン、前田建設による、アニメに出てくる設備を実際に施工したらどんな見積になるでしょう?という本。「空想科学読本」の類を読んだことがないのだが、ノリは似ているのかも? 実業務に即しているので、いろんな業種の仕事ぶりをわかりやすく知りたい自分にはありがたい本。

    これは第1弾ということで「マジンガーZ」の地下格納庫の見積シミュレーション。マジンガーZを全く知らないのでその点であんまりニヤニヤするところがないのは残念なのだが。

    必要要件はいろいろあるけれど、「マジーン、ゴーッ(掛け声?)から10秒以内で地上へ持ち上げる」といった無理難題に対していちいち真面目に検証していくのが面白い。現実的(技術的にも予算的にも)なアイデアが次々と出てくるところなど、技術屋さんのすごさを感じる。かっこいいね。

    ふーんと思ったところは、土を掘るだけでなくて、その堀った土(「ズリ」と呼ぶらしい)をどこかへ持っていくところもきっちり予算と時間を見積もっておかないといけないという点。情報システムでもデータの有効期限(このデータは何年保持します)のような、作るだけでなくてその廃棄の仕方を設計するけれど、少し似ているのかもな、と思った。

    ちなみに前田建設さんの見積では費用72億円、工期6年5カ月でできるらしい。

  • 実在する建設会社が超真面目に『マジンガーZ地下格納庫』を建てるためのプランを考えた本。
    予算72億、工期6年5ヶ月(機械獣の襲撃時期除く)で引き受けてくれるらしいぞ!
    しかも知らない間に映像化されてたぞ!!

    各方面のプロフェッショナルが至って真剣に考えているわけだが、なぜか笑ってしまう。こういう本大好き。

  • 完璧な広報、完全なSF。星雲賞を取るのも肯ける。発想も
    素晴らしいし、それを真面目に考える技術屋も許す社風も
    すごい。前田建設単体ではなく建設業界全体のPRになって
    いるのも良いところだと思う。ただひとつ問題があると
    すればマジンガーZが刺さらない世代があるということか。

  • WEBサイトは知ってたけど、本になってるとは!
    これを真面目にやっちゃうなんて素晴らしい!!

  • 夢があって面白い!!
    映画を観に行って、旦那と大いに受けました。
    こういう、真面目な不真面目さ、というか、
    技術力をこういう形で考えるのも楽しくてありだな、と思った。
    「世界の平和のために」映画での合言葉だけど、目的は大事だな。

  • マジンガーZの格納庫といえばプールが割れて地下から迫り上がってくるマジンガーZに兜甲児塔乗のパイルダーとドッキング!

    その割れるプールと迫り上がってくるエレベーターについてゼネコンの前田建設が本気になって考えた!?

    土木・建築業会で働く人には是非読んで欲しいと思う。もっと画期的な未来を作るアイディアが生まれるかもしれない!


    本書に記載されていたことでマジンガーZよりもガンダムの方が重いことに驚いた。

    次巻の銀河鉄道も読んでみたいと思った!

  • 真面目にこういうことを考える余裕が企業には必要だし、こういうところからイノベーションが出てくるんだけど今はどこも余裕なさ過ぎだなあ。

  • 恥ずかしながら、
    映画の予告を見て知った次第です。
    こんなに面白いものがあったのに、
    全く知りませんでした。

    昔、空想科学なんとかという本を
    読みふけっていましたが、
    真面目な会社が、
    それをやるとは。

  • 2012年刊行。先に第2弾「銀河鉄道999」の発着橋脚を読んで、本書と同じ感想を持ったが、大真面目に、しかも実現可能性を徹底的に追及してやっているところがいい。本書は、70年代ロボットアニメの金字塔「マジンガーZ」の発進シークエンスに欠かせない、汚水処理場からせり上がり発進する建築物を作るとしたら、というものである。SF関連の星雲賞を受賞したのもむべなるかな。

  • 本当の建設会社が、本気で空想の世界の建物を現実の技術で作ろうとする、そのアイデアが秀逸。
    しかも、どのように設計していくのかがわかるのがいい。

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