君が降る日 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418431

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすい。
    3編からなる短編です。

    ただなー…共感はできなかったかな。
    若い子向けのお話なのかな…。

    アラサーの私には響くものがなかった。

    再読はないかなー。

  • どの話も切なくていろんなところが痛くなるけど、最後の「野ばら」でトドメを刺される。

  • あらすじ(背表紙より)
    恋人の降一を事故で亡くした志保。その車を運転していた降一の親友・五十嵐。彼に冷たく接する志保だったが、同じ哀しみを抱える者同士、惹かれ合っていく「君が降る日」。結婚目前にふられた女性と年下の男との恋「冬の動物園」。恋人よりも友達になることの難しさと切なさを綴った「野ばら」。恋の始まりと別れの予感を描いた三編を収録した恋愛小説。

  • なんかこう心地いい痛みが残るんですよね。島本さんの作品って。

  • 何の気なしに手に取った本。
    想像通りの終わり方だったけど、納得いく気がした。
    彼が自動車事故で死んでしまう。
    その車を運転していた彼の友達とのかかわりが描かれています。
    そういう出会いでなかったら、いや、そういう出会いだったからこそ、こうなったのかもしれない。
    今まで読んだ島本さんの作品の中では一番わかりやすかった。
    また別の本も読んでみようと思いました。

  • 取り戻すことができない日常と、今目の前にある日常。その間に取り残された志保と、五十嵐。失意の中で癒えることのない傷を秘めて生きていく。読んでいくうちにどんどん傷が抉られていくような痛さを胸に感じ、読み終えた時にふと空を仰ぎ物語の続きを空想してしまいそうになる。

  • 『君が降る日』読了。
    表題作だけかと思ったら短編集だった。
    表題作を図書館でぱら読みして内容が気になったから借りてきた。
    亡くなった恋人という存在に繋ぎ合わされた縁というのも皮肉なもの。
    大切な人を喪った時の人間の抱えるやりきれなさ、切なさは筆舌に尽くしがたい。
    志保は彼を喪い、五十嵐さんは幼い頃に両親を亡くし、そして大学の時に友人を自分の運転のせいで喪ってしまった。

    五十嵐さんはとても重たいものを抱えた人で、多分その重たさは並大抵の女性では支えきれずに窒息してしまう程だろう。
    結果的に志保が彼を選べなかったのも無理はないし、それは自然なことのように思う。
    けれど私は読みながら身勝手にも、志保が彼の悲しみを癒して、彼が彼女の悲しみを癒してくれるんじゃないかと期待しながら読んでしまっていた。傷の舐めあいみたいになるけれど、五十嵐さんのほの暗さを、志保の明るさでゆるめてあげてほしかった。
    まさかあんな半端なところでお話が終わっちゃうとはなぁ。もっとその後の二人のかかわり合いが見てみたかった。

    五十嵐さんは島本さん作品の『波打ち際の蛍』の蛍に似ている。
    とても孤独で、人の温もりを求めている人。
    心の奥には鉛みたいに真っ黒い穴がぽっかりと空いているのに、それをそのまま、埋めようとも隠そうともしないで何もかも諦めてしまっているような。
    そういう人って目が離せなくてつい気になってしまう。

    『冬の動物園』は割とあっさりしたお話だった。いい意味で島本さんっぽくない。

    『野ばら』は何だかままならないお話だった。佳乃のこと、絶対に祐は好きだっただろうに、佳乃は祐の兄の聖人を、聖人は佳乃の妹の深雪を好きってなぁ。

    先に聖人と出会ったのは佳乃なのに。祐も、佳乃の優しさにいつだってやられていたし大切にしていたのに、肝心の佳乃が恋愛関係を祐に求めなかったばかりに二人は疎遠になってしまった、
    これももうちょっと長編になっていたら、多分祐と佳乃は付き合っていたんじゃないかなぁ。というか、個人的にそうなってほしかった。

  • 野ばらは面白かった。
    失恋して読みたくなった。

  • 恋人を無くし、その車を運転していたその友人と仲良くなる。など三編。

    表題作は、あらすじからもっとドラマある作品かと思ったけれど、静かなでインパクトは薄め。「冬の動物園」は少し少女漫画チックかなと思った。
    個人的に「野ばら」が1番よかった。ラストの一節がとてもよい。すべてがこのラストの言葉のために描かれた作品だと思わせるような。

  • 夢中になって読んだが、読み終わってみると「?」な感じかもしれない。
    展開が予測できなかったな。

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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