週末、森で (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
4.15
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本棚登録 : 2747
感想 : 218
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  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418516

作品紹介・あらすじ

そうだ、田舎で暮らそう。ある日思い立って森の近くで暮らしはじめた翻訳家の早川さんと、週末ごとにお土産を手に、早川さんを訪ねてくる経理部ひとすじ14年のマユミちゃんと旅行代理店勤務のせっちゃん。畑を耕すことも、ナチュラルライフにはまることもなく、仲良し3人組がてくてく森を歩く…働く女性に贈る共感度120%の四コマ漫画。

感想・レビュー・書評

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  • R1.8.22 読了。

     「働く女性に贈る共感度120%の4コマ漫画。」。
     田舎暮らしをしている早川さん、都内で経理の仕事をしているマユミちゃん、旅行代理店勤務のせっちゃんの仲良し3人組が、カヤックで水遊びしたり、スノーシューを履いて雪原を散歩したりしていて、楽しそうだった。
     また、鳥の名前や木や花の名前など知っている人を私もかっこいいと思う。自然からの学びも深いですね。

    ・「友達を大切にすることが、自分の負担になるような『大切』はちょっとウソ。」
    ・「ムダがなくなると、人間らしくないのかもねぇ。」
    ・「まっすぐ進んでいくのか、小まわりですりぬけるのか、ちょうどいいのを選ぶのがいいんじゃないかな。」
    ・「こんな森の中の足もとの雑草って、大きな木に太陽をさえぎられてるのに生きてる。弱い光でも生きていける強さがあるんだね。」

    • だいさん
      鳥の名前や木や花の名前など知っている人

      同感です
      鳥の名前や木や花の名前など知っている人

      同感です
      2019/09/16
  • こんな生き方ができたらなあ。
    ふとしたきっかけで田舎へ引っ越した早川さん。
    田舎だからとスローライフを送るでもなく、着付けや家庭教師のアルバイトといった自分の得意を副業にし、来訪してきた友だちに対しても自分の用事があればそちらを優先する。
    すべてにおいて自然体。無理をしない。何ものにも縛られない。自分のまんまで生きている。そんな生き方が素敵だと思った。
    自分のことも相手のことも大切にできる早川さん。憧れるなぁ。
    友だちに合わせるでも譲るでもなく「大切にする」っていうことが自然とできている。だから、お互いに気持ちも楽だし、一緒にいて落ち着くんだね。
    大切なことがわかっているから、大切なものがみえる。森の中を散歩しているときの早川さんの一言一言が深く心に刺さる。
    著者のゆるくてふわっとした絵に癒されながら、生き方についても考えさせられた。
    今、この瞬間に自分が感じることを、家族や友だちを、大切にして生きていきたいな。

  • 寝る前に森に行けました。癒されました。
    森の散歩の時にポツリと呟く、早川さんの言葉が秀逸です。
    気を使わなくていい数少ない友達に会って、くだらないことでゲラゲラ笑いたくなりました。友っていいですね。

    しかし、最後のあのせっちゃんの終わりかたは…?
    ページがくっついているのかと、何度も確認しましたよ。
    続編あるのかな?期待大!

  • "すーちゃん"以来ハマっている益田ミリさんの本が欲しくて購入。「、」の付く表題も珍しい?表紙が可愛くて飾りたくなる。
    共感できるところがあるのと、分かりやすい言葉で気持ちにすーっと入ってきたのが良かった。
    カフェの店員として"すーちゃん"が登場したのも嬉しい。
    自然が好きな友達数人が真っ先に思い浮かび、ジャスト◯歳記念の誕生日プレゼントと称して贈った。それぞれ心に刺さったようで、作戦大成功!

    森の近くで暮らす早川さんと、彼女を週末訪ねる友達マユミちゃんとせっちゃんの三人の話。東京土産を持っていくと早川さんが「分かってらっしゃる〜」と言って、喜んでくれるところが楽しい。
    早川さんの案内で散歩に出かけ、そこにいる生き物やカヌーを楽しむ。そこでの早川さんの言葉をヒントに、都会に帰ってからも日常の悩みや不満な気持ちを自分なりに切り替えて行く友達の二人。早川さんの言葉も、二人の言葉(切り替え)も良い。
    二人ともこんなに森が楽しいなら、移住すればいいのに〜と思ったが、そういう展開ではなかった。たまに行く非日常だからいいのかも。

    心に残った言葉
    ・友達を大切にすることが負担になるような「大切」はちょっとウソ
    ・目的地に行くだけのために人間は歩くわけじゃない
    ・手もとばかり見ないで、自分の行きたい場所を見る
    ・よけられないと思ったら、寄り添う手段もある
    ・人間だけに与えられている想像力をこのようなこと(他人を恨んで不幸を願うことなど)で使うのはどうなのかな
    ・まっすぐ進んでいくのか、小まわりですりぬけるのか、ちょうどいいのを選ぶといい
    ・月にもヒミツの顔があるように、自分を守る小さなヒミツがあっていい
    ・自分がよくわからないものには近づかない

    • たださん
      なおなおさん、こんにちは(^_^)

      今年は、ヨギガンジーの妄想キャストも楽しかったですが、私の中では、益田ミリさんを知ることができたのが、...
      なおなおさん、こんにちは(^_^)

      今年は、ヨギガンジーの妄想キャストも楽しかったですが、私の中では、益田ミリさんを知ることができたのが、とても嬉しくて励みになったことが、印象深いですし、そのコメントのやり取りも楽しかったです(^^)

      それから、職場の先輩の悩みに対する、なおなおさんの優しさも印象的でしたが、あれから…お互いに言いたいことを大声で言い合えるようになりました(^^;)

      傍目から見たら、喧嘩しているようですが、仲良くやっておりますので。なおなおさんのおかげです。ありがとうございます。

      今年は大変お世話になりました。
      よいお年をお迎え下さい(^^)
      2022/12/31
    • なおなおさん
      たださん、こんにちは。
      こちらにメッセージをありがとうございます♡嬉しいです(^^)

      今年から感想を書くようになり、色んな方からコメントを...
      たださん、こんにちは。
      こちらにメッセージをありがとうございます♡嬉しいです(^^)

      今年から感想を書くようになり、色んな方からコメントをいただくようになりました。
      たださんもそのお一人で、感想を書いていない本にも"いいね"をくださいました。
      こちらこそ、ありがとうございます。

      やり取りは楽しかったです。
      思い出してニヤけてしまう時もありました( *≖͈́ㅂ≖͈̀ )
      ヨギガンジーとかね(笑)妄想キャストはまさかのお笑い芸人で納得(笑)
      ミリさん、スノーマンの話、そうそう!先輩の話もありましたね。あの本、予約してやっと図書館に届いたようで、年明けに読みます。

      本を読んだ後より、皆さんとのやり取りからさらに膨らむ感じ。皆さんのレビューを読むのも楽しいですし、ブクログを始めて読書の楽しさを新たに発見しました。

      こちらこそありがとうございました。
      また来年もよろしくお願いします(^^)
      2022/12/31
  • 増田ミリさんの本は初めて読みました。

    田舎に暮らしながらも決して染まらない早川さんと、その友人であるマユミちゃんとせっちゃん。
    自立した女ともだち3人と過ごす、週末の田舎生活。

    田舎に住んだからって世界が変わるわけじゃないし、その生活に執着することもない。
    そこに30代女性たちのリアルさを感じます。

    早川さんの言葉がなんとも素敵なのですが、
    ふとすると見落としてしまいそうな作品の道端に、その言葉はそっと転がっています。

    ゆるーい会話の中でいきなり出てくるのは不意打ちですが、でも気負わず読んでいるからこそ、素直に心に入ってくるのだと思いました。

  • ある日、田舎暮らしを思いつき、森の近くに移住した早川さんを、週末に友人のマユミちゃんとせっちゃんが訪ねてナチュラルライフを楽しむ様子を描いた、ほのぼのマンガ。

    都会でOLとして働くマユミちゃんとせっちゃんは日々、職場でストレスを感じているが、自然のなかで早川さんが放つ一言に癒され、気持ちに余裕が持てるようになっていく。

    "暗がりでは真下より少し先を見つつ進むとよい"とか、"誰に見られなくても咲く"花に気づく早川さんがステキ。
    そして何より、田舎に引っ越しても、畑仕事をするわけでもなく、お取り寄せをしつつ、地元の人との交流や森の散策、湖でのカヤックなど、マイペースに田舎暮らしを楽しむ早川さんが羨ましい。

  • ほっこりなお話がいっぱい。
    森で暮らすようになった早川さん。
    森で暮らしているけど、頑張りすぎてないところが良い。
    めんどくさいのはいや。いつ都会に戻りたくなるかわからないという。
    早川さんを訪ねる友達二人の、仕事中、感じる不満があるある。森での体験を思い出して気持ちを切り替えていくところが、良いなと思う

  • 田舎暮らしをスタートさせながらも田舎に染まらない早川さん、経理一筋バリバリ働くマユミちゃん、接客を仕事を通して人間関係に少し疲れるせっちゃん。独身アラサー3人の日常と交流。

    早川さんの暮らす田舎へ、マユミちゃんとせっちゃんは週末に時折遊びに行きます。デパ地下や老舗でしか手に入らない食べ物を手土産に(よく分かっていらっしゃる)、山の中を散策したり湖をカヤックでこいでみたり。普段できない自然での体験や3人での何気ない会話を通してふと感じる悟りのような気付きは、読み手が普段心の奥にしまい込んでいるモヤモヤとした感情にもほんのりと暖かい光を当ててくれます。毎日を劇的に変えなくても、少し考え方を変えてみたり視点を移すことで息はしやすくなるもの。読む時々で心に刺さるフレーズは変わると思うので、また少し時間を置いて手に取りたいと思います。

    ふと肩の荷を軽くしてくれる処方箋のような一冊です。
    良いなぁ、週末に森。

  • 子供はいなくても友達は必要。という言葉にグサリ。
    コミュ障の私は、、友達がいなくて。
    その時々で仲のよい人はできるけど、
    多分これからも3人のような友達はできないんだろうな。。。なぁんて。
    ほのぼの系あるあるで
    ぽかぽか暖かくクスッと笑って読んでいたのに、
    急に北風が吹いて寂しくなってしまったような。

    さておき、マンガで20分くらいで読めるし、
    疲れた時のいいサプリ本。

  • 益田ミリさんの世界観て、まさに今を生きるわたし達の世界なんですよね。もっと言うと、本書では、わたしはかなりせっちゃん寄り。わかるわー。
    こっちに出てきて、いくつかお勤めも経験したし、通り過ぎた部分も自分にはあるけど、例えば会社や街でのちょっとしたことや、それに伴うちょっとした心のざわざわとか、そう言う繊細な心のうちを絵や言葉で紡ぎ出すのが、本当に上手な方だなと思います。
    その上で、今回は早川の一言ひとことに、やっぱり救われてる自分がいたり。
    必要としているひとがたくさんいて、それを見かけたわたしみたいな
    人がさらにそれを見つけて。そうして益川さんの作品はたくさんのひとに見つけられるべくして、見つけられ、読まれていくんだろうなぁと感じています。

    そしてわたしも出逢えてよかった。
    これもその1冊。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書に『欲しいものはなんですか?』『みちこさん英語をやりなおす』『そう書いてあった』『今日の人生』『しあわせしりとり』『すーちゃん』シリーズ、『マリコ、うまくいくよ』『僕の姉ちゃん』シリーズ、『スナック キズツキ』『ツユクサナツコの一生』『ヒトミさんの恋』『ランチの時間』等がある。

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