フリーター、家を買う。 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344418974

感想・レビュー・書評

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  • ずっと読もうかな、どうしようかなと思いつつ読んでいなかった作品。
    想像していたよりもずっと良かった。今まで読んだ有川浩さんの作品の中では一番好きかもしれない。ドラマも観てみたい。

    重度のココロの病気に罹った母親を救うためにフリーターでどうしようもない生活を送っていた武誠治が一念発起するストーリー。家を変えれば母親の妄想が収まるということでがむしゃらに頑張る。
    これ、自分も頑張らねばと思わせる。

    個人的に好きなのは豊川かな。ヘラヘラしているように見えるけど、人間味があるし、仕事も上手くこなしているし。

  • タイトルや表紙イラストのゆるさからは予想外の、序盤から怒濤の展開。
    個人的にとても他人事とは思えない展開に引き込まれ、あっという間に読了した。
    家族を大切にしたいと思える作品だった。

  • 新卒で入った会社を3ヶ月で辞め、バイトを転々としていた誠治クンが、母が重い心の病を患ったのをきっかけに成長していく物語。心の病に理解のない父との葛藤や、誠治クンの就職してからの働き方などページをめくる手が止まらなかった。正社員になった会社で、自分のような人を採用して欲しいという会社からの願いを受けて、昔の誠治クン自身を重ね、大胆なキャッチコピーをつくり、無事新人を雇うことができた。今があるのは、昔のどんな怠惰も苦しいことも全部今とつながっているのだと思った。

  • 有川さんの作品は2作目で、「イマジン?」を読んで作品に引き込まれて、他の作品も読んでみたいなと思いました。普通ならば、昔から出ている「フリーター家を買う」を読んで最新作を読むという順番になるとおもいますが、私は最近読書を始めたので変な順番になりました(笑)

    実際読んで行くと、 仕事を辞め、バイトばかりして自分のことしか考えなかった誠治が母の病気をきっかけに成長していく姿に夢中になっていました。元から内容は知らなかったけれども、ドラマで二宮くんが演じていたことが記憶にあり主人公のイメージを二宮くんに当てはめながら読んでいました。


    [バカで怠惰な自分を取り繕うのはバカで怠惰であることよりカッコ悪い」、私自身もこの本を読んで自分自身の怠惰や情けなさを取り繕うのはカッコ悪いな思いました。誠治のように自分自身の不甲斐なさを逆手にとり行動していくことも、自分がどん底に落ちたときとるべき行動だとおもいました。

  • 前半の主人公のだめっぷりには、なんだこいつ!と思わず声を出してしまうほどだった。

    就職先が決まり、実際に働き出してからの後半はテンポもよく、非常におもしろい!!

    ワープロとテプラしかない会社でパソコンを買ってデータを整理したり、倉庫を片付け在庫管理の方法を変えたり、次々と会社の環境を変えていく様子は、自分も取り入れられそうなこともあり、読みごたえもあった。

    鬱病の母親と病気に理解のない父、離れた場所で暮らす姉。
    主人公と家族の関わり方、関係性も変わっていく。

    ドラマも気になるので、ぜひ見てみようと思った。

  • 親に貸したら、「こんな重い話だと思わなかった」、
    「家買えとは言わないけど、あんたもがんばんなさい」と言われてしまいましたorz

  • 有川浩の2冊目。連ドラ原作。ちゃんと観てはいないけど。

    自他共に認めるダメ男が更正(?)してゆく過程が心地好い。

    "作業長"が、恰好良すぎる!!!

    主人公が近所のおばさんに一矢報いた、玄関前で啖呵を切る場面、スッキリしたね♪

    心の病…恐ろしや。ヒロインの台詞にもあったように、ぎりぎり「間に合った」のがせめてもの救いかな。故郷の父母に電話をしたくなった。

    ★5つ、10ポイント。
    2018.11.27.新。

    ・・・夏の再放送で連ドラ版を20分ほど眺めてみた時、面白そうだったからと手に取ったのだけど、たった20分であっても、映像のインパクトって強烈なのね・・・

    二ノ宮、竹中、浅野、香里奈、丸山、大友たちが、そのまんまの姿で脳内変換され続けていた(苦笑)。

  • 胸に響く。就職難。自分の耳にも痛い主人公誠治の生き方。でも後半になるにつれ希望が湧く作品。がんばることって必ずポジティブな結果を生むってことが伝わってくる。言い訳するな。悪口を言うな。人生回り道でも、間違いなんてないんだ。そんな作品。

  • ホームドラマを見る感覚で読めました。
    主人公の成長していく姿がとてもすばらしく描かれており、同時に父親も成長していく姿、家族の言葉に素直になれない姿が私も同じく父親として気持ちがわかり、気がつけば引き込まれておりました。

    個人的に現場の先輩の人生のアドバイスの場面が心に響きました。

    とてもいい作品でした。

    • のんさんさん
      私は、昨年この作品読みましたが、ドラマも昔やっていたのを、見れば良かったな~と思うくらい良い作品でした。
      私は、昨年この作品読みましたが、ドラマも昔やっていたのを、見れば良かったな~と思うくらい良い作品でした。
      2024/03/16
  • 1晩で一気読みしたほど面白かった!

    2流大を卒業後就職するも肥大化したプライドで3ヶ月で仕事を辞め、フリーターになった主人公が、母のうつ病をきっかけに一念発起するお話。

    自分に言い訳し周りを見下し働かない主人公の心情から、真面目に働いて認められるようになるまでの変化が丁寧に書かれていた。

    初めてすこーし胸くそ展開があるけれど、さすがの有川浩でスカッとするシーンを入れてくれるし、家を買うまでのお父さんの変化もよかった。

    ドラマの印象のまま読んでなかったここ何年かがもったいなかった!

著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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