もしもし下北沢 (幻冬舎文庫)

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  • 幻冬舎 (2012年8月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344419094

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もしもし下北沢 (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

  • 最初から最後まで「死」がまとわりついたお話しでしたが、舞台となった下北沢という町並みが重たい空気を包み込みあたたかく見守っているように感じられました。

  • 街に癒される。そういう気持ちは、結構わかる。だからこそ自分も、自分が好きだと思える街に戻ってきた。下北沢にも行ってみたいな。主人公が、人生を前向きに歩き出した街の空気を感じたい。

    ひとつひとつ、字を追っていると、なぜかふわりと地に足が着くような感覚に陥った。日常で忙しくてあっちこっちに飛んでいる頭が、本の世界に入り込んでふっと落ち着けたんだろうな。

  • 以前、よしもとばななの本を読んだのはいつだったか?
    題名のゆるさに軽めのエッセイ?くらいの意識で手に取ったら、とんでもなかった。
    そう、以前の「キッチン」も「つぐみ」(って何年前よ?)もそうだった、とにかく救われる本だったのを思い出した。
    父親(夫)に死なれた母娘の再生物語なのだが・・・
    この人の文章に出てくる「言葉」がとにかく私を救ってくれる。
    夫に死なれて、地面に必死で足をつけようとする母、と、父に死なれて、生きてく道の迷子になった娘。それぞれの思いが、口にするセリフが、私の心の底、自分でも気付かないほど奥底に澱のように溜まっていた気持ちを言葉にして解放してくれる、そんな感じ。
    この紡がれた「言葉」のパワーたるやものすごいものがある。
    とにかく、今回もまた最上級に救われました。
    いろんな意味で「生きてることは生々しくて残酷」だけど「ちゃんとしなくちゃいけないって思わなくていい」んだと。

  • 癒された。いっつも、疲れてはばななさんの小説に立ち返り、ああ癒されたなあと思って、その心地良い感じを求めてまとめて何冊かばななさんを読む。でももう一冊目で大きく癒されてるから二冊目からはなんとなく薄味に感じられて、四冊目くらいでもういいやと思って離れ、また一年後くらいに帰ってくる。いつまでもその繰り返しなんだろうなあ。ばななさんの小説は似たような話しかない、って批判することもできるけど、でもそのことがいつもいつもわたしを支えてくれている。

  • 長くてダラダラと書いているような気になるけど、実際とはそういうモノだろうと思う。

    上手く言葉に出来ないだけで、たくさんの想いがあって、この人はそれをすべて言葉にしてくれる。

    だから「そうだ。そういうことだったんだ」と想うことが、いつもある。

    私にとっては、それを気づかせてくれる、数少ない作家。

    その為、この人の小説は、読むのがキツイ時もある。

  • 文庫化しましたので、再読です。
    前回よりも丁寧に読めました。
    よって、最悪な形で父親を失った主人公の、
    そして母親の再生の流れを味わえたと思います。
    干からびた大地にじわじわ水がしみこむように。
    乾いたスポンジと違いますよ。
    あくまでもじわじわ、じわじわと。

    ただ、ラストの突拍子のなさがやはりわからん。
    えぇー、そんな重要ポジだっけ、この人。
    いや、彼だとおかしいのではなく、唐突さがおかしい。
    そんな伏線あったか? 読み落としたのか?

    皆様、納得できました?

  • 昼休みの残り時間、本屋をふらり。
    呼ばれている感じがして見てみると、ばななさんの本。
    裏に書いてある あらすじを読んで、呼ばれた感がしたのを
    妙に納得した気分になって、購入。

    「うすうすわかっていることを誰かがはっきりと言葉にしてくれると、
    心はこんなに安らぐんだ。」と文中に書かれているのだけれど、
    わたしにとってそれは、角田光代さんや、よしもとばななさん。
    そんな人がいてくれること、書き続けてくれること、
    心から嬉しいと思った。

    本を開いて、1/3まで読んで、
    やっぱり呼ばれたんだ、と確信した。
    たぶんきっと、今のわたしに必要な本。なので、星5つ。

  • お父さんが無理心中に巻き込まれたよしえが下北沢に引っ越した。下北沢と、そこにある料理の描写がたまらなくお腹が空く。お腹が空くって素敵なことだな。

  • ゆるゆると癒していく下北のまちとよっちゃんに入り込んでしまった私としては最後もきれいに終わって欲しかったな。それだけが残念。そこまではよしもとばなな特有の優しい空気に包まれていて非常にすきな作品。

  • よしもとばなな大好きだけどこの本は嫌い。
    癒すために書いた本だとあとがき読んで、
    なんでこんなにも嫌な気持ちがしたかわかりました。

  • よく分からなかった。ただ人の気持ちは様々であるということ。共感できないこともある。

  • 下北沢と言う街に、行きたくなった。住んでみたくなった。

  • 父親の心中から立ち直れない母と娘の再生の物語。下北沢という場所がいいし、住人達も生き生きと描かれている。心の揺れるさま、が丁寧に描かれてゆき、戸惑いもためらいもそっと心に添っていくような・・・
    しかし、恋愛に関しては首をかしげざるを得ない。
    また、現在の下北沢の街はこの小説のようではない、とあって残念でならない。

  • 最後がね~。それさえなければすごく癒される作品だと思いました。

  • なんともせつない下北沢ストーリー。
    題に惹かれて本屋でパラっとめくった瞬間に、レジまで持って行った。私がその場でこんなに早く買ってしまうのもめずらしいんです。
    そして読み始めて早々に感じた、“この本、好き。”の感覚。
    よっちゃんという主人公の女の子が、普通でない青春時代を過ごさざるを得ない状況の中で繰り広げる暮らし。
    こんな生活も、実は憧れちゃうのかも、って。
    一つの街に身体を預けるのも、その中に入ってみると、意外とできちゃうものなのかもしれない。
    私には経験したことのない営みへの興味。それもきっとこの一冊にのめり込むパワーになっているんだろうな。

    好きな本は?ってきかれたら、これ、って答えちゃうかもな。

  • 最初はエッセイかと思った。お父さんが亡くなるくだりからはじまるお話。しかも女性と心中したお父さん。現実とは思えないような現実の中で暮らして行くよっちゃん。家族、まち、生きていく中で関わるものたちって中々こんなに丁寧に見つめることってない。
    悲しくてもお腹は空くし、失った悲しみは消えなくてもいいんだ。

  • 相変わらずばななさんは人が死にます。
    そして残された人の心理描写が絶妙すぎて読み進められない・・・
    今の私にぴったりだけれど。
    もうちょっと時が経ってから読み直そう。


    ・・・追記・・・・

    9月29日読了。
    もう少し置いておこうと思ったけれど、やっぱり気になって。
    でも一気には読めなくて毎日ぼちぼち読みました。
    登場人物、場所、食べ物、すべて素敵。
    こう自分のボキャブラリーではなかなか言い表せられないんだけれど・・・
    人の何とも言えない気持ちだったり歯がゆい気持ちだったり
    そういったものを上手く表現してくれるばななさんの小説は好きです。

  • 人が深刻なダメージを受けてから立ち直るまで(立ち直る、と言っていいのかわかりませんが)。その過程の描き方にしっくりきました。

    今作もそうでしたが、よしもとばななさんの作品からは(僕が読んだことのある作品からは)、「ポジィティブ!前向きに!レッツゴー!ハッピー☆」といった妙な押し付けがましさ、暑苦しさを感じません。それが、僕がばななさんの作品を好んで読む理由の1つです。

    ただ、ばななさんの描く恋愛に関しては、読んでいてモヤモヤっと感じることがあるのです。この作品でもそうなってしまいました。うーん、モテない男の嫉妬でしょうか?それとも同族嫌悪?笑

  • 父が母以外の女性と心中。
    父のことで心を痛めながらも、下北沢でビストロ修行を積みながら
    よっちゃんはひたむきに生きていく。
    そこに母が転がり込んで来て、2人は父との辛い出来事と
    向き合いながら徐々に元気を取り戻す。
    下北沢の温かな町、温かな人たちが2人の心をほぐし、
    父の友人との淡い恋がよっちゃんを後押しする。

    自分が年を取りすぎたのであろう。
    あまり心に響かなかった。若い頃はあんなに共感し、
    興味深く読めた吉本ばななだったのになぁ。自分自信が残念。

  • 説明が多い読ませるタイプの小説って苦手なのだけれど、焦る気持ちを抑えながら大切に読んだ。
    相当なアクシデントがない限り、親は子どもより先に死んでしまうし、親は親であると同時に一人の人間であるというのを最近よく感じていたので、身にしみた。 子どもも一人の人間だ。当たり前だけど親子間にだって礼儀や境界線はある。でもそれらをとっぱらったつながりがあることが不思議だなぁと思う。

    下北は数えるほどしか行ったことないけれど、雑然としている中にあたたかみや不規則な規則性(笑)があったりして、ほんとうに好きな街だ。住宅街に自然にカフェがあって、テラスに犬を連れている人がいて、大型犬でも店の人も通る人も嫌な顔をしない感じがほっとするし、すごくおいしい店なのに店員さんが気さくでいい距離感で、ゆっくりできる雰囲気や内装だったりするのがすてきだ。そういうお店って実は結構貴重なのだ。

    昭和のノスタルジーあふれる『ジャズ喫茶マサコ』が閉店する前に1回だけ行けたことは宝だと思う。店内の照明や匂いや雰囲気だけで、ちょっとタイムスリップしてしまった感じだけど好きだなと思えたことが嬉しかったし、ジャズも好きになった。ちょっとだけ昭和生まれを誇らしく思った。

    好きな街に住めること、住んだ街を好きになれるっていいなぁ。地元も下北みたいになればいいのに。ちょっと下北沢に行きたくなる小説でした。

  • 周りに流されずに、ゆっくりでいいんだな。自分のペースで、ホントに大切なモノを見つける、見極めていけばいいのか。と、改めて思い出す。よしもとさんの本にはいつも、その時に自分にヒントになるものを貰えるし、読んでると気持ちが柔らかくなる。どんどん、書いて欲しい。

  • 最悪の形で父親を亡くした女の子の、再生のお話です。
    私は親を亡くしてはいないけど、ひとりの人間として親を感じられるようになって、自分を客観的に見られるようになって、人生に多くの期待をしなくなって、でも人生の美しさに気づく、そんな過程は、20代を過ぎた多くの人が共感するのではと思います。
    なにより、タイトルにあるように下北沢の街の温度、ざわめきの、なんと温かいことか。
    街が心を癒す、そんなものがたり。
    よしもとばななさんの作品は、すごく読みたくなる時期があって、救われている気がします。

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もしもし下北沢 (幻冬舎文庫)の作品紹介

父を喪い1年後、よしえは下北沢に引っ越し、ビストロ修行に励んでいた。
父のにおいはもうかげないし、言いたかった言葉は届かない。
泣いても叫んでも時は進んでいく。

だが、母が淹れる濃くて熱々のコーヒーにほっとし、父の友人の言葉で体と心がゆるむ瞬間も、確かにある――。
殺伐とした日々の深い癒しと救済を描いた、愛に溢れる傑作長編。

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