後悔と真実の色 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (692ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344419339

作品紹介・あらすじ

"悪"を秘めた女は駆除する-。若い女性を殺し、人差し指を切り取る「指蒐集家」が社会を震撼させていた。捜査一課のエース西條輝司は、捜査に没頭するあまり一線を越え、窮地に立たされる。これは罠なのか?男たちの嫉妬と裏切りが、殺人鬼を駆り立てる。挑発する犯人と刑事の執念。熾烈な攻防は驚愕の結末へ。第23回山本周五郎賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 二回目のワクチンの副反応にやられながらも、ただ横になっているのも落ち着かない。
    あれやこれや考えて眠れないので、分厚いこの本を読んで過ごすことにした。
    若い女性ばかりを狙い、殺害後に人差し指を切り取る「指蒐集家」が社会を震撼させていた。
    捜査一課のエース西條は、遺体の第一発見者となった交番勤務の若い警官大崎と事件を追うことになる。
    男同士の腹の探りあい、何度も振り出しに戻る捜査、そのうちにまた新たな被害者が出た。
    鼻につくタイプの西條に恨みを持つ人間は沢山いたとしても、あまりに理不尽なやり方で失脚させる綿引。刑事ものは結構読むが、多忙過ぎて家庭を省みず最悪な夫婦仲になっているパターンの内容が多過ぎると思う。
    が、実際に知り合いの刑事はバツイチだからあながち間違いではないらしい。
    本をベッドから落としたまま眠ってしまったり、腕の痛みで読み進めるのに時間がかかってしまった。
    西條のその後が気になっていたが続編もあるらしいので、読んでみたい。

    • NORAxxさん
      奏悟さん、お久しぶりです。ワクチン副作用大変でしたね。体調はいかがですか?

      私もコチラ分厚さに怖気付いて絶賛積読本棚待機中だったのですが、...
      奏悟さん、お久しぶりです。ワクチン副作用大変でしたね。体調はいかがですか?

      私もコチラ分厚さに怖気付いて絶賛積読本棚待機中だったのですが、早速先頭棚にお引越ししました!!笑
      その後もまたまた分厚い存在感抜群仕様ですが、続編のレビューも楽しみにしてますね。

      コロナに負けず、お互い健康に過ごせますように〜(*^^*)
      2021/11/12
    • 奏悟さん
      NORAさん、お久しぶりです。
      体調の方はすっかり元気です。
      先にワクチン接種した家族が高熱でダウンし、看病疲れと寝不足もありしばらく読書す...
      NORAさん、お久しぶりです。
      体調の方はすっかり元気です。
      先にワクチン接種した家族が高熱でダウンし、看病疲れと寝不足もありしばらく読書する気になれませんでした。

      分厚い本は、体力気力のある時におすすめします(^_^;)
      貫井さん作品も、ズシンッとくるのが多いですからねぇ笑。

      東北も雪はまだですがだいぶ寒くなってきましたよ((T_T))
      NORAさんもご自愛くださいませ!
      いつもコメントありがとうございます!

      2021/11/13
  • 700ページ近い大部。
    でもグイグイ惹かれて一気に読んで寝不足。
    最後の方は、ここまで引っ張ってどんな結末を用意しているのだろうか?と。つくづく自分の敵は己だという事や、人間は欲望とインセンティブの奴隷だという事を認識させられる物語だった。

    作品紹介・あらすじ
    "悪"を秘めた女は駆除する-。若い女性を殺し、人差し指を切り取る「指蒐集家」が社会を震撼させていた。捜査一課のエース西條輝司は、捜査に没頭するあまり一線を越え、窮地に立たされる。これは罠なのか?男たちの嫉妬と裏切りが、殺人鬼を駆り立てる。挑発する犯人と刑事の執念。熾烈な攻防は驚愕の結末へ。第23回山本周五郎賞受賞作。

  • 連続女性殺人事件に挑む刑事、西條。周辺に起こる出来事に捜査本部を追われ、ついには辞職する。ミステリー好きな読者であれば、犯人は早い段階からわかるものの、トリックや謎解きの面白さはあった。全体的に良く考えて構成された作品であり、貫井徳郎で読んだ本の中では一番面白かった。最後まで浮かばれない主人公に同情。679ページの大作。

  • 文庫本689ページの分厚さがそのまま
    犯人検挙までの途方もない困難さを表しているようでした。
    ページを進むたびに、少しずつ少しずつ
    犯人に近づいていると感じるスリル。
    読み進めるうちに頭に描いた犯人像は
    遂に逮捕された犯人とほぼ同じ・・・
    それなのに最後まで犯人がわからなかった私が感じたのは
    まんまとしてやられたにも関わらず満足感でした。
    読んだ直後にもう一度最初から読み直したくなる
    最上級の警察小説です。

  • 久しぶりに約700ページ読破。
    始まりもっと簡潔に!面白くない。中盤から興味津々。
    後半は止まらなくなる!途中、何となく犯人がわかるが、それより西条が気になってしょうがない。読破して後日談はないけど西条のこれからの思い理解できる。
    上ズラだけで人を判断してはしっぺ返しを食らいます。
    私は常にそんな事を考えて…あっ!!笑

  • 猟奇的連続殺人事件がテーマの推理小説かと思っていたら、警視庁9係の刑事が次々と登場。
    刑事の性格付けが丁寧に描かれており、警察小説の趣き。
    やがて、その中の一人の刑事が主役となり、不倫や夫婦問題の果て、過酷な運命の変転をたどり、男の転落を描いた人間ドラマの様相に。
    一筋縄ではいかない話の展開に、文庫本679頁もたちまち読み終え、小説の楽しみを堪能した。
    解説に「本格ミステリと人間ドラマの融合」と書かれてあるが、言いえて妙である。

  • かなりの長編ながら一気読み!
    切れ者の西條刑事の生活が途中からどん底に落ちるのがびっくりした。
    主人公の刑事がホームレスになるとは。。
    薄気味悪い連続殺人事件だったけれど、ネットの書き込み等小細工がきいててなかなか面白かった。

  • 『宿命と真実の炎』を読んで、前作ということで再読したので再登録。

    警視庁捜査一課の描写が上手く書かれて、やはり、貫井さんの本は面白い。
    あとがきを読むと、2006年頃からの連載ということで、ネット社会の形が、あの辺りかな?と想像しながら読んだ。

  • 犯人逮捕を掲げ、ひとつにならねばならない警察組織であるのに、それぞれの思惑、嫉妬、焦り、等々が絡み合い、決して一筋縄ではいかない…。そして、中盤から話が動き出す。

    登場人物、特に妻の秋穂や美叡の描写は男性目線で描かれている女性像だな、と感じた。

  • 登場人物がみんなクセがあって面白い。主人公の不倫相手は凄くいい子ですね。すぐに続編を買いました。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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