酔いどれ小籐次留書 状箱騒動 (幻冬舎時代小説文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344419872

作品紹介・あらすじ

うづと太郎吉の祝言で、無事に仲人を務めた小籐次は水戸へ旅立った。だが、案内役の水戸藩小姓頭・太田静太郎と合流するや、街道筋で藩主の状箱が盗まれたことを耳にする。葵の御紋が入った状箱は権威の証。その強奪は何を意味するのか-。図らずも、老中の密偵・おしんと行き合った小籐次は、予期せぬ事態を知らされる。破邪顕正の第十九弾。

感想・レビュー・書評

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  • <酔いどれ小籐次留書>シリーズ19弾。

    どうやら、これって尻切れトンボ?
    話をぶった切ってココで一旦終了で、「新・酔いどれ小籐次」シリーズが始まる…ってか始まってるとか。
    マジか。

    今回おりょうさんとおしんさんの会話で、おしんが「わたしに一度だって優しい言葉をかけてくれたことがない。女子はいつだって殿方の優しい言葉を待っているものですよね」とおりょうさんに言うのが怖い。
    普通、知り合いの男性とその彼女がいる前で、そんな事言わない。
    これって「あなたの彼氏に優しくされたい」って言ってるようなもので、宣戦布告かと思うわ。
    で、おりょうさんが「おしんさんに優しくしてください」と言うけど、それも怖い。
    この宣戦布告の意味を踏まえての、余裕を見せた女のセリフか。怖い。
    って所だけど、作者はきっと仲の良い女同士のいち面を書いただけだろう。
    だが、実際こんなことを彼氏の知り合いの女が言ってきたら、彼女あるいは妻の立場の女は頭来るはず。
    作者は女心が判ってない。


    「国三の迷い」
    どこかの巻でもこの題名が付けられた事があったっけなぁ。懐かしい。
    国三は初め、一年だけと言う約束で本家に修行に預けられた。
    そして二年目の時に、まだ汗をかきたいと言うことで翌年も修行を続けた。
    今回小籐次の前で、新たな才能を見せた国三だが。
    小籐次は真面目に働く国三を離したくなくなった本家と、国三を早く戻したい久慈屋との間に挟まれた形となったが、どちらにも肩入れはせずにじっくりと見て決断するから任せてくれと言う。
    しかし、結局この巻では決着をつけず。

    国三は恵まれているなぁ。
    久慈屋は都会から身を離しての修行をさせて、落ち着いたら店に戻したいわけだから。
    二年目の修行が許されたのは、国三の謙虚からでなくてはならないと思う。
    紙漉きの仕事が面白くなってきたからまだやりたい、であってはいけないと言うこと。
    国三は分家に多大な恩があるのだから、ここで本家に残りたいってのは我儘になってしまうが。

    まぁ、尻切れトンボらしいからな。
    残念です。

  • 先に『品川の騒ぎ』を読んでしまったが、この19巻を読んでなかった。

    うづと太郎吉の祝言で、小藤次とおりょうは、無事仲人を終える。

    水戸への道中は、小藤次、おりょう、駿太郎、あい、お夕が、行くことになるのだが、水戸街道では、水戸藩への妬みで、葵の紋の入った状箱が、盗まれており、その反動で、おりょうと駿太郎がかどわかされる目に合う。

    水戸斉修が頼んだ小藤次の創意工夫の水戸領内の竹と紙とで、作成した行灯で、損をする藩が、牙をむく。

    おしんらの協力で、無事に解決するが、小藤次の太市での剣のさばき。
    老中青山の指示で、南奉行が荒尾但馬守が、状箱を盗んだ山城屋で、蔵を捜査し、水戸家へ届けるが、、、
    皆、知恵者揃い。
    何事もなかったように、済ませるところが心憎い。

    最後に、国三が、製作した竹の花器におりょうが、花を活けるところなど、作者が男性なのに、粋な終り方であった。

  • おりょう様といい感じになりながらも、駿太郎の今後の成長が不安?

  • 久しぶりの水戸行き。今回は、おりょう様も一緒の道行き。甘い場面は抑えられ、次々と事件が起き、戦いの場面も多数用意されている。国三との再会も、意外な展開となり、次作が楽しみに待たれる。

  • いつもの水戸への出張です。(^^;
    出かけた先での話ではなく、道中の話が中心ってのがポイントかな。
    御鑓拝借のカウンター的な話でした。
    ちょっとした遊び心ですかね。
    今回は水戸から帰らずに終わっているので、次は水戸からの帰り道かな?

  • NHKでドラマ化されると聞いて読み始めたこのシリーズも、とうとう最新刊に追い付きました。

    そんなに大きな話ではないけど、小藤次の活躍が楽しいです。

    今回は何度目かな、また水戸へ。

  • 2013/10/2

  • そろそろ安定期?ドラマにもなっちゃったし…

  • うづの婚礼から水戸への旅での騒動。貧弱なエピソードであった。

  • このシリーズはマンネリ化してきて、あまり面白くなくなった。
    勝五郎、三河蔦屋の染左衛門とのやりとりが、行かせぎ?と思わせる様な感じがする。

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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