給食のおにいさん 卒業 (幻冬舎文庫)

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著者 : 遠藤彩見
  • 幻冬舎 (2014年8月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344422292

給食のおにいさん 卒業 (幻冬舎文庫)の感想・レビュー・書評

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  • シリーズ3作目の中でこの「卒業」が一番好きな物語となった。
    佐々目も言っているけれど、「栄養は食べる人の中に残る。栄養は、体になって。気持ちは、思い出になって」。
    毎日、親がご飯を作ってくれるのは当たり前だと思ってきた。
    朝早くに起きてお弁当を作ってくれても、それも当たり前だと思ってきた。
    だけど、その中にはきっと「健康でいてほしい」という願いが込められていたのだと気づいた。
    いま、自分が作る側になってあらためて思う。
    食べる人のことを考えて作る料理は楽しいと。
    いつか、自分の家族がまた給食のお世話になることもあるだろう。
    そんなとき、身勝手な振る舞いをするような子供にはなってほしくない。
    料理には、作った人の優しさとあたたかさが詰まっているのだから。
    最後の佐々目にも毛利にも、胸が熱くなってしまった。
    優しさは何よりも強い。
    読んで良かったと思わせてくれたシリーズだった。

  • 自分の店を出すという夢に向かって再び働き始めた主人公・佐々目宗は、都心のホテルでのアルバイト調理師と小学校の給食調理員の仕事のWワークで大忙し。
    そんな主人公にまたもや問題発生。給食調理場には佐々目しかいない、毛利が怪我をして病院へ行く、給食を食べているのに給食費を学校に払わない親がいるなどの問題が。さらには空気の読めない新人調理員児玉が来たことで、調理場の雰囲気は最悪に。
    主人公は新人教育をするよう毛利から任されたが間違えても絶対に謝らず、言われるまで何もしない児玉に悩まされる。そんな児玉に苦労する主人公だったがバレンタイン給食のデザートを一緒に担当することになる。それまでは上手くコミュニケーションが取れなかった主人公だがこの打ち合わせで初めて説明を真剣に聞いてくれ、話ができたことで自分に勢いがつく。無事、バレンタイン給食を終えた主人公はホテルの総料理長・窪からホテルのメインダイニングで働くように言われる。
    小学校の給食調理員を辞める前日の給食集会で主人公は生徒達に「人生は料理と同じで必要なものがそろっていれば、夢は叶う。だから叶えたい夢があるなら必要なものは何かを考えてほしい。」と語り、最後まで生徒達から好かれた。
    その後、ホテルで働き始めた主人公は全てのことを一から覚えなくてはならないことが辛く、分からないことだらけで一度も気が抜けない。そんな主人公に以前、小学校で調理員として働いていた時にお世話になった毛利からの一通の手紙が渡される。毛利の手紙を受けて、これから頑張ろうと気合が入る。

    主人公は食べ物への愛が強いと思った。
    子供嫌いで無愛想だった主人公が給食を通して生徒達から好かれるようになり、時には生徒の悩み等を聞いてあげていて印象に残った。 

  • このシリーズでいちばんすきな一冊です。涙が溢れました。作ること、食べること、味わうこと。全てが糧になると感じています。人生が料理であるという例えも、ストンと落ちてきました。読み返したいシリーズです。
    2017.05.30

  • 【図書館】シリーズ3冊目。まさにそれぞれの卒業のお話。素敵な言葉たちに出会えました。そして最後の手紙に私もホロリ。

  • 「自分の店をもつ!」という夢に向かって再び歩き始めた宗は、ホテルでのアルバイトを掛け持ちし大忙し。だが、そんな彼にまたまたトラブルが。栄養士の毛利は、怪我をして病院に。さらには、空気の読めない新入職員の出現で、調理場の雰囲気は最悪に…。給食のおにいさんは、調理場の大ピンチを救うことができるのか。大人気シリーズ第三弾!


    まさか、ラストでホロリとさせられるとは思わなかった。

    今回もとても面白かった!

    毛利さんのあだな「チワワ」が、
    「○○チワワ」と、その時々で変化するセンスに
    くすっ♪となった。

    登場人物、話の内容、文章の読みやすさ、
    言葉のセンス、どれも私好みだ。

  • 最後はほろりと来た。
    終わってしまったのが寂しい。
    ーーー
    「自分の店を持つ!」という夢に向かって再び歩き始めた宗は、ホテルでのアルバイトを掛け持ちし大忙し。だが、そんな彼にまたまたトラブルが。栄養士の毛利は、怪我をして病院に。さらには、空気の読めない新入職員の出現で、調理場の雰囲気は最悪に……。給食のおにいさんは、調理場の大ピンチを救うことができるのか。大人気シリーズ第三弾!

  • 「お前ら、口開けて待ってろ。」この言葉が、全ての希望へと繋がっているのかな?と。給食のおにいさんの次なる展開へ期待!!

  • 今回も給食にまつわる根深い問題が提起されている。これまでと違うのは、短編一つで決着を見なかったこと。佐々目の卒業に合わせて、問題も大きくなったということかな。
    2年を共に過ごした毛利や調理員さんたちにも変化が訪れ、佐々目はいよいよ給食調理室を去ることになった。
    最後の毛利からの手紙(というか推薦状)に、うるうるしてしまった。
    2年前の佐々目は、料理人としてのプライドがやたらと高く完璧主義。その完璧主義を他人にまで押しつけてきた孤高のシェフが、なんとまぁ、丸くなったことかしら(笑)
    給食調理室を卒業していった佐々目だけど、再就職先ではどうなることか。続刊はすでに図書館で予約待ちです。

  • #給食費未払い #ホテルでアルバイト #栄養教諭 #使えない新入職員 #炊き出し給食 

  • ん、もーーー、すっごい面白かった!
    面白かった!!

    私がこのシリーズにここまではまるのって

    (前向きな)学校ネタが好きだから
    サクセスストーリーが好きだから
    ささめにシンクロしてしまうから

    やとは思うけど、3冊通して1クールのドラマ化すればいいよ!
    NHK日曜枠くらいでお願い(強気に出たな)。
    ほんで、ささめは阿部サダヲ氏で絶対にお願い。

    もしかして若竹小に残るちゅうオチもあるのかな、と、思ったけど、そんなこともなかった。
    ほんで、終盤はみんなキラキラしていてちょっぴり羨ましくなったよ。

    結局、毛利さんの過去についてはまったく触れられないままやったね。
    「卒業」では、今まで以上にささめ中心で話が回っていて、作中でも語られるささめのまじめさとか繊細さがとても愛らしく映った。

    美玲ちゃんじゃないけど、ささめって母性本能をくすぐるよね(笑。だからこそ阿部サダヲ氏にやってもらいたい!)。

    若竹小を卒業するときのささめはとても幸せそうで、
    「ここが自分の居場所やったんやな」
    と、しみじみ感じているけれど、2年前に若竹小に来たばかりのささめは
    「こんなところは早く去りたい」
    って思っていたくらいだったのだ。

    それがたったの2年でこの変わりようやから、きっと、ホテルのメインダイニングでも最初はつらくても何かが変わっていくんやろうなあ。

    (と、感じられる作品が好きだ)

    強気に出られないところ、気の弱さをプライドで武装するところ。
    自信がないところ。
    ささめの性格はなんだか他人事とは思えなくて(笑)、そしてこのシリーズを読んで「とてもよかった」と、思えるのは、そんなささめが自分の殻を破って成長するのではなくて、ささめはささめのまま、彼のやり方で進んでいくところやと思う。

    そういや、個性を活かすのが料理やもんね。
    願い事があったら必要な材料は何か、考えてみるんやって。
    不安なのは知らないからやもんね。
    願いを叶うためにはどうしたらいいのか、少しずつ解きほぐしていったら、不安に思う間もないくらい、何かに打ち込めるかも。

    職場にある日めくりカレンダーには松下幸之助氏の名言(?)が書かれております。
    そういうのが好きな私は
    「ふーん」
    って思いながらいつも見るんやけど、先日は

    「人から与えてもらいたかったら、まず与えろ」

    ちゅうようなことが書かれておりました。
    うんうん、手垢のついていそうな話だよね(失礼)。

    でもそこは世界のマツシタ。(だから失礼)

    与えられるものは、自分の持っているものなんだって。
    知恵がある人は知恵を、って。
    その中に、優しさを持っている人は優しさを、と、書いてあって、なんだかハッとした。

    私には優しさがあるよ。そこは自信を持って言う。
    そしてこれは、知恵や体力と並列してもいいくらいの宝なんだな。

    それを宝にするかしないかは、自分次第なんやけどさ。(;^ω^)

    「給食のおにいさん」のシリーズに出てくる人はみんな、個性的でアンバランスやった。
    それでも見方を変えれば、付き合い方を知ればとてもいい調和がうまれて、その環境で楽しくやっていける。
    子どもですら、そうやってたくましく生きているんだから、大人はもっと、広く物事を見ないといけないねえ。

    もうこれでこのシリーズも終わりかと思っていたら、なんと先日の8月5日に最新刊が出たと!?
    (しかも奥付を見たら、この「卒業」も1年前の8月5日に発行されてるやん!)

    お願いします、買ってください図書館!!!

    (2015.08.08)

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