ヒートアップ (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.63
  • (49)
  • (138)
  • (123)
  • (21)
  • (2)
本棚登録 : 1162
感想 : 114
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344422353

作品紹介・あらすじ

七尾究一郎は、おとり捜査も許されている厚生労働省所属の優秀な麻薬取締官。製薬会社が兵士用に開発した特殊薬物"ヒート"が闇市場に流出し、それが原因で起こった抗争の捜査を進めていた。だがある日、殺人事件に使われた鉄パイプから、七尾の指紋が検出される…。誰が七尾を嵌めたのか!?誰も犯人を見抜けない、興奮必至の麻取ミステリ!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「魔女は甦る」の続編になるんかな。
    渡瀬さん、古手川さんは出て来んけど。

    清濁併せ呑むというか、ヤクザと共同戦線か…まぁ、双方に、ヒートというクスリを探すという目的を早く達成する為のやむを得ない選択とはいえ…

    ヤクザらしくないヤクザ
    vs
    麻薬取締官という公僕らしくない麻薬取締官

    何か、立場が逆の方が似合いそう。

    ヒート…軍事目的で作ったクスリだけに、ただの麻薬とかと違い、打つと無敵になる。
    こんなんが、ばら撒かれたら大変や。
    今は、少年にだけやけど、ヤクザまで広まると戦争もどきになる。

    ヤクザの方も、今どきは、そう血生臭いことが出来んご時世なんで、利害一致で短期限定で組む。

    ただのミステリーだけでなく、アニマルパニックというか、クスリに侵された動物との戦いに、更に上からナパーム弾(のもっとひどいヤツ)…
    こんなの戦争やん。

    ほんまに、この日本で起こるのかって感じやけど、ハラハラドキドキでした。
    得意の大どんでん返しありも当然あります〜
    楽しめました〜(^_^)v

  • テンポよく読めました。途中の犯罪シーンで見事に騙されました。

  • 続編と知らずに読んだが、この作家は他のシリーズでも登場人物を共用しているので違和感は少ない。今回の主役は麻薬類に特異体質で、それを捜査に活かしている。毒使いの忍者や毒味役と同じかも知れない。廃墟の魔窟での犬との闘いや降り注ぐ爆弾からの逃走は、まさに西部警察のような大活劇。死んだと思われた先輩やら、手を組んだヤクザとの友情、最後の得意のドンデン返しの意外な犯人。中山七里さんの作品は本当に面白い。

  • 面白かった
    ドンパチエンターテイメントストーリ
    「魔女は蘇る」の続編(といっても公式ではないらしい)。
    前回はカラス、今回は野犬、そしてアメリカからの爆弾(笑)

    ストーリとしては、
    麻薬取締官の七尾。麻薬に耐性がある特異体質の持ち主。
    七尾が「ヒート」の元締めを追います。しかし、途中、その元締めを殺害した容疑で警察から追われることに。
    誰が七尾をはめたのか?
    また、七尾とコンビを組むのは、ヤクザの山崎。この山崎がいい味出しています。
    「逃亡刑事」でも登場しましたが、なんとも憎めない(笑)
    七尾と山崎のコンビが互いの腹を探り合いながらも、事件の真相に迫っていきます。

    後半は、前作同様、いや、前作以上のバトルシーン。
    いやいや、そんなこと、ありえないでしょ!っと思いながらも、楽しめました。

    エンターテイメントと割り切って楽しみましょう。
    「魔女は蘇る」から読むことをお勧めします。

  • 「魔女は蘇る」の続編。
    前作に引き続き麻薬「ヒート」を追う物語。
    内容は意外性の連続。麻薬に耐性のある体。ヤクザとの協力。
    そして前作事件を追い殉職した宮條。ラストの真犯人…。
    終盤はアクロバティック。そしてスリリング。
    前作程グロい描写もないので、その辺はよかったかな。
    七尾と山崎の奇妙な友情。
    続きがあるならまた読んでみたいです。

  • 引き込まれる加速度は本当に最速。それなのに全然息切れせず最後まで続くのはこの作家の真骨頂だな。最初から飛ばしても起承転結がないわけじゃないし、更にそこ!的なものもたくさんある。主人公も去ることながら山崎と篠田の描き方が秀悦。本当に面白い。全作品シリーズ化して欲しい。。。無理か笑

  • 心が弱っている時に読んだため読み終わるまでに少し時間が掛かってしまったが、そうでなければ一気読みだったろう。
    展開がコロコロ変わって行く。その度に心が動揺。
    少しグロテスク?な部分もあったが先が気になって苦手ながら読めた。
    最後は、え!となり、更には一瞬御子柴先生も出てきてスピンオフも期待してしまったり。
    全体としては面白かった。

  • 製薬会社が戦闘用に開発した特殊薬物「ヒート」を追う厚労省の麻薬取締官・七尾は、意外な人物と手を組みヒートの行方を追う。
    やがて七尾は殺人事件にも巻き込まれ、事件は複雑を極めていく…誰が七尾を嵌めたのか?

    ラストのスピード感がある描写まで寝不足必至の麻取ミステリー。

    七尾の圧倒的ダークヒーロー感が好み。
    読み進めて行くうちに篠田さんが怪しいとは思っていたものの、最後で性別すら裏切られたのは楽しい仕掛けだった。中山七里マジック、すごいなぁ。

  • 前作『魔女は甦る』で不穏な終わり方をしていたので、ヒートに汚染された町がどうなったか気になっていた

    それが「汚物は消毒だ~~」と言わんばかりに(いや、言ってるのか)徹底的に燃やし尽くされてしまうとは...

    七尾たちが安全区域まで走って逃げているシーンはすごくハラハラした
    本を持つ手に力が入って、お願い、間に合って...!と思いながら読んでいた

    日本でのヒートに関する諸々の事が解決しそうで良かった
    スタンバーグ社が大きな罰を受ける日が来るといいな

    そしてあの人!生きてて本当に良かった
    少しの登場だったけど本当に良かった
    御子柴もチラッと出てきて嬉しかった


    中山七里さんの作品が好きな理由の一つには、色んな登場人物が違うシリーズでも出てきて、あの人活躍してるんだな~と伺い知れるところがある
    そして別のシリーズも知ることができてどんどんハマっていく

  • カラスの次は野犬(・_・;
    後半スケールがデッカくなって
    アメリカやら基地破壊&七尾がターミネーターに笑

    ヒートまだ続くのかな?
    やっぱ山崎いいわ*\(^o^)/*

  • 読まず嫌いだった中山センセにハマって2年か3年か。映画版がアンマリで避け続けていたデビュー作をようやく手に取りました。ところが最初の10頁ほどを読んでやっぱり乗れないやと一旦止め、これに方向転換。昔の作品に比べて最近の作品のほうがずいぶんこなれていませんか。当たり前かもしれんけど。って、どんだけ上から目線やねん、私。(^^;

    おとり捜査でシャブを打っても決してヤク中にはならない特異体質のマトリ・七尾。戦意を煽って人間を兵器に変えてしまうヒートという薬物を追っているうちに殺人事件に巻き込まれ、犯人に仕立て上げられてしまいます。

    行動を共にすることになるヤクザ・山崎との掛け合いがちょっとした漫才みたいにコミカル。最後は壮絶すぎて、月村了衛の『槐』を思い出しました。凄絶であっても、死にはしないと安心している部分があります。で、そのとおり、安心。

    中山センセを読むとき、騙されないようにしようと思うことは放棄しています。考えるつもりがないんだから、あっと驚いて当然ですが、今回も見事に騙されました。あ、そう。女だったのね。(^O^;

  • 中山七里さんの本を読んでみたくて買った本。

    失敗したのはこの本が続編?というか、前作があったみたい。
    この本だけでも楽しめたが、前作から読めばもっと楽しめたと思う。

    後半はハラハラの展開で、自分の頭では助からない想像しかできなかった。

    前作も読んでみたくなった小説でした。

  • いっき読みでした、ひきこまれました。
    くじょうさん、生きててよかったわ

  • 特異体質を武器におとり捜査で成果をあげる七尾、まわりは振り回されるも彼のぶれない信念に引っ張られて協力しているのがいい
    ヤクザらしからぬ山崎とのコンビ、今回限りなの勿体ないくらい息があっているのも面白い
    施設跡侵入からはハラハラしっぱなしで読むのをやめられない…からの真犯人!先入観でだまされた!
    『魔女は甦る』未読なので忘れないようにメモ

  • ずっとドキドキハラハラ
    途中で飽きない作品

  • 魔女は甦るの続編です。
    前作同様、ラストの緊迫感はかなり迫力がありますね。そして犯人は、やはりあの人だったと思ったら!
    先入観って怖いです。

  • 凄まじい執念で麻薬を追う麻取。ラスト御子柴の名前が出てきた〜

  • 麻薬取締官が麻薬よりもたちが悪いヒートという薬物を追っていく
    警察ものだけどあまりグロさはなかったのはよかったかな

  • 麻薬取締官の七尾が、ヤクザのナンバー3の山崎と
    手を組むことに…。
    信じていいのか悪いのか…?
    この二人のコンビも侮れません。

    後半は、野獣相手にゲリラ戦!?
    まさにヒートアップしていきます。

    「さよなら、ドビュッシー」の岬先生シリーズが好きなのですが、
    こちらも、どんでん返しにビックリです

  • ヒートが出てきた時は魔女は甦るの続きかと思った。しかし途中若干登場人物が被ったところもあるが、ほぼ別物。最後ヒートに侵されたカラスを退治してめでたしめでたしかと期待していたが、そうはならなかった。魔女は甦るよりも読みやすかったなあ。

  • 警察とヤクザが手を組んで、ヒート と呼ばれる麻薬を追うストーリー
    手を組むヤクザは、宏龍会の山崎。
    『逃亡刑事』で女刑事を手助けさせられる羽目になった人物?またまた登場(読む準備と作品順が合っていないので、私の中で)
    スピード感あるドキドキハラハラする場面有り
    最後の犯人は誰か
    で「ああ、これはドラマだと面白く無いかも」と思ったけれど、面白かったです。

  • 1.同盟 / 2.急襲 / 3.混戦 / 4.潜入 / 5.戦場
    の5編。

    続編とは知らずに読了。
    亡くなったと思われていた先輩が登場した時は驚きました。
    そして犯人はなんとなく内部の人かなと思ったらそうだったので嬉しかったです。
    あと最後に御子柴先生の名前が出てました!

    前作が気になるので順番が逆になってしまいましたが「魔女は甦る」読もうと思います!

  • 文句無しで面白かった!
    前作同様アクション映画さながらの息をもつかせぬ展開に、呼吸を忘れたように読み耽っていた。
    冷徹に見えて無鉄砲な七尾からは一時も目が離せないし、特殊薬物“ヒート”が絡む麻取ミステリーならではの奥の手、そして最後の最後でしてやられるあの感じ。
    ホントもう最高です。

  • 魔女の続きってことで読み始めたら、これまたなかなか違うテイストで
    最後にゃ、コマンドーよろしくのハードアクションになりまして・・・
    あれ?なんだ生きとったんかい!!てな再会もあり~の
    なかなか楽しませていただきました。
    続きで読むとかなり楽しい内容ですね、
    これ、上下でいいんじゃない?とか思ったり
    まぁ、ちゃんと残り10ページのどんでん返しもちゃんとありまして
    大変楽しませていただいた一冊でした。

  • 私が中山七里さんにハマるきっかけになった作品です。
    どんでん返しの帝王に相応しい内容だと私は思っています。
    ストーリーもぎゅっと詰まった感じでテンポも良く、ラストも素敵。だと思います。
    ここから、沼にのまれました。

  • 西部警察を彷彿とさせる⁉︎

  • 「魔女は甦る」の続編
    麻薬取締官の七尾究一郎は
    兵士用に開発された特殊薬物ヒートの売人を捕まえるために以外な人間と手を組んだ

    なかなかハラハラドキドキ展開

    薬の怖さとそれに理不尽に巻き込まれる人達の怒りと悲しみ

    でもとことん諦めない七尾さんの精神力はすごい

  • 「魔女はよみがえる」の続編。二ヶ月後。槙畑がどうなったか知りたかったけど、今回は厚生省の七尾が主人公で、埼玉県警はあまり絡まず。中山七里の主人公になると、かなりの確率で重傷を負うよね。今回もズタボロになっていました。
    今回も最後らへん、脱出するあたりが映画みたいでハラハラさせられました。
    山崎とのコンビがなかなか良かったのと、槙畑さんの容態不明な代わりに予想外キャラ復活。
    御子柴さんがちらりと登場しました。

    • あけあけさん
      私はすっかりダークヒーロー御子柴ファンに!!
      私はすっかりダークヒーロー御子柴ファンに!!
      2021/12/28
  • 魔女は蘇るを読んでから、この作品を読むべきである。宮條の影を追うように七尾が真相解明に身を呈して臨む、そのストーリー性や構成が見事であり、魔女は蘇るとは別の感覚でのめり込める作品だ。
    妥当だが間違っていない事、正論だが間違っている事は社会にはいくらでもある。
    呉越同舟と思っていたがいつしか一蓮托生になっている。そして、また呉越同舟、展開も手に汗握る傑作である。

  • ミステリー度、ホラー度は、『魔女は甦る』の方が強く、インパクトがありました。

全114件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中山七里の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×