夢を売る男 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 3022
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344423190

感想・レビュー・書評

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  • 読めば読むほど、正当な商売に思えてきて、主人公の巧妙な話術に惚れ惚れした!


    ラストのスパーっとした決断力にはちょっと感動してしまった!!

  • 読書好きに「出版業界の裏がわかるし、なかなか強烈でおもしろい」と薦められて読んだ。

    ほんとに強烈。
    丸栄出版に勤める牛河原という男が主人公。ジョイントプレスをメインに扱う出版社で、こういう形態の出版社が実際にあることを初めて知った。
    牛河原は出版、本、作家のことをひたすらこき下ろす。
    出版不況の最中、売れない本を出し続けるのは馬鹿だ…
    といった感じ。
    作家や小説の現実を突きつけてくる小説って矛盾してる〜と思うが、この作品は牛河原も認める「売れる小説、おもしろい小説」だから、出版する意味があるのだと思う。
    百田さんは売れる自信をもって書いているんだろうと思うと、清々しいし、才能のある人にしか書けないブラックユーモア。


  • 読む前は「眠る時見る夢」を売る不思議な話かな
    と、思っていたら
    人間の欲望の夢を食い物にして儲けている詐欺紛いの出版社の話
    と、思ったら
    昨今の書籍世界の状況などに深く切り込んだ話であった

    牛河原のちょいワルでユーモラスなキャラクターが魅力的
    最初は「こいつワルいやつじゃん!」って思ってたら実は…的な、ありがちなギャップだけど最後には牛河原を好きになってしまう

    出版情勢や牛河原の考えなど説明的な部分を大体部下の荒木との会話で表現している
    荒木は出版社の人間であるけども入って日が浅く、出版の深いところを知らないというところでは我々読者と近い視点を持った存在であると言えるので
    まるで私たち読者が牛河原に話しかけられている気分になる

    綺麗事だけでは世界は回らない
    夢を見るにも金がいる
    けど、それだけが全てじゃない

  • どこまで本当で、どこまでが嘘なのか分からなくて怖かった。日本人ほど自分を知って欲しいという願望が強いのはいないと思った。牛河原さんの話のテクニック、尊敬する!欲しい。

  • こんなビジネスがあったのかと驚くと同時に、人間の本能を上手くついているなあと感心しました。
    それにしても、最後の最後にきちんと落とし所を作ってくれているところか嬉しくなります。

  • おもしろかったです。
    牛河原部長の情熱大陸があったら見てみたい。
    と、本人に言ったら「とっとと帰れ。せっかくの美味しいビールがまずくなる」と叱責いただけるかしら?w

    徹頭徹尾登場する著者全てが滑稽に見えてくるのは、牛河原の手腕によるものだろう。
    文字だけで一人ひとりの輪郭や表情、目や眉の動きなどのディテール、バックグラウンドまで想像させてくれるような作品。思わず「いるいるこういう人」って思える。特徴を掴むのが流石というか、目がよくないとこんな表現できないといつも関心させられます。小説もまだまだ捨てたもんじゃありませんね部長。

  • 百田作品はやはり面白いと改めて感じた。何か大きな事件があったりする訳では無いのに、ずっと引き込まれる作品だった。編集長も憎めない良いキャラだと思う。

  • いつかは自分も本を描きたいなんて思ってた時期もあったから、この本を読んでぐさぐさくるものがありました。完全に編集長が悪と言いきれないところがこの本の魅力かなーと。ブラックコメディ好きな人はぜひ

  • 丸栄社のビジネスモデルに大いに感心した。人の欲望を上手く利用しており、実際にこの手法を利用して金稼ぎしている者が居てもおかしくないほどリアルだった。

  • 精緻なビジネススキームを確立し勝者であり続ける丸栄社(牛河原?)の躍進振りは凄い!の一言である。
    特に編集者の牛河原の強烈な個性に圧倒された。と同時に一作毎に異なったジャンルの作品でヒット作品を出し続ける百田尚樹先生に畏怖を感じた。

著者プロフィール



「2022年 『橋下徹の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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