その後とその前 (幻冬舎文庫)

  • 幻冬舎
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344423732

作品紹介・あらすじ

東日本大震災が起こる一年前と、被災から半年後。「この国」を思う二人が、今、日本人はどう生きるべきかを語り尽くした。放射能の恐怖、被災地でのスキンシップ、戦争と死、老人の力、忘己利他の教え、自殺と出家…。変わるべきことは、何か。変わってはいけないことは、何か。過激で愛に満ちた叱咤とエールが詰まった、必読の書。

感想・レビュー・書評

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  • 瀬戸内寂聴さんとさだまさしさんが、東日本大震災の前後に行った対談をまとめた本。

    お二人が、普段多くの人が思ってても言えないようなことまで、歯に衣着せずポンポン話されていて、読んでいて心地よかった。時にクスッと笑いがこぼれ、時に涙が滲んだりしつつ、あっという間に読了。

    特に寂聴さんは自由奔放すぎる(?)発言もあるが、憎めないのはお人柄ゆえか。表現はともかく、お二人が伝えたかった本質の部分は響くところが大きかった。

    • まいけるさん
      思ってても言えないことをたくさん言える世の中になってほしいです。笑
      思ってても言えないことをたくさん言える世の中になってほしいです。笑
      2024/04/07
  • これで日本は変わるかも・・・
    そう思っていたけど,すぐに忘れるのが人間のさがなのか
    それとも日本人の特性なのか。
    忘れちゃいけないものへの警鐘がある。
    私も忘れまい。

  • 寂聴さんが、戦争のことを過ぎ去ったことだからと言い切っているのが印象に残った。
    出家されたことにも通ずるが、今を生きる姿勢、今に焦点を当てられる強さが彼女にはあるのだと思う。
    さだまさしさんもそれを飄々と表現しているが、その美しさ、強さが人々を魅了しているのだと感じた。
    とても勉強になった。
    今度は震災前後の考えの違いに着目してまた読みたいと思う。

  • 東日本大震災を軸に、その前の対談と、その後の対談を載せた本だが、地震について知りたいなら他の本を読むべきです。ただ二人の軽妙なやり取りは読んでいて楽しかったので二人のことが好きな人にのみおすすめです。
    地震を軸にしながらも、重くなりすぎずに考えさせられる作品で、後書きでのさだまさしのパートで、「平等」とは何かの問いかけは今後の世界でより問われていくことなのだろうと感じた。

  • そ、そんなに思ったことを正直に
    歯に衣着せぬ物言いをしたら、マズイのでは?!
    大炎上だのバッシングだのあちこちで耳にする今日この頃、
    なんだか読んでいてハラハラしてしまいました。
    いつから私たちは、『こんなこと言ったらまずいんじゃないか?』『こんなこと書いて大丈夫かしら・・・』と
    発言する前に斟酌を加えるようになってしまったのでしょう。

    文中に出て来る会話の中には、
    必ずしも100%納得できない所もあるのだけれど
    自分の発言に信念と責任を持っている二人の言葉には
    ちゃんと耳を傾けるだけの価値がある。
    日本の国のことを日本人のことを本気で考えている二人の対談には教えられることと反省することがたくさんありました。
    寂聴さん、いつまでもお元気で。
    さださん、ずっとこれからも変わらずにいて下さい。

  • インタビュー形式で。
    読んでいて楽しかった。

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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