靖国への帰還 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344423909

感想・レビュー・書評

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  • 戦時中、『靖国で会おう』との言葉を胸に戦友と厚木飛行場から出撃した主人公が、63年後の現代日本にタイムスリップしてしまう話。
    題名の通り靖国参拝について論じている。面白いというよりも、全編通して切なさ漂う感動系。
    今の日本には責任と覚悟がないーー直に戦争を知っている世代じゃないと書けない作品だと思った。

  • 作中に出て来る場所はよく知っているところばかりで、色々な情景がシビアに目に浮かんだ。 この作者がタイムスリップものを書いていたことに少し驚きつつ、でも、この設定でなかったら母国の重いメッセージを読み手に問うことが出来なかったであろうとも感じた。 最後はウルウル涙。 

  • 内田氏の作品は久しぶり。「靖国」という言葉に興味を感じて読んでみた。なかなか解決の糸口さえ見つからない靖国問題を、それぞれの立場の意見をこの物語で表現するために、よく練られたストーリーです。そんな重いテーマながら、タイムスリップやラブストーリー、ファンタジー作品とも思える、面白い作品であり、靖国問題に関して様々な意見を考えさせられる作品でありました。

  • 荒唐無稽な話ではあるけれど、テーマは非常にデリケートかつシリアスなものだ。著者は浅見光彦シリーズなどでも、かなり政治的な考え方を前面に出しているので、特に違和感はないが、本書はっどちらかというと中立な描き方をしていると感じる。それだけ微妙な問題であることに間違いないのだが、現代にタイムスリップした英霊が靖国っを語るというのは少し設定に無理があると思う。

著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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