ストーリー・セラー (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.72
  • (470)
  • (799)
  • (659)
  • (132)
  • (46)
本棚登録 : 10152
感想 : 654
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344424135

作品紹介・あらすじ

妻の病名は、致死性脳劣化症候群。複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る不治の病。生きたければ、作家という仕事を辞めるしかない。医師に宣告された夫は妻に言った。「どんなひどいことになっても俺がいる。だから家に帰ろう」。妻は小説を書かない人生を選べるのか。極限に追い詰められた夫婦を描く、心震えるストーリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 女性作家と同じ会社に勤める男性との結婚生活の話しが2つ。side:Aでは女性が亡くなり、side:Bでは男性が亡くなる。side:Aの「思考に脳を使えば使うほど、脳は劣化する」という設定に馴染めない。奇病過ぎて入り込めない。なのでside:Bの方が良かった。死に臨んでの妻と夫のやり取りが身につまされる。ただ、side:Bの冒頭にネタバレのような記述と、エンディングのところでも作家の実話であるような、無いような記述があり、チョッと引いてしまう。フィクションらしいのだが・・

  • Side:Aが好みだった。
    Bは単行本化にあたり書き下ろされているから
    もちろんAあってのBなんだけど
    Bから読んでもいいかもとも思った。

    恋愛小説とも言われるけど、
    単純な恋愛小説ではなかったです。

  • 奇病にかかった妻と、その夫の話かな?
    …出だしで話の結末が分かった気でいたが、どうやら様子が違うらしい。

    はじめは2人の馴れ初めだったり、強引な恋愛の様子に気後れするまま読み進めていたが、
    話の転換で「そうだったのか!」と横ツラを叩かれたような大きな発見があった。

    Side:A は感情の起伏が激しく、急降下するジェットコースターのような終わり方。
    個人的にはSide:B の穏やかな恋愛の方が落ち着いていて好きだった。

    有川さんの小説には恋愛要素はつきものだが、特に
    ストーリー・セラーはその傾向が顕著だと思う。

    流れるように読める文章は、いつ見ても素敵だ。
    そんなに長くない小説なので、休日の一気読みにもお勧めです。

    • りまのさん
      Danielさん、フォロー、ありがとうございます♪ りまの8月23日pm
      Danielさん、フォロー、ありがとうございます♪ りまの8月23日pm
      2020/08/23
  • 2023/10/30読了
    #有川浩作品

    純愛小説。
    複雑な思考により死期を早める病に
    かかった小説家の妻とファンの夫。
    妻は小説を書かない人生を選べるか。
    2つの世界線から描かれるストーリー。
    いい話ではあったけれど、
    ちょっと作品として奇を衒ってて
    スッ話が入ってこなかった。

  • 入れ子の構造のお話が二つ重なるマトリョーシカなストーリーに
    ?マークが頭の中でぐるぐると渦巻いてしまって、どこでどう繋がっていくのか
    とっても気になるのだけれど、気にしだすと余計こんがらがってしまうので
    考えるのはやめにしました。(笑)

    "side A"と"side B"の二つは登場人物の立場がまるきり逆になった対のお話で
    AとBのお話は、二つ合わせて一つのお話(?)でした。ん~やっぱりわかりづらい...。

    余命のある残りの人生をどう生きるかを決めるのは
    誰でもない、この自分自身でありたいと思う。力強く切にそう願う。
    それが家族の誰かであっても、そうして欲しいしそうさせてあげたいと思う。
    そしてそれがどんな道になろうとも、最後まで寄り添える家族でありたいと思う..。

    そんなことを心強く思いかみしめながら読み終えました。

  • 2組の作家の夫婦の話し。
    互いに本を通じて書く側、読む側として惹かれ合う。夫婦としてだけではなく、作家と読者としても繋がり合う。相手の才能に惚れ、相手が自分を認めて支えてくれる関係。本を出版するたびにお互いが相手を更に好きになれるなんてとても幸せなんだろうな。結婚してからも相手に恋をし続けられる素敵なお話でした。

  • sideAとsideB。どちらもとことん過ぎるほどとことん妻に寄り添う夫。
    sideAは妻に、sideBは夫に不幸が訪れる。
    しかし、妻側もとことん夫に寄り添っている。
    ある意味理想的な夫婦だけど、実際にはこういう状況にはなりたくないなぁ。

    ところで、この本、図書館で借りたのだけれど、開いてみたらなんと!有川浩さんのサインが!
    サイン本でした!ということは、これ、有川さん本人が一度触れたってことだよねぇ。なんか幸せ。

    • shokomamaさん
      いいねありがとうございます。昨日まさにこの本をBOOKOFFで手に取ったのですが、買わなかったので今度行ったら買ってみようと思います。この作...
      いいねありがとうございます。昨日まさにこの本をBOOKOFFで手に取ったのですが、買わなかったので今度行ったら買ってみようと思います。この作家は初めて読むので少し躊躇してしまいました。
      2023/05/07
    • 山賊パスタさん
      shokomamaさん、コメントありがとうございます!
      有川浩さんの初読みでしたら、『植物図鑑』あたりがお勧めです。私もこの本から入って有川...
      shokomamaさん、コメントありがとうございます!
      有川浩さんの初読みでしたら、『植物図鑑』あたりがお勧めです。私もこの本から入って有川さんにハマりました!
      『ストーリーセラー』は何冊か読んで有川さんの世界が少し分かってからの方が良いかと。あくまで私の考えですけどね。
      2023/05/07
  • 結婚式でよくある誓いの言葉。
    「その健やかなるときも、病めるときも、富めるときも、貧しきときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」
    主人公は小説家である妻とその夫。
    SideAでは妻が病気となり、SideBでは夫が病気となる。
    ともに死を覚悟しなければならない病で、彼らは悩み、苦しみ、互いを気遣い、労わりあう。
    そしてひとつの結論をだすのだけれど・・・。
    まったく違う人生を歩んできた二人が出会い、愛し合い、結婚する。
    親よりも、友人よりも、ありのままの自分を理解してくれる存在。
    大きな幸せを感じる必要はない。
    ほんのちょっとしたことが幸せだと感じられる日々を過ごせるなら・・・。
    一緒に笑える人がいる。
    一緒に泣ける人がいる。
    それって奇跡のような出逢いなのだと思う。
    この物語には哀しみや切なさ、苦しみや辛さが詰まっている。
    でも、根底に流れていたのは優しさとあたたかさだった。

  • 女性作家と、彼女の大ファン読者でもある夫との物語。Side:AとSide:Bでは景色と着地点が変わるのが本書の持ち味となっている。

    有川浩氏の特徴である、題材の発想の素晴らしさ、胸キュンキュンで甘い会話♡ ファンが多いのは頷ける。本書で読むのは5作品目。。。

    【※以下、辛口】私にはこの文体が合わないと、再確認。少女マンガ風のテンポの会話、心の声の描写が苦手。

    「阪急電車」は大好きなんだけど、それと同等の甘過ぎない作品があったら、ぜひ知りたい!

  • う〜ん…凝りに凝った構成なんだけど
    女性作家と伴侶、小説中に小説、そしてそれさえも小説?みたいなマトリョーシカ恋愛小説(*_*)

    今さらですが有川浩さん女性だったのね笑

    もしかしたら有川さんの恋愛小説は私のツボではないのかしら?
    積読本がまだまだあるので読んでみるか?


全654件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

有川浩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×