偽りの森 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 110
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344424685

感想・レビュー・書評

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  • 四姉妹それぞれの、弱さと傲慢さとの共演。結局は誰もが甘えてばかりなのは親と環境の合作というべきか。家族の定義をどう考えるか、それによっては読み手の許容範囲を超えてしまうかも。それにしてもまともな男が登場しないな。

  • お屋敷に暮らす4姉妹の物語。
    幸せそう、平和そう、○○そう、
    といった周りからの印象に反する思いを抱えている登場人物たちが、それぞれの視点で葛藤している様子が描かれていて、楽しく読むことができました。

  • 四姉妹それぞれの語りと男二人の語り
    姉妹は四者四様だなと
    それぞれの思いとセックス
    皆が住む家も重要でした
    そして、続きがあったらその先が知りたいな
    と思える内容でした

  • 京都、姉妹、とくると、思い出されるのはやはり谷崎潤一郎の細雪。
    内容は違うものの、やはりどこか意識して読んでしまう。
    京都に住む四人姉妹。あれだけ距離感が近いと息が詰まりそうだなぁ。
    私自身が四姉妹だということもあり(私は末っ子)
    本書の中の姉妹と共通点を探すも、それも余り無く。
    姉たちを『羨ましい』と羨望する事はあっても、
    あんなにメラメラとした嫉妬心は抱かないな。

    やはりあの四姉妹は一度離れないと。
    心が「家」から離れてみて、初めて知る事の出来る
    「家族」もあると私は思う。

  • 2016.12.28読了
    四姉妹それぞれの生き方とか抱えている嘘とかが、短編式で描かれていて読みやすかった!
    四姉妹も彼女たちの母親も、結局自分が一番かわいいんだろうな〜と思った。
    個人的には四姉妹の中で冬香が一番、女の嫌なところとかずるいところを集めたように感じた。
    話の舞台は京都で、京都にはこんなに排他的な感じの人が本当にいるのかな?と少し疑問に思った。
    初花房観音さんでした。

  • それほどおもしろくない。

  • 四姉妹のそれぞれの生き様の物語。それほど妖艶でもない。母四季子の影響されてそれぞれの人生が成り立って行く。物語としては退屈な展開で有る。花房観音の本は今回が二冊目であるが、前作の方が良かった。

  • 京都の老舗料亭の四姉妹が抱える嘘と秘密を連作短編の形式で描いていた小説。オンナたちの性欲、本性に翻弄されるオトコたち。そして、オンナ同士の騙し合い…

    文庫化にあたり書き下ろし短編『糺の森』を収録。

    これまで読んだ花房観音作品の中では今ひとつ面白さを感じなかった。

  • 京都で高級料亭「賀茂の家」を経営していた雪岡家、経営が破綻し料亭は人手に渡っても、雪岡家の四姉妹は下鴨の家に囚われているかのように居心地がいいと居着いている。表面上は仲が良く見えるのに姉妹間には秘密があり、鬱屈を抱え、偽りの顔を見せている。この四姉妹の性や恋愛の描き方が面白かった。結局、四姉妹も母親も自分のことが一番好きなんだなあ……。構成は好きだけど、心理的な描写がくどいと感じた。結末は「ここで終わり?」という場面で終了。余韻が残っているというよりも、読者に丸投げしている感があった。むしろ、そこから先の愛憎劇を見たかったかも?

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著者プロフィール

兵庫県豊岡市生まれ。
京都女子大学文学部中退後、映画会社や旅行会社などの勤務を経て、2010年に『花祀り』で団鬼六賞を受賞しデビュー。男女のありようを描く筆力の高さには女性ファンも多い。
著書に『寂花の雫』『花祀り』『萌えいづる』『女坂』『楽園』『好色入道』『偽りの森』『花びらめぐり』『うかれ女島』『どうしてあんな女に私が』『紫の女』など多数。
現在も京都でバスガイドを務める。

「2020年 『京都に女王と呼ばれた作家がいた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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